愛は時を忘れさせ、 時は愛を忘れさせる   作:月瀬 星音

18 / 29
9話 〜なずなの視点〜

私は、無事エントランスに10時ぴったりついた。

 

典道君といる男の子は誰…?

 

「この人は…誰?」

 

「初めまして。今回、君たちの駆け落ちを協力するために今いるから。東原と呼んで」

典道君の友達っぽいね。

 

「…こちらこそよろしく、なずなです」

あまり、男の子に馴れ馴れしくするの嫌なんだよね。

 

下心で私のこと見てくる。

 

「で、どうするの。典道君」

私は、典道君に聞く。

 

「その件についてはこいつについて行ってから決める」

 

「大丈夫なの?」

心配だなー。

 

「大丈夫」

 

「おい、二人とも俺についてこい」

 

私は、典道君と一緒に外に出る。

 

少し、涼しめ。

 

千葉とは違うね。

黒色?の車が停まっている。

 

「あれに乗るぞ」

あれに乗るんだ。

 

私と典道君は一緒に乗り込む。

 

「二人とも乗れたか?シートベルトを締めてくれ」

 

典道君の友達の東原君がそう言う。

 

「これが、俺の兄貴だ」

どうやら、東原君のお兄さんを紹介してるみたい。

 

風貌が怖い。

 

苦手なタイプ。

 

「この人、怖そうじゃない」

本音だよ。

 

「俺は悠真。お前らのことは聞いた。駆け落ちカップルなんだって」

悠真さん?多分年上。

 

「そうです」

典道君は答える。

 

「ふっ、本当に聞いてた通り面白い奴らじゃねーか。大丈夫、協力するためにこの車運転してるんじゃ。別に固くなんなくてもいいやん」

東原君のお兄さん、案外関西弁が優しく私に響く。

 

「で、詳細は俺から説明するぜ」

 

「おう」

 

「まず、今から行くところは山梨の京王富士スバル高原別荘地ってところだ。じいちゃんの別荘があるから二人にはそこに泊まってもらう」

山梨?

 

東京に近いよ。

 

「えっ、大丈夫なの?」

 

「確かに、大丈夫なのか?」

 

「大丈夫だ。じいちゃんとも相談してこうなった」

なんで、こんな色々な人が協力してくれてるの?

 

「知弥のじいちゃん、ノリいいな」

 

「本当、それ。で、お二人さん。東京行きたいと思わない?」

行きたい。

 

私の夢だったからね。

 

「行きたい、私典道君と東京行って駆け落ちするのが夢だったから」

 

「もし、行きたいとか言ってくれれば連れてくから。それ以外は夏休み一杯じいちゃんの別荘で生活してくれ。近所にスーパーとかコンビニはあるけど、どうする?料理するか?」

料理は、ある程度できる。

 

なんか、夫婦生活するみたい。

 

私達って後十年二十年後一緒にいるのかな。

 

私は、典道君のところにお嫁に行きたい。

 

「料理するよ、典道君のために作ってあげる」

 

「マジ!?」

典道君喜び方可愛い。

 

そんな、典道君に作ってあげるから。

 

「マジ」

 

「オッケー。まあ、そういうことだ。なにか、質問は?」

 

「ない」

私もないよ。

 

この人達だったら信頼できそう。

 

「ないよ、大丈夫」

私が答える。

 

「了解。それでは、お二人の時間をお楽しみください。てか、もう夜中だからお前ら寝る?」

 

「寝たい時に」

 

「まだ、大丈夫かな?」

寝たしね、さっき。

 

「大丈夫なのか?」

 

「寝て来たし」

 

「俺寝なかったわー」

典道君、途中で眠くなったら膝貸してあげる。

 

それにしても、今日は私の願いが叶って良かった。

 

人生で一番嬉しい日。

 

お互いの想いを確認出来た日。

 

「寝ないなら音楽つけとくよ」

 

「ちょい、待て!」

 

「どうした、兄貴?」

 

東原君のお兄さんが突然叫ぶ。

 

「お前ら二人にアドバイスや。余計なお世話かもしれんが避妊はしとけよ。子作りは20歳になってからやぞ。お前ら、責任取れんだろ」

私は、産んだっていいよ。

 

今日は、その覚悟で来たんだから。

 

典道君にめちゃくちゃにされる覚悟。

 

「はぁーっ?そんなことしませんよ」

しないの。

 

私にそんな魅力ない?

 

「しないの?」

私はいつでもOKだよ、典道君。

 

「私はいいよ、典道君とシたいし産んだっていい」

言っちゃった。

 

だって、本当にそう思ってるもん。

 

「今は、やめとけ。せめて、避妊だけはしとけ。後悔するのは典道達だぞ」

東原君、余計なお世話だよ。

 

私は少なくとも後悔しない。

「東原君には関係ないよね」

私は少しむっとして言った。

 

見ず知らずのあなたに言われる筋合いはない。

 

「ははっ、お前らほんとラブラブやな。もう自由にやれや。その方がお前らにとって幸せなのかもしれん。なあ、知弥。俺らは温かく見守ってやらだけでいい。余計な口出しは無用やな」

 

もしかしたら東原君のお兄さんが一番分かってるのかもね。

 

「そうだな。お前ら、自由にしてもいいけど車の中ではするなよ」

シたいな。

 

「しねーよ!!」

典道君は私とシたくない?

 

我慢できる?

 

「そうか…」

 

「疑うなよ…。なずなだってそう思うよな」

 

私は笑っている。

 

すごい嬉しい。

 

だけど、今ここで私もエッチシたかった。

 

「えっ…?」

 

「する気だったのかよ」

する気以外何があるの?

 

「うん」

典道君、また後でね。

 

「ほらみろ、典道ー」

東原君が笑いながら言う。

 

東原君、きっと私達完全にすると、思ってたよね。

 

私もシようと思ってたもん。

 

ま、いっか。

 

いつでもするチャンスあるしね。

 

私、考えたんだ。

 

今日、願いたくさん叶った。

 

大好きな人との。

 

人生で一番嬉しい。

 

こんな幸せな時間が続けばなー。

 

もし、私と典道君がすーっと一緒にいられたら。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。