仮面騎士ライジン   作:Deすけ

27 / 30
ある意味、衝撃的な展開です。


第25話 動如雷霆!--英雄憑依--

9/4

 

目が覚めると雷人のスマホに学校からのメールが届いていた。どうやら9/10まで一旦、休校にして政府とセキュリティや復旧何より生徒の奪還について話し合うという趣旨の内容だ。

 

雷人)1週間も休みか。うん、電話か?

 

出ると彼の実父である濱野雅文だった。雷人は、これまで同世代にはあくまで冷静で大人の雰囲気を出していたが、やはりこのような事態が起きた直後での父との会話に緊張の糸が切れた。

 

雷人)父さん、どうしよう。洋乃が...洋乃が。

 

雅文)大丈夫だ。岸田たちは必ず父さんが取り返して見せる。既に、軍や警察がS国内で懸命に捜索している。だから、お前はもう寝ろ。

 

雷人)寝れないよ。岸田が今どんな目にあっているのか分からないのに。俺も探すよ。

 

雅文)お前の気持ちは分からないでもない。だがな、よく聞いてくれ。お前は今日体一つで必死にメガショッカーとやりあってくれたよな。お前のクラスメートの両親から感謝の電話が警視庁に大量にかかってきた。「一人でも多くの生徒を助けてくれてありがとう。」や「ボロボロになるまで戦って自分達の未来を守ってくれてありがとう。」とかな。

 

雷人)父さん...。でも。

 

雅文)体にダメージが蓄積されているはずだ。だから、今日は休んで家でワイドショーとか見たらどうだ。俺はもう雷人を苦しませたくない。あぁ、それと明日宝生永夢さんや鏡飛彩さんの所に行くように!どっか体内の器官に異常が見られるかもしれないからな。

 

雷人)なんで今日じゃないんだよ。

 

雅文)今回の一連の事件で多くの生徒が病院に搬送されている。今日は、そんな生徒を対象にした一斉診断らしい。

 

雷人)そういうことか。ありがとう、父さん。やっぱ父さんは...。

 

雅文)みなまで言うな。お休みなさい。

 

 

 

翌日

 

萩原が留置されている警察署、そこで重大なことが伝えられた。

 

照井)お前に伝えなければいけないことがある。

 

萩原)・・・。

 

照井)この警察署内にいたメガショッカーのスパイは昨日の事件の前に捕らえられた。

 

萩原)!!!

 

照井)なのにメガショッカーの戦闘員やお前の先輩たちが偵察に来ていない。これがどういう事か分かるか?

 

萩原)俺は見捨てられたのか?

 

照井)かもしれないな。さぁ、どうする。今ここでメガショッカーのアジト若しくは関与しているメンバーを言えば司法取引で減刑または無罪放免にしてもいいぞ。

 

萩原)・・・。

 

照井)まだ、勾留期限まで1日ある。じっくり考えろ。だが、これだけは言っておく。黙秘または容疑を否認した場合、検察に送検する。

 

 

 

 

雷人は、部屋でワイドショーを見ながら昼食をとっていた。やはり、昨日の一件を大々的に扱いどこも拉致された両親に対してインタビューをしていた。

 

雷人)メンタル的にギリギリの状態でなんでマスコミはインタビューなんかするかね。相手の立場にたってちょっと考えればわかる話だろ。

 

すると、雷人のスマホに電話がかかってきた。画面には「非通知」と表示されていた。電話に出るとあまりにも予想外の相手だった。

 

伊藤俊哉)久しぶりだな、雷人。

 

雷人)伊藤、何の用だ。

 

雷人の語気には明らかに怒りが込められていた。

 

俊哉)そうカッカすんなよ。それに、俺はその名は捨てた。俺は父親の性を名乗ってる。伊藤俊哉改めて、檀俊哉だ。

 

雷人)どういう事だ。

 

そう言いながら雷人は、ある細工をした。

 

俊哉)俺の父さん、檀正宗は檀黎斗が宝生永夢にゲームを送る前に俺を自分の秘書とラブホで作っちまったらしいんだよ。まぁ、シングルマザーとして育てることになっても父親が養育費を送ってくれたから特に不自由な生活ではなかったがな。

 

雷人)どうして、名字を変えたんだよ。

 

俊哉)俺の母親、数ヶ月前に亡くなったんだけどその直後に現れたんだ。最初はカチンときたけどメガショッカーと業務提携することを知ってお前を倒すために、過去の自分を忘れるために、父親と世界を変えるために自分の名字変えたんだよ。

 

雷人)そうか、大体分かった。じゃあここからは教えてもらえないとわかった上で質問させてもらう。岸田たちをどうするつもりだ?なんで、なんでメガショッカーは俺の周りばかりを狙うんだ!復讐にしては度がすぎるだろ!なぜだ、なぜ俺を直接苦しめない!!

 

すると、俊哉はフフフと笑いながら語り始めた。

 

俊哉)俺たちはあらゆるところにスパイを潜りこませてこの国の中で暗躍している。あくまで俺の率いてる部隊がお前のところで活動しているだけさ。それと、「なぜ直接苦しめないんだ。」言ったな。決まってんだろ。俺はなぁ、お前のせいで中学の後半は散々な目にあった。黒板の前で俺を公開処刑したりイクサに変身して俺をボコボコにしたり。俺は許せないんだよ。だから、周りのやつからじわじわじわじわ怪我させてお前が膝から崩れ落ちて泣く姿るが見たいんだよ。ワッハハハハハハハハハハハ!! ガタンゴトン、ガタンゴトン。

 

雷人)とんだ、いかれた野郎だな。じゃあな。

 

俊哉)用件がまだだったな。明日、宝生永夢が働く病院に行ってみろ。花火、打ち上げてやるよ。確かあそこはお前の担任やクラスメイトが検診や入院しているんだってな。楽しみだな。ブチっ!!

 

雷人)切られたか。っていうか、ふと考えると俺さえいなければ誰も傷つかなかったのかな。全部俺のせいなのかな。まぁ、切り替えるか。だが、今度はヤツの尻尾を捕まえられるかもな。

 

そういうと雷人は不敵に笑い始めた。

 

雷人は急いで警視庁に電話をして父親のところに取り次いでもらった。

 

雅文)どうしたんだ。俺の携帯にかけずに警視庁に電話するなんて、緊急か?

 

雷人)さっき伊藤俊哉、いや檀俊哉から電話があった。明日、宝生永夢さんたちが勤務している病院で行動をおこすらしいんだよ。

 

雅文)それは..本当か!?

 

雷人)間違いないさ、それと電話の内容を録音したからサイバー課に回して居場所を特定してほしいんだ。途中で、電車の音がしたから。

 

雅文)わかった。また、なんかあったら連絡してくれ。

 

 

 

 

電話を切って、テレビのチャンネルを変えると目を疑うような光景が広がっていた。外でのロケの天気予報のコーナーにバグスター戦闘員やショッカー戦闘員そして、スマッシュが現れ周辺は騒然としていた。

 

雷人)なんでこんなことが起きているんだ。場所は、警視庁の近くだと。

 

急いで外に飛び出すと、自転車に乗り猛スピードで向かった。

 

(雷人)なんでヒーローなのにバイクじゃないんだよ。

 

村上)うん?何やってんだ雷人。

 

雷人)進次!お前こそ何してるんだよ。ああ、いいところに来た。俺を乗せて急いで警視庁に向かってくれ!メガショカーが現れたんだ。

 

進次)奇遇だな。俺も同じところ向かってたんだ。SKRの活動はあくまで学校の治安維持。でも、俺たちはいわばイレギュラーだからな。このバイクのサイドカーに乗れ!(ハハハ、口が裂けても親から援護しろといわれただなんて言えない。正直戦いたくないんだけどな。)

 

雷人)やばっ!!ドレイクとイクサのベルト忘れた。

 

進次)どうする、家まで戻るか?っていうかチャリどうするんだよ!

 

雷人)チャリはこの際どうでもいい。奥の手を使う。

 

目的地につくと既に濱野雅文がスカルに、応援に来た照井・泊がアクセルとドライブに変身して交戦状態になってた。

 

ドライブ)全く、今回の件で報告に来ただけなのになんてことだ。

 

音声)スカル!マキシマムドライブ!!

 

スカル)ライダーーキック!!

 

スカルは4体ものバグスター戦闘員を巻き込み壁にめり込ませると爆発した。しかし、まだ何十体も残っていた。

 

アクセル)全くキリがないな。だったら!

 

ガイアメモリ)トライアル!

 

アクセル)変...身!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

進次)あのライダーからは離れたとこで戦おう。見つかったらいろいろ面倒だ。

 

雷人)進次、これから俺がすることは誰にもいうなよ。もし、言ったら竹刀でケツを100回ぐらいひっぱたくからな。

 

進次)わかった。誰にも言わない。でも、これからどうするんだ?

 

すると、雷人は目をつぶり静かに開くと冷静に声を発した。

 

雷人)動如雷霆!

 

そして、白い鎧を身に纏うとカードを手に取りブレスレットの隙間に入れた。そこには、槍を持った男性が描かれていた。

雷人)兄貴の力、お借りします!!

 

ネクサス)ランサー!インストール完了!クー・フーリン!!

 

 

 

 

すると、鎧の部分が外れると体全体が青くなり赤い槍を手にした。そして、スマッシュたちに槍を向けると呟いた。

 

ランサー・ライジン)その心臓、貰い受ける。

 

進次)(ごめんな、雷人。でも、こうでもしないと俺は母さんに叱られるだけじゃない。スマッシュに改造されるかもしれない。) 彼の胸ポケットには動画撮影可能な細工をしたボールペンが刺さっていた。グリップのところのレンズがついていて外に向けていたので変身する様子がある場所に送られていた。当然その場所は・・・。

 

 

伊志嶺)へぇー、雷人。あんなこと隠してたんだ。

 

橘)そうだな。それより、実験場にいくぞ。

 

橘は、矢車が変身したキックホッパーによりしばらくは車椅子生活を余儀なくされていた。

 

実験場:関係者以外立ち入り禁止

 

橘)さぁーて、あいつらの泣き叫ぶ姿見るか。

 

ロックを解除して中に入ると高校生の叫び声が響いていた。

 

後藤)何をする。やめろ! うわーーーー。

 

岸田)ウゴーー。嫌だー!嫌だ!

 

 

そこには、SKRの高校生たちがネビュラガスにより改造されつつあった。

 

橘)楽しみにしてろよ、雷人。

 

 

 

 




特報!第二楽章終了後、過去編に突入します。主に、雷人・岸田・杉田がメインキャラクターです。また、別項目で過去編関係の読み切り短編を出します。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。