天才・涅マユリの秘密道具   作:筆先文十郎

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この小説はBLEACHの二次創作です。
本編とは違うところが多々あります。
本編と矛盾するところがあるかと思います。
他にもおかしいところはあると思います。
以上のことを了解した上で読んで下さると助かります。

見えざる帝国との戦いが終わった10年後のif要素のある物語です。


新章第七話 葛原粕人、ママになる

 

マユリの部屋。

十二番隊隊長兼技術開発局局長である(くろつち)マユリは最高傑作である人造死神であり愛娘である(ネムリ)八號(はちごう)と床を共にしていた。

「……眠八號。お前に一つ聞きたいことがある」

「はい!何でしょうか。マユリ様!」

大きい声を我慢しつつマユリは続ける。

「お前はあのクズ……葛原(くずはら)粕人(かすと)は好きか?」

「はい!好きです。マユリ様!」

「なぜ好きなのだ?」

「なぜ、ですか……?」

少しばかり考えて、若干恥ずかしそうに眠八號は答える。

苺花(いちか)ちゃんが言ってました!お母さんと一緒にいると落ち着くと!眠八號もクズさんと一緒にいると……マユリ様と同じくらい落ち着きます!」

「……」

「眠八號にはお母さんはいませんが……クズさんといるとお母さんがいないという寂しさを感じないんです、マユリ様!」

「あのクズが……眠八號の母?」

奇怪な顔の父親はふと考えてしまう。自身がクズと呼んでいる男が自分の妻だったら、と。

髪を伸ばし、胸を膨らせた葛原粕人が語りかける。

 

『おはようございます、あなた。朝食が出来てますのでしっかりと食べて下さいね』

『あなた、今日はお仕事大変でしょうが頑張って下さいね』

『あなた、今日は眠八號が阿散井さんの娘さんの苺花ちゃんといっぱい遊んだんですって』

『あなた、お風呂になさいます?それともごはんになさいます?それとも……わ・た・し♥』

 

「うぎゃあああああああぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!」

自身が想像したマユリの妻、葛原(くずはら)粕子(かすこ)にマユリは恐怖におののきガクガクと全身を細かく震わせる。

「あああ、悪夢だ!あああっ、悪夢以外何者でもない!!」

「マユリ様、どうしたんです!?……マユリ様!?」

突然の異変に尋ねる眠八號の心配する声は恐怖に震えるマユリには届いていなかった。

 

 

 

翌日。

『十二番隊第二十席 葛原粕人。現世駐在任務として東空座町(ひがしからくらちょう)に無期限の単独赴任を命じる』

「……………………」

「「「……………………」」」

十二番隊の掲示板に掲示された辞令に粕人本人はもちろん阿近を始めとする十二番隊面々も言葉を失った。

そして。

「ええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっっっっ!!??」

「「「ええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっっっっ!!??」」」

粕人の突然の現世駐在任務という青天(せいてん)霹靂(へきれき)に十二番隊舎に絶叫が響き渡った。

 

後に知られることになるのだが、東空座町には別の死神がその日現世に出立する予定だった。しかし突如前触れもなく急変。偶然(・・)通りかかった涅マユリによって一命は取り留められたものの一週間以上の安静は必要と判断された。

突然空いてしまった東空座町の駐在任務にマユリは葛原粕人を推挙。十二番隊隊長涅マユリの推薦といつ何時(なんどき)(ホロウ)が現れるか分からない状況に、葛原粕人の現世駐在任務はその日の午前中に決定した。

 

 

 

こうして粕人は何の準備も出来ぬまま東空座町に赴任されることとなった。

 




登場人物&地名紹介
葛原粕子(くずはら かすこ)
マユリが想像した葛原粕人の女体化。献身的な女性に見えるがマユリには悪夢でしかなかった模様。

東空座町(ひがしからくらちょう)
空座町の東にある町。
筆先文十郎が勝手に作った地名。
本来ならば別の死神が赴任する予定だったが出立するその日に急病で倒れる。その死神は偶然(・・)通りかかったマユリによって一命は取り留める。
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