本編とは違うところが多々あります。
本編と矛盾するところがあるかと思います。
他にもおかしいところはあると思います。
以上のことを了解した上で読んで下さると助かります。
「クズ。今はエコが尊ばれる時代だな」
「えぇ。そうですね」
マユリにクズと呼ばれている男は素直にそう言った。
仕事の都合でマユリの部屋を訪れた男は部屋に入るや否や冒頭のことを尋ねられた。しかし上司の気まぐれに少しは慣れた男は何の抵抗もなく素直に答えることが出来た。
「で、私は考えた。それがあれだ」
そう言ってマユリは部屋の隅に置かれた物体を指差す。
「気球、ですか」
「そう。それもただの気球じゃないぞ!それもエコロジー熱気球。通常の熱気球の何十分の一の火力、そうだな……おおよそライター程度の火力で通常の熱気球と同じくらいの力を発揮することが出来る!!どうだ、素晴らしいだろう!!!」
胸を張るマユリに男はどう反応していいのか困って固まる。
「なんだ、クズ。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その態度が気に食わなかったのか、マユリは何か言いたい様子の男に促す。
「え……それじゃあ」
男はコホンと小さく咳をしてから口を開く。
「僕ら死神って空を動くこと出来ますよね。気球は必要ですか?」
「……」
マユリの額から汗がにじみ出る。
「それと空を飛ぶだけならヘリ蜻蛉でも事足りますよね?」
額の汗がツゥーと頬を伝う。
「確かにこの発明は凄いんですけど、それなら気球ではなくもっと身近なところに使うべきだったのではないでしょうか?」
「……」
男に正論を言われ、押し黙る技術開発局局長。
この後男は過ちを犯す。自分に傲慢な態度をとる上司がしおらしくなる姿に気分をよくしてしまったのだ。それはすなわち危機察知能力の低下、自ら地雷を踏むことを意味したことに気がつかず言葉を続ける。
「だいたいこれってドラ○もんのエネルギー節約熱気○ですよね。これは――ッ!?」
男は地面に倒れこんで動けなくなった。なぜならば目の前に立っていた上司が三本の刀身の根元に赤子が浮かび上がる不気味な刀を抜いて男に切りつけていたからだ。
「クズよ、知っているか?口は災いの元ということわざを?ベラベラと私の機嫌の悪くなることをピーピーピーピーと。
「え、いや……その…………」
男はこの危機的状況を回避しようと頭をめぐらせる。しかし目の前の恐怖と激痛が邪魔して上手く頭が働かない。
男がもがく間に事態は最悪の状況へと変化していた。
「卍解!金色疋殺地蔵!!」
刀を納めたマユリが再び刀を抜いていた。
刀は赤子の頭を持つ巨大なイモムシのような外見に変化すると、恐怖で顔をゆがめ疋殺地蔵の力で逃げることの出来ない男をその巨体で踏み潰した。