宿から出て、適当にファミレスで昼飯を済ませると宿に戻った。
ともかく、俺らはやることがない。
と言っても、もう2時半。
後、4時間で飯だ。
それまで、何してよう。
「私、寝るかも。なんか疲れた、眠い」
「それな。俺も寝るかも」
「起こしてね」
「起こせる保証はないぞ」
「ん」
と言う、俺も、スッと眠りについた。
(典道君…、好きだよ…。大好き)
(誰だ…?聞いたことあるんだけど…)
(典道君、告白してるんだよ。返事してよ)
(だから、誰だよ)
(思い出して典道君…)
(なずな…?)
(そうだよ。典道君、好きだよ)
夢か…。
なんで、こんな日に俺は夢を見ちまうんだ。
てか、もう6時15分かよ。
何時間寝たんだ…。
4時間弱…。
なずなに告白される夢か。
俺、なずなのこと諦めらないみたいだ。
本当は好きだって気づいてたけど、自分に嘘ついた。
起こさねーとな。
後15分で夕飯だ。
「由郁、起きろよ。もうすぐだぜ」
「んー」
「んーじゃなくてさ。お前寝かせておくと起きないじゃん」
「んー、めんどくさいな…。はいはい」
由郁が背伸びをさながら起きる。
「そういえば、典道ってさなずなのこと好きだった?」
由郁が笑いながら問いかける。
怖えーよ。
てか、なんで笑ってんだよ。
「可愛いと思ったこともある」
事実だ。
なずなは可愛い。
宿泊行事になると決まって話題に上る可愛い子ランキング。
なずなはその時一位だった。
なずなのパンツ見たいだの、胸の大きさなどくだらないことばかり話してた。
まあ、俺もだけど(笑)
「好きだった?」
「まあ、中一の頃はね」
「ふーん」
「てか、クラスの憧れだったし。俺だけじゃねーよ」
「そーなんだ」
「聞いといてなんだお前」
「妬いちゃうなって」
「何言ってんだお前」
「いや、自分の彼氏の恋話聞いて面白い彼女がいる?」
「いや、お前が聞いてきたんじゃん」
「いや、そこの模範解答は由郁が一番可愛いからどうでもいいとかさ…。もうちょっとさー気の利いたこと彼女にいえないのー?」
「会話に模範解答なんてもんないわ」
「哲学的ぃ」
「うるさい」
「事実じゃん」
「はあー、くだらない会話してないで飯行くぞ」
「早くね」
「いや、結構時間やばいよ」
「そう…?今何時」
「6時25分」
「やばくね」
「やばいって」
そんなことばっかり言ってるが、まあギリギリ間に合った。
飯は結構美味かった。
和食類が並ぶ。
どの食事も美味しい。
さすが旅館だな…。
湯豆腐が俺一番好きなんだけど。
湯豆腐が美味しかった。
と、俺と由郁、2人黙々と食べていた。
だって気まずいんだよ。
食べ終わると次は大浴場に行くみたいだ。
勝手に由郁が決めたからな。
俺、そんなに風呂好きじゃない。
熱いじゃん。
俺と由郁は別れ際に
「ねね、私マッサージマシーンとかしてくるから1時間くらいいるわ」
「ばばぁかよ」
「うっさい!」
はあ、つくづくうるせーやつだ。
服を脱いで入ろう。
俺って背低いのに何故かデカいんだよなー。
悩みだわ。
大浴場に入る。
うん、やっぱ俺熱いの苦手。
シャワー浴びてから最後にしよう。
昔からだけど、俺シャワー派。
シャワーの方が熱くなくない。
早く済ませられるし。
ふぅ、シャワーはやっぱいい。
最後ジャブってやって出るか。
ふう、そんなに長居しないつもりだし。
1分ででよ。
あー髪乾かすのめんどくさかった。
まあ、いいや。
部屋戻ろう。
鍵あるし。
やっぱし、由郁は戻ってきてない。
マッサージマシーンやってんだ。
やっぱばばぁだな、あいつ。
ごろっとする。
畳の上気持ちい。
ピーンポーン。
由郁?
なんか嫌な予感、開けない方がいい感じ。
でも、開けない方がやばそうだし開けるか。
え…。
なずな?
そこにはなずながいたのだ。
なずながいたってことだけだけど。
もし、あの夢通りに運命が進んだら。