愛は時を忘れさせ、 時は愛を忘れさせる   作:月瀬 星音

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3話 〜なずなの視点〜

もうすぐ、夏休みが始まる。

 

私と祐介君は8月1日に旅行に行くことにした。

 

典道君と由郁は長野に行くみたい。

 

私たちも長野に行くつもり。典道君達が止まる宿は由郁が行ってたから同じところに行くんだ。

 

典道君にも会いたいし。

 

学校に行くと、打ち上げの話で盛り上がっている。

 

「そういや、今日、同窓会?打ち上げ?典道来るらしいよ。女も連れて来るとか…」

えっ…!?典道君が来る…?本当…?田島君の話が本当だったらすごく嬉しい。でも、典道君の女って由郁だよね。なんか妬いちゃう。

 

「典道来るの!?懐かしいー」

祐介君だ。本当は典道君のことよく思ってないのかも。祐介君は仲直りしたって言ってた。中学生にもなってそう簡単に人間関係が戻るとは思えないんだけど…。

 

「典道の女って…どんな感じ?可愛いの?」

男子はなんでそんなことしか考えられないのかな。私は、そういう男子好きじゃない。

 

だから、今まで男子のこと好きになれなかった。

 

でも、典道君って男子だけどあまりそういう話の輪の中に入っていなかった。

 

だから、典道君のことが気になって…。で、今に至ってる。

 

今日、打ち上げ来るんだ。

 

私、告白出来るかな。

 

でも、祐介君いるのに変だよね…。

 

また、旅行の機会にした方が安全かもしれない。

 

祐介君が近寄って来る。

 

「なずな、今日打ち上げ終わったら帰らね?」

 

「いいよ」

 

典道君と帰りぐらい一緒に帰らせてよ。

 

祐介君と付き合わなきゃ良かったのかも。

 

そしたら、典道君を想うことも自由だったのに。

 

そんなことを思いながら授業を受けていた。

 

 

 

好きな人のこと、考えてると時間って直ぐ経つんだね。

 

あっという間に授業終わっちゃった。

 

3時40分。もう直ぐ、典道君達が来る時間だなぁ。

 

楽しみ…。

 

会ったら典道は私になんて言ってくれるの…?

 

後悔してもしょうがないけど、なんで祐介君の告白OKしちゃったんだろ。

 

私は、典道君が好きなのに…。

 

もし、OKしてなければ典道君とはいつでも付き合えたかもしれない。

 

今、付き合えば私は大丈夫だけど不倫になっちゃう。典道君が困るかもしれない。

 

世間で騒がれているダブル不倫…。

 

私と典道君が付き合えばダブル不倫…。

 

私には覚悟があるの…?

 

 

(なずなのことが大好きだっ)

 

典道君の言葉が脳裏にはっきりと再生される。

 

覚悟するよ、私。

 

決戦の日は8月1日。

 

羞恥心で告白を棒に振ってしまった自分とおさらばして。

 

8月1日の旅行で由郁から典道君を奪う。

 

由郁とは関係が壊れるかもしれない。

 

でも、私は典道君と祐介君の関係を壊してしまった。

 

私が、はっきりしてれば。

 

このことは、願いではなく後悔だけど…

 

もし、典道君と祐介君の関係が壊れなければ。

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