愛は時を忘れさせ、 時は愛を忘れさせる   作:月瀬 星音

19 / 29
遅くなりました。


二章 〜望んだ世界〜
10話 〜典道の視点〜


というか、今何時だ。

 

10時半…。

 

今日は疲れたのか、眠い。

 

「典道君、私眠くなってきちゃった」

 

「えっ…?」

 

「膝貸してよ」

なずながシートベルトを外し俺の膝に頭を乗せる。

 

ラブラブやなー、と知弥の兄貴の声が聞こえる。

 

なずなは満足気な顔だ。

 

「典道君、ちょっと頭貸して」

となずなに頭を持たれて俺の唇をなずなの唇に重ねる。

 

めっちゃ、嬉しいし、何このキスの仕方。

 

エロ過ぎだろ。

 

なずなって積極的だな…。

 

てか、首がやばい。

 

そろそろ限界かも。

限界な時になずなは解いてくれた。

 

「膝枕してくれたお礼」

なずなはそう言った。

 

多分、俺今までで一番顔が赤くなったんじゃね。

 

「あー」

と恥ずかしいのが半分答えた。

 

「本当に、なずなちゃんは典道のことが好きなんだね〜〜」

知弥が笑って言う。

 

「好きですよ。だって、初恋の人だから」

 

「初恋なんだ…」

初恋なのか…。

 

ずっと、俺のこと好きだったのか…。

 

気づいてやれなくてごめん。

 

「だから、今日典道君と結ばれて嬉しかった」

 

「だってよ、典道」

 

「あぁ。なずな、ありがとう。俺も初恋だから」

 

「初恋じゃなかったら、私やだよ」

 

「てか、お前中学になってから可愛すぎだよ。何人告白しようとしてたか知ってる?俺も告白したかったけどよ…」

めっちゃ、モテてた。

 

お前、小学校の時から可愛いじゃん。

 

確か東京から来たんだっけ。

 

その時、他の女子とはオーラが違ってた。

 

まあ、俺も東京の学校に在籍してるわけで…。

 

少し、田舎者から都会人になって来たかもしれない。

 

「もう、典道君。もっと早く告白してもらえば祐介君と面倒なことにはならなかったんだから」

いやいや、競争率凄すぎて無理だろ。

 

俺絶対好かれてないと思った。

 

「いや、お前モテてたし」

 

「モテてたからって…。告白してよ」

 

「いや、フられると思って」

 

「典道君は奥手だなぁ」

んなこと言われても。

 

「お前ら二人仲良いな。典道もなずなちゃんも由郁とか元カレと付き合ってる時よりも輝いてる思うぜ、きっと」

そうかもな…。

 

これが恋じゃない。

 

愛なんだ。

 

「なあ、なずな」

 

「何?」

 

「なずなを俺なしじゃ生きられなくなるくらいなずな、お前を愛してやる」

 

「元々、典道君以外見えないよ。私も典道君のこと愛してる。ともかく、大好きだから」

今俺は確信できる。

 

俺となずなはお互いを愛してる。

 

愛して愛して止まないくらいに。

 

「ねえ、典道君、寝ていいかな?」

 

「いいよ」

 

「起こしてね」

 

「起きてたらな」

となずなはすぐに寝息を立てた。

 

今日は嬉しかったけど色々なことがありすぎた。

 

俺も眠くなるくらいに。

 

「なあ、典道。お前、寝てていいよ」

知弥が小声で言った。

 

「いいのか?」

 

「着いたら起こしてやるよ、少し早めにな」

 

「なんでだよ」

 

「なずなちゃん起こしたいだろ」

 

「あっ、あぁ」

親友は持つものだよ、ほんと。

 

俺は、ゆっくりと眠りの世界へと入っていった。

 

 

 

ポンポンと叩かれた。

 

「起きろ、後5分で着くぞ」

 

「あー、うん。ありがとー」

少し、寝起きが悪かった。

 

あまりいい気はしない。

 

てか、ここが山梨か…。

 

そんな長野と変わんない。

 

ここらへんが別荘地か…。

 

立派な家ばかりじゃん。

 

そんなことを考えながら乗っていると

 

「もう、着くぜ、なずなちゃん起こせよ」

 

「おう」

俺はそう言い、なずなを起こす。

 

「なずな、起きて」

 

「うぅーん」

唸ってるなずな可愛い。

 

いやマジで可愛いよ。

 

眼福ー。

 

「もう着くから」

 

「典道君…?もう着いたの?」

 

「そうだよ」

 

「典道君、おはようのキス」

 

「えっ…」

なずなは今度は座ったままキスしてきた。

 

今日1日でキス4回目なんだけど。

 

「はいそこ、イチャイチャ禁止!」

知弥が茶々を入れてくる。

 

「うーい、着いたぜ」

知弥の兄貴が言う。

 

うわー、これが知弥のじいちゃんの別荘か。

 

デカイな。

 

いやまじデカイ。

 

自然豊かな場所に大きな別荘がポツリ。

 

知弥のじいちゃん金持ちかよ。

 

「おーい、典道となずなちゃん」

 

「何だよ」

と俺。

 

「はーい」

となずな。

 

可愛い、なずな。

 

「今から二人で生活してもらうにあたって生活費を支給しよう。じいちゃんからだ」

俺は金の入った封筒と鍵をもらう。

 

「いくらぐらいなんだ?」

 

「30000だ」

 

「高い」

なずなが思わず叫んでいる。

 

「確かに…」

 

「まあ、詳しくは知らん。東京行きたいときは事前に行ってくれ」

 

「おう」

 

「じゃ、俺ら帰るね。お二人のラブラブな駆け落ち夫婦生活楽しんで♪」

夫婦って…。

 

なりたいけどよ。

 

「夫婦だなんて、早いよ」

なずなが少し顔赤らめて言う。

 

いや、なる気満々じゃん笑

 

てか、顔赤くなりすぎ。

 

と言うわけで、俺らは山梨で駆け落ち夫婦生活を楽しむことになったのだった。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。