この力、この世界で役立つのか?   作:zaurusu

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すみません、まだ番外編は続きます。


番外編 一夏の誕生日 part3

レゾナンスへは車で30分くらいで行くことができた。だが、駐車場がどこも空いてなくて、5週目でようやく止めることができた。

 

巡回中に、千冬が「こうも、暇人が多いとはな……」と恨めしそうにみていたが、普段、千冬の仕事話を聞くとそう思えざるを得なかった。

 

それ以前に、もっと暇な人物が身近に……というか、となりの席で運転しているのを千冬は気づいていなかった。

 

まぁ、そんな感じで車を降りたはいいが、オープンしたばかりで人がわんさかいた。

 

「やっぱり、人が多いですね」

 

「ああ、モンド・グロッソの決勝戦を思い出すな」

 

確かに、あれは凄かった。会場は満席で、外にも人が溢れてて、交通網が一時期ストップしたとか、各国のIS版フリーガン同士が暴動を起こしたとか聞くし。

 

「取り敢えず、行きましょうか?」

 

このままだと、更に人が増えて、中々、前に進まなくなるかもしれない。次狼は特に意識する事なく千冬の手を取ってグイグイと進み始める。

 

「な!?」

 

突然、手を握られて驚気を隠せなかった千冬は少しだけ顔が赤くなっていた。

 

男勝りな性格故、近寄ってくる男性は殆どおらず、ブリュンヒルデという立場が追い討ちをかけるかのように、異性との出会いがからっきしだった千冬にとって、男と手を繋いだのはこれが初めてである。

 

(思ったより、大きいんだな……)

 

ちょっと、握る力が強いが、少し暖かい。男の手はやはり全然違うのだな。

 

千冬はふと、一夏と一緒に手を繋いで公園に行った日のことを思い出した。

 

(あの時は、姉として私がリードしていたが、こう引っ張れてリードされるのも案外悪くないものだな……)

 

無意識にだが、千冬は次狼の手を握るのを強めていた。

 

「どうかしました?」

 

「いや、なんでもない」

 

「………?」

 

その事に、反応した次郎だが、男と手を繋いだのが初めてなんてとても言えないので、誤魔化した。

 

次狼は、何か変な事したかと思ったが考えすぎかと思い、歩き出した。

無論、手は繋いだままである。

 

 

 

side 一夏達

 

次狼と千冬がレゾナンスの入り口に向かっている頃、とある3人組がそれを追跡していた。

 

「目標発見!ただ、今、入り口へと向かってます。これより、追跡を開始します。オーバー」

 

「こちらも、目視で確認。直ちに、合流して追跡します。オーバー。」

 

「何やってるのよ………」

 

 

弾、一夏、鈴、の順番で後ろで並びながら追跡をしていた。

 

「いや、やっぱ雰囲気が大事じゃん?」

 

「そうそう」

 

「はぁー……」

 

正直、鈴は呆れるしかなかった。このあいだの電話での勘違いの件でゴタゴタになったのにも関わらず、更に追い討ちをかけたのは2人の格好である。

 

一夏は、とある不幸体質な主人公の友人で金髪のチャラい男の服装で濃いブラックのサングラスをかけている。首には、海賊が使いそうな望遠鏡をかけていた。

 

弾も同様で、その相棒を守り、炎を操る魔術師の格好をしている。同じ赤髪のせいで違和感がなく、本人かとおもった。

 

鈴はいつものツインテールを崩して、帽子をかぶりサングラスをかけている辺りはいつもと変わらない。

 

なぜ、2人はそれをインプットしたのかというと、たまたま、数馬の家で見たからだとか。

 

もし、私もその場にいたら、歩く教会のシスター、もしくは、ビリビリ中学生の格好をしてたかもしれない。いや、されたかもしれないが正しい。

 

「おい、あれ!」

 

「おお、次狼さんもやるな〜」

 

行かなくてよかった思っていると、何やら、2人が騒ぎ始めた。一夏は何か、慌ててるようだけど、弾は何やらニヤニヤしている。正直、気持ち悪い。

 

「貸して!」

 

気になって、望遠鏡をぶんどった。

 

「うそ!?」

 

そして、驚きの光景を見てしまった。

 

「「「千冬(さん)姉が手を繋いでる!?」」」

 

三人共、見事に声がシンクロした。

 

(嘘だろ!?普段はズボラで家事が全滅で男勝りな性格で世界最強の千冬姉が?)

 

(中々、面白くなってきた!問題は一夏が暴走しなきゃいいが……って今にでも、爆発しそうだな……)

 

(いいなー、千冬さん……私も一夏と……)

 

だが、それ以外は三者三様だった。

 

「あ、中に入った!」

 

「よし、追うぞ!」

 

「あ、待ってよ!」

 

2人が中に入ったの確認し、一夏達も人混みに紛れての入り口へと向かった。

 

その間、一夏が逸れないように鈴の手を握ったのだが、恥ずかしさのあまり、ひっぱたいてしまい、チャンスを逃したと後々後悔するのは余談だ。

 

 

 




2人がちょうど商店街に入った時

「ん?」

「どうした?」

「いや、なんか視線を感じてな……」

「あー、これだけ人がいればそう感じるかも。千冬は可愛いいですし」

「なぁ!?」

「気にする必要はないですよ。さぁ、行きましょう」

(気にするんだ!特に私が!!!)

千冬、心からの叫び、それが次狼には届くことはなかった。



誤字脱字の報告ありがとうございます!後、新しい小説も投稿しました! バカテスとごちうさをクロスオーバーさせた作品です!こちらもよろしくお願いします!

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