天才・涅マユリの秘密道具   作:筆先文十郎

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この小説はBLEACHの二次創作です。
本編とは違うところが多々あります。
本編と矛盾するところがあるかと思います。
他にもおかしいところはあると思います。
以上のことを了解した上で読んで下さると助かります。

BLEACHと笑ゥせぇるすまんのクロスオーバーです。
作者の力量不足のためBLEACHと笑ゥせぇるすまんのイメージを損なう可能性があります。
そうなった場合は先にお詫び申し上げます。

最後に。
久保帯人先生、藤子 不二雄Ⓐ先生、藤子・F・不二雄先生。申し訳ございません。


番外編 男と笑ゥせぇるすまん

私の名は喪黒(もぐろ)福造(ふくぞう)

ひとよんで、「笑ゥせぇるすまん」

ただのセールスマンじゃ御座(ござ)いません。

私の取り扱う品物はココロ。人間の心で御座います。

オーッホッホッホッホ!!!!!!!

この世は老いも若きも男も女も心の(さび)しい人ばかり。

そんな皆様のココロのスキマを、お埋めします。

いいえ、お金は一銭も頂きません。

お客様が満足されたらそれが何よりの報酬で御座います。

 

さて、今日のお客様は・・・。

 

 

 

現世。

「ぎゃあああぁぁぁっっっ!!」

マユリにクズと呼ばれている男は、右手にドラ○もんのミチビキエン○ルに似た妙な人形をつけて逃げ回っていた。

その人形の言う通りに動けば間違いないというアイテムとのことなので、その通りに行動したのだが結果は散々なものだった。

右の道に行けというので従えば近くを通りかかった車に水たまりの水を掛けられる(左の道を進んでいたら車にひかれて死亡)。

立ち止まれと言われたので立ち止まればカラスの糞やセミのおしっこをかけられる(前に進んでいたら拳銃を持った強盗犯が放った流れ弾が眉間に当たり死亡)。

踏切を急いで渡れというので急いで渡ったら線路に足が(つまず)き顔を強打した(普通に渡っていたら服が線路に絡まり脱出できず電車にはねられ死亡)。

そして今。男は通るなという道を避けたところ野犬の尾を踏んでしまい、怒り狂う狂犬から逃げていた(通るなという道を通っていたら大量の蜂に追い回され死亡)。

「ハァ……ハァ…………、クソッ!」

犬から完全に逃げることに成功した男は人形を地面に叩き付ける。

「クソッ!隊長のせいで散々な目にあった!!」

「だいぶお怒りのようですね」

「だ、誰だ!?」

男は振り返る。そこには笑顔を浮かべ、歯を露出した笑みを浮かべる全身黒づくめの謎の男が立っていた。その怪しい容姿と服装、男の身体から発せられる不気味なオーラに、男は思わず後ずさる。

「いえいえ。怪しい者ではございません。私、こういうものです」

謎の男は男に名刺を差し出す。

「『ココロのスキマお埋めします 喪黒福造』。なんですか?貴方は」

「ホーッホッホッホ。ただのセールスマンでございます。ここではアレなんで、ついてきてくれますか?」

 

 

 

魔の巣という静かなバーに連れてこられた男は、喪黒福造と名乗る男と酒をかわしていた。

「――というわけなんですよ」

「なるほど。それは大変でしたね」

喪黒の見事な受け答えに、男は自分が死神だということを隠した上で愚痴を漏らした。上司である涅マユリがワガママで理不尽なこと。アイテムのテスターを頼まれてそのアイテムの言う通りにしたら散々な目にあったこと。

 

そして。”涅マユリ(上司)”を殺害したいと何度も思ったことを。

 

「それは感心しない上司ですね」

そう言って喪黒は「そんな貴方に」と持っていた鞄からある物を取り出す。

それは多くの漫画家が所有しているデッサン用の人形だった。

「え、これって……」

何なんですか?そう聞く前に「これを持ってさっきの上司の人を思い浮かべて下さい」と言われ、男は言われた通りに人形を握る。するとデッサン用の人形が見る見るうちに男の上司である涅マユリへと変身する。

「それは呪いの人形です。その人形に思いを込めて傷つければその人形そっくりの人物も同じように傷つきます。つまりその人形にひっかき傷をつければ上司にもそのようなひっかき傷が。その人形の間接をありえない風に曲げれば上司の方が骨折する……と言った感じですね」

「ふ~ん」

男は人形を持って上下左右と色々な角度から観察する。手に持つ人形は十数分の一サイズと言っていいほど精巧なものだった。

一寸の狂いもないほど完璧な姿な人形を見ながら、男は喪黒に尋ねる。

「ところで、もし首を折ったり、この人形を両断したりしたら……」

「そんなことを気にしてどうするんですか?」

「え?」

喪黒の返答に男は声を詰まらせる。

「貴方にとってその上司の方は殺したいくらい憎いんでしょう?だったら仮にその人形を両断してその上司の方が真っ二つの謎の変死体になっても……それは貴方にとってどうでもいいことなのでは?」

「え、いや……どうでもいいことないだろう!?」

男は喪黒の言葉を否定する。しかし喪黒は続ける。

「では逆に聞きますが。貴方はその上司の方にそれほど義理立てする必要があるのですか?」

「……どういう意味ですか?」

「言葉通りの意味ですよ。自分のことは棚にあげて暴力を振るう。人の都合は考えない。そんな人に同情とか義理立てとかする必要があるのか……そんな風なことを私はふと考えてしまったわけです」

「……」

喪黒の言葉に、男は反論する言葉が見つからずそのまま黙ってしまう。

そんな男の気持ちを察してか、それとも話すことはなくなったのか。喪黒は残っていたグラスの酒を飲み干す。

「まあ使うのも使わないのも貴方次第です。その商品はタダで結構なので」

そう言ってセールスマンは席を立つ。

「僕は……」

男はマユリの姿をした人形をジッと見る。

「あ、そうだ。最後に一言」

立ち去ろうとしていた喪黒が振り返り、男に言った。

「貴方には復讐する権利があると思いますよ」

そう言い残し、笑うセールスマンは男の前から姿を消した。

「……復讐する、権利…………」

男は目の前の人形を見ながら別れ際に言った喪黒の言葉を呟いた。

 

 

 

「ん?」

マユリが振り返るとそこには今まで見たことがないほど暗い顔をした男が立っていた。

現世から戻った男はトボトボとマユリの前まで近づく。

「おい、クズ。渡したアイテムはどうした!?」

「……」

マユリは目の前の男に怒りを露わにする。

いつもの男ならば泣いて許しを乞うていただろう。しかし予想だにしていなかった男の行動に、マユリは理解できなかった。

「……なんの真似だ?」

土下座をする男にマユリが尋ねる。

「涅隊長!どうか、僕を殴って下さい!!」

「……」

何も言わない上司に、男は続ける。

「僕は、ある男にとあるアイテムを差し出されました。そしてそのアイテムが隊長を殺すことも可能なアイテムだと聞かされました。にも関わらず僕は即座にその男にそのアイテムを返すことができなかった……迷ってしまったんです!……だから、僕を殴って下さい!でないと、僕は……隊長の下にいる資格がないんですッ!!」

「……わかったよ。クズ」

そう言ってマユリは

 

 

グサッ!

 

 

男の背中から心臓を刀で突き刺した。

「え?あ、あの……僕、殴ってと……――――」

大量の血を吹き出した男はそう言い残し、男は絶命した。

 

 

 

「いや~まさかねぇ~」

喪黒は涅マユリを模した人形をナデナデしながら呟いた。すると人形はマユリから最初に男に見せたデッサン用の人形に戻った。

「もしあの方が人形を傷つけていたら、傷つけたあの方も同じような傷が数日後に出来た。つまり上司の方を模した人形を壊せばあの方も同じように死んでいた。そうなるはずだったのですが。いやはや、人も捨てたものではありませんねぇ。オーホッホッホ……」

そう言い残し、笑ゥせぇるすまん喪黒福造は夜のネオン街へと姿を消した。

 

 




今回はとある方のリクエストを元に作ってみました。
(要望とはかなり違う内容でしたが)

リクエストしてくださった方に要望どおりに出来なかったことへの謝罪と感謝の念をここに書かせていただきます。

そして最後に。
久保帯人先生、藤子 不二雄Ⓐ先生、藤子・F・不二雄先生。本当に申し訳ございません。
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