天才・涅マユリの秘密道具   作:筆先文十郎

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この小説はBLEACHの二次創作です。
本編とは違うところが多々あります。
本編と矛盾するところがあるかと思います。
他にもおかしいところはあると思います。
以上のことを了解した上で読んで下さると助かります。


第二十五話 葛原粕人100%

マユリの部屋。

いつものように男は上司である(くろつち)マユリに呼び出されていた。

「クズ。これを食べろ」

そう言って奇怪な顔の上司は自身がクズと呼ぶ男にピンポン球サイズの筋肉の模様をした丸薬を手渡す。

「涅隊長。これが世紀に残る大発明というのは分かりますが、一般人の底辺にいる自分には何なのか分からないので説明をお願いできないでしょうか?」

本当は世紀に残る大発明どころか自分を不幸にするものとしか見えない男だったが、ここで目の前の丸薬をこれ呼ばわりしたり、全く分からないといったりすれば激怒されることを知っている。ゆえに必要以上にへりくだって説明を求める。

「……たく、しょうがないやつだな。私の貴重な時間を無駄にして」

そう言いながらも満更でもない顔でマユリは説明する。

「それは筋肉調節剤だ。文字通り筋肉を増強したり減少したりと筋肉の量を自分の意思でコントロールすることが出来る発明品だ!」

「……」

マユリの説明を聞いて、男は某マンガのキャラクターを思い出す。

(もしかして。これって『○遊白書』に登場する『○愚呂弟』じゃないか?)

そう思いつつも男はそのまま沈黙を保つ。

「ちなみに筋肉の量30%ほどで改造された巨大生物を片腕で殺し、45%で大男を一突きで腹部を貫通。80%ほどでは拳の風圧で地面をえぐり、100%になれば指で弾いた空気が強力な武器になるほどだ!ちなみに80%になると弱い虚や死神はその筋肉は出す攻撃的な圧力だけで死亡するから注意したまえ」

(間違いなく『幽遊○書』の『戸愚○弟』だ!)

上司の説明に男は確信する。

「というわけで食え。人体実験はまだだが筋肉が増加したところで生命には影響はないはずだ!さぁ、食え!!」

マユリは男の口の前まで筋肉調節剤を押し付ける。

「ちょ、押し付けなくても食べますから!」

受け取った男だったがあることが脳裏に浮かぶ。

(そういえばプロ野球でも話題になったよなぁ、ドーピング。たしか薬を使ったトレーニングの効果として体力や持久力などが異常に強くなったけど副作用で激しい動悸が起きるようになったり、足が異様にむくんだりして……結果的に薬物の使用による副作用で故障がちになって引退を余儀なくされたとか)

自分の将来に悪影響が起こるのではないだろうか。

その不安が受け取った丸薬を口に放り込むのを妨げる。

「クズ……もしかして私の発明品に欠点があるとかそんな無礼なことを考えていないだろうな?」

そういいながら奇怪な顔の上司は不気味な笑みを浮かべながら刀に手を掛ける。

「い、いやだな。涅隊長!『尸魂界(ソウルソサエティ)の至宝』である涅隊長ともあろう方が失敗なんてするわけないじゃないですか!!」

男は笑いながら怪しさしか感じられない丸薬を飲み込んだ。今ここで飲むことを拒めば命がなかったからだ。

効果はすぐに現れた。

男が限界まで筋肉を増強させるように自身の身体に命令すると華奢な男の身体が見る見るうちに筋肉で膨らんでいく。

そしてものの数秒で化け物じみた姿になった。

「おおぉ!これは……えっ?」

男は前触れもなく地面に潰れる。全身に力が入らなくなったのだ。

男の小さな身体に溜めてあったエネルギーや脂肪では筋肉の要塞になった身体を維持できるものではなかった。

男が某マンガのキャラクターじゃないか!と指摘していた人物は生者・死者を問わず、周囲の者の魂を吸収し餌とすることで身体を維持していたが、男にはそのような能力はなかった。

すぐに体内の栄養が枯渇し、枯れ木のようにやせ細った男は……そのまま息を引き取った。

変わり果てた男を見ながらマユリは呟いた。

 

 

 

「なるほど。100%を保つためには膨大なエネルギーをあらかじめ摂取しておく必要がある……失敗は成功の元だな」

 

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