8月1日になった。
俺と、由郁は長野へ旅行に行く。
つい1週間前、俺は俺の故郷に帰ってきた。
みんな、俺のこと大歓迎してくれた。
めっちゃ、嬉しかった。
そりゃもう泣きそうだったよ。
でも、気になった点が1つあるんだ。なずなの、視線がやたら気になった。
なずなとは何故か俺とよく目があったんだ。
俺は、なずなのこと諦めるために目を合わせないでいた。
これで、俺が変な気を起こせばなずなだけじゃなくてなずなの彼氏祐介との関係も壊れかねない。
そんなことは絶対にしたくない。
いくら、心が嫉妬してても、モヤモヤしてても。
それほど…2人に嫌われたくないんだ。
でもな、俺が合わせようとしてないのになずなとの目があうんだ。
どうせ、俺が無意識に見てるとでもみんなに言ったら思ってんだろうけど違う。半分、悲しい目で半分、喰い入るような目。
だから、それ以来俺の心はなずなの視線で一杯だった。
あの視線は一体なんなんだ。
俺には分からない。
そんな、心の蟠りがある中俺と由郁は旅行する。
おっと、東京駅に着いた。乗り過ごしちまう。
由郁とは東京駅集合にした。
由郁が見える。
「よっ。由郁」
「典道、パッパッと行こう。もう、乗り遅れちゃう」
「て、言ったって発車するまで20分あるぜ。ゆっくり行こうよ」
「いつ、発だっけ?」
「9時20分発、かがやき507号、金沢行きだって」
「まあ、間に合うかな」
「まあじゃなくて、確実に間に合うよ。22番線だし」
「典道ー、切符は?」
「あー、はいはい切符忘れてた。ほい」
由郁に切符を渡す。
その後、無事俺と由郁は22番線に着き、新幹線に間に合った。
「今日、泊まるところってどんなところ?」
と俺が聞く。
実のところ気になっていた。
「和室だと思う」
「いや、そうじゃなくて旅館の雰囲気とか」
「あー、綺麗なとこだよ。ザッツ、和室って感じ」
「前にも泊まったことあんの?」
「中1の最初の頃とか、なずなとかとね」
なずなか…。確か由郁と仲よかったんだっけ。
「ふーん」
「そんなもん」
と返され会話は終わった。ともかく、俺は今凄い眠い。
なずなのこととか色んなこと考えて眠れなかった。
てか、俺って結構最低な男だよな。
彼女いるのに、なずなのことばかりで彼女のことなんか考えられない。
俺も、諦めるって決意したんだけどな…。
眠い。もうそんなこと考えたくない。
寝よう。
『まもなく、長野駅です。今日も、新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございました。長野駅を出ますと、次は、富山駅に停まります。終点、金沢行きです』
アナウンスで目が覚めた。
「由郁ー、着いたぞー」
由郁を起こす。
「んー、ほんとだ。もう着いてる」
と言い起きた。
「早く出よう」
「そだね」
と言って長野駅に着いたのだった。
駅から宿までバスで移動するらしい。
俺たちはバスターミナルまで行く。
長野、めっちゃ空気綺麗だ。
バスはほぼ定刻通り着いていて発車した。
「楽しみだねー」
由郁、ウキウキじゃないか…。
俺は楽しいっちゃ楽しいけどなんか違う。
「そうだな」
俺は笑って返す。
バスで宿の近くまで向かう。
長野に俺はいったことがない。
というか、あまり旅行をしたことがないんだ。
だから、長野のすべての風景が新鮮だった。
そんなことを思っていると宿の近くまで着いた。
宿、凄い立派じゃん。
俺泊まったことないかも。
なずなもこんなホテルに泊まってたのかな…。
いや、ありえないかもしれないけどさ。
もし、なずなとこの旅行で再開したら、なーんてね。