出来れば1月中に投稿したかったのに色々用事がありすぎて全然執筆に手が回りませんでした。
べ、別にゲームとかゲームとかやってないんだからね(自白)!
それでは最新話をどうぞお楽しみに下さい!
※2月19日に修正致しました
「さて、行きましたか」
ギルディアを組織連盟本部へと送り返し、一人になったキャディはそんな事を呟くと、ゆっくりと体の向きを変える。その様子を見ていたカルデアのサーヴァント達は、何時でも攻撃出来るように武器を構えておく。
「嫌だなぁ、そんな物騒な物私に向けないで下さいよぉ、別に貴方方と殺り合おうなんて気は毛頭ないのに」
「それが本当だって証拠もねぇだろ、そんな奴相手に武器を下げる方がどうかしてるぜ」
「左様、貴様が我々の目を欺いてマスターを殺す機会を探ってる可能性も捨てきれぬ」
「こりゃとことん信用されてませんねぇ私」
「逆にあの状況でどう私達から信頼を得ていると思ったのか疑問ですよ」
キャディはおちゃらけた雰囲気でおどけるが、サーヴァント達は警戒を解くことなく数メートル離れた場所にいるキャディを観察する。腰には杖を帯刀し、左手で竜種の心臓を弄び、右手はぶらりと自然体を保っていた。
敵意や殺意は感じられないものの、サーヴァント達は一切警戒を緩ませず、キャディの挙動を見ていた。そんな様子にキャディは肩を竦めるとため息を漏らす。
「はぁ...分かりましたよ、そんなに私が危険そうに見えるならもう単刀直入に本題説明しますよ?説明したら私もさっさと撤収するので、分かりましたか!?」
「えっ!あ、はい分かりました」
若干キレ気味に問いかけてきたキャディに気圧された立香は、思わず首を縦に振ってしまう。それを確認したキャディは、咳払いをすると、大袈裟に腕を広げると声高らかに語り出す。
「改めて...初めましてカルデア人理修復チームの皆さま!我々、今この場には私しかいませんが、名を『組織連盟』と申します!今回はこの特異点にやって来たのかは、諸事情あり話せません。しかし!この特異点ではこれ以上皆さま方の人理修復の邪魔はしないと私が、この場で約束させていただきます」
「...『組織連盟』?聞いた事の無い組織名じゃな」
「他に良い名前無かったのかよ」
『...ま、まさか、あれは空想上の存在じゃなかったのか!』
「ど、どうしたんですかドクターいきなり!」
『ご、ごめん。でも思い出したんだ!組織連盟の名前を聞いて!彼等が一体何者なのか!』
「ほお、我々の事を知っているとは随分と物知りなお方がいるものですね。この場にいないと考えると、別の場所から君達をバックアップしてると考えられますね」
「それで、その『組織連盟』とは一体何なんですか?」
『風の噂でしか聞いたことはなかったんだけど、なんでも
「「「!?」」」
「おいおいマジかよ」
「それは真か?」
『う、うん。僕の記憶が間違ってなければこれで合ってると思うけど...』
「何か私の言葉がさらりと無視された気がするのですが、そこまで覚えているとは素晴らしい!ここにはいらっしゃらないのが悔やまれますね。もし彼がここにいたら彼の記憶力に称賛を送りたかったのですが」
『えっ、そ、そうかな。あまりそう言うの言われたことあまり無かったから嬉しく思うよ』
「ドクター?」
『うっ、ご、ごめんマシュ』
「おいピエロ野郎。話を聞く限り、恐らくだけどおめぇもその
「然り、先程邪竜を丸呑みした大蛇から察するに、他にもあれ位の化け物をカードにして持っておるのじゃろ?」
「......これはこれは驚きました。いやはや、たかが召喚されただけのサーヴァント風情だと過小評価していましたが、まさか史書通りの方々だったとは、これは評価を再度改める必要がありますね」
「戯れ言は良い。それで、儂らの言は合っておるのか?」
「正解ドンピシャその通りですよ。流石はかの第六天魔王織田信長、そしてケルトの大戦士クーフーリン。えぇ持ってますよ、あの
「ほう、逆に聞くが何故持ってきておらん?それさえ持ってくれば儂らなど容易く殺せよう」
「だから、私達は別に貴方達殺しにここに来たわけでは無いってさっきも言ったでしょう?それにそんなにカード持ってきたら嵩張るし何より邪魔くさい」
「最もな意見だな」
へらへらとした調子で喋るキャディに対し、カルデアの面々は、ロマニから説明された『組織連盟』の事を聞いて絶句し、おまけにキャディも単身で人類を滅ぼせる力を持っているとキャディ本人から何の惜しげもなく告げられ、最大限の警戒体勢をとる。
「だからもう警戒する必要ないってあれほど...あーもうそれで良いですよ勝手にして下さい私はもうやることやって言うこと言ったのでこれにておいとまさせて貰いますよ」
「んだよ逃げんのか?」
「逃げる?何を馬鹿な事言ってるんですか、私がここにいる理由もう何も無いので本部に戻るんですよ。私こう見えて『組織連盟』の参謀の位に就いているので、色々と本部でやることがあるんですよ」
そこまで言うと、キャディはくるりと体を反転させ、カルデアの面々に背を向けて軽い足取りでゲートに向かって歩いていく。
それを見た信長はすかさず右手に一丁の火縄銃を具現化、それをキャディの背中、心臓のある場所に向けて発射する。しかしキャディは、
受け止めた右腕は、弾丸が掌から皮膚を貫き、右腕を内側から抉っていく。めり込んだ弾丸は、肩まで行くとそこで止まり、弾丸に込められた魔力の衝撃で、肩から腕が内側から炸裂、右腕を失うという結果となる。
自身の血や肉片が服やマスク、地面に飛び散るが、キャディは痛がろうともせず、地面を真っ赤に染めた自身の飛び散った血や肉片を見た後、血が付着した服を確認すると、信長に顔を向け、残った左肩だけで肩を竦める。
絶句する立香とマシュ、モニター越しにそれを見たロマニは思わず吐き気をおぼえ、同じくロマニのモニターからそれを見たダ・ヴィンチは気持ち悪そうに顔を歪める、あまりの光景に両手で口を塞ぐジャンヌ、痛々しそうに顔を歪めるクーフーリン、それぞれが反応を見せる中、信長だけはキャディが右肩から腕を失っても痛がらない事よりも、
「そんなに驚きます?別に問題ないでしょ、たかが右腕が肩から無くなった程度で」
「いや、どう考えても人間からしたら致命傷ですよ!?よくそんなんなのに平気そうですね...」
「まぁ慣れましたから。それに、慣れちゃえば一々驚かなくて済みますしね」
「まずその光景自体そうそうあるようなものではないので、慣れられる訳ありません」
左腕が無くなっているにも関わらず平然と話すキャディ。立香も思わず大きな声でツッコミを入れ、マシュは呆れ返っていた。
「じゃ、私も本当にここから失礼しますね。皆様もこれからあるであろう特異点での人理修復頑張って下さいね」
深々とお辞儀をしたキャディは、立香達の視線を受けながらゲートの中へと消えていき、ゲートも、キャディが完全に入ったのと同時に消えていき、その場には呆然と立ち尽くす立香達しか残らなかった。
◇◇◇◇◇
組織連盟のとある部屋の一室。その部屋には対称的に備え付けられている簡素なテーブルと椅子があり、その片方には、つい先程フランスから帰還したキャディが足を組んで座っていた。
彼は、片腕が無くなっている状態でも優雅に紅茶を楽しんでいた。その反対の椅子にはフローレスが座っていた。フローレスの手前のテーブルには、キャディが飲んでいるのと同じ紅茶が置かれており、まだ湯気がたちこめている。
しかしフローレスはそれに一切手をつける気配が無い。球体のような頭を前に向けたまま、ただじっとキャディを見ていた。
「あの...なんです帰ってきて早々私の事呼びつけて、こちとらやることいっぱいあるんですけど」
「...」
痺れを切らしたキャディは、かれこれ十数分も無言でこちらを見続けているフローレスに問いかける。
その問いにも答えようとしないフローレスに、キャディはマスクの上から頭をかく動作をする。そこでふと、思い出したかのようにキャディはフローレスに別の質問を投げ掛ける。
「あ、因みにギルディアから聞きましたか?今回の特異点での事」
「...あぁ、我が臣下ギルディアから聞いている。慢心して負けたのはギルディアの方だ、少し部屋で反省するよう言っておいた」
「おやおや、相変わらずの手厳しさですねぇ」
「...キャディ、貴様に聞かねばならぬ事がある」
「はい?なんですかそんな改まって」
「とぼけるのはやめろ。どうせ分かっているのだろ、我輩が言いたいことなど」
「まぁ貴方が二人きりで話したい事なんて言ったら大体察しはつきますけどね。ピエレル様の件でしょ?あの二人がいると集中して話出来ませんからね。あの二人どっちかっていうと保守派ですし」
「...マキナとインセクトがいてもあの場で貴様がまともに話を聞くようには思えんが、一応分かってはいるのだな。そうでなければ組織連盟参謀は務まらん」
「当然♪ピエレル様に仕えるにはこれ位有能じゃないと」
少しだけ機嫌が良くなったキャディは、紅茶を一口飲む。フローレスもまだほんのり温かい紅茶を手に取り、紅茶の中にストローを入れる。
すると頭部の本来口がある部分に、ストロー一本が入るほどの穴が開き、その穴にストローを入れて紅茶を飲む。
「あの...前々から気になってたんですけど、貴方って飲食しなくても平気じゃありませんでしたっけ、なんで紅茶飲んでるんです?」
「ピエレルから教えてもらった。出されたものは必ず食さねばならぬと」
「そうですか」
聞かなきゃよかったと思ったキャディは、空になったカップをテーブルに置き、フローレスに顔を向ける。それと同時にフローレスも紅茶をテーブルに置くと、キャディを見る。
「この際だからはっきり言っておきますけど、私は本当に聖杯なんて物に微塵も興味ありませんよ?だってあの聖杯って名ばかりの魔力増幅装置じゃないですか。そんな程度の知れたもの無くても我々魔力無尽蔵に持ってますし」
「...ならば何故この聖杯戦争に乱入しようなどと言った」
「この大規模な聖杯戦争で、もしかしたらピエレル様を復活させるにあたって必要な素材が手に入れられるからと答えたら、貴方はどうします?」
「ムゥ...」
キャディがそこまで言うとフローレスは黙り込み、腕を組むと深く考え込み始める。その様子を見ていたキャディは、飲み干したカップをテーブルの上に置くと、立ち上がって部屋を出る為に扉の方へと向かう。
「別に考えるのは貴方の自由ですが、出来ることなら自室で考えて下さいな。もうこの話って終わりで良いんですよね?私は他の業務があるのでこれで失礼しますよ」
そう言いながら扉を開けたキャディだが、扉の前に立っている人物に思わず足を止める。
「おや、キーカーどうされたんです?この部屋に何か用でも...ってあぁなるほどそう言えば彼女が監禁されてる場所ってここでしたっけ、すっかり忘れてました」
「……」
金具できつく固定されている濃い緑色のローブ、顔には鉄仮面をつけている組織連盟最小幹部--ナイフ・キーカー--が銀のトレイを持って扉の前に立っていた。
トレイの上には、作りたてなのか油が弾ける音を立てるステーキと湯気が出ているオニオンスープ、そして山盛りのサラダとホカホカのパンが乗せられていた。
それを見たキャディは、色々と察し、開けた扉の横に移動し、キーカーに道をゆずる。キーカーは軽く頭を下げると、部屋に入り、部屋の奥にある黒いカーテンの中へと入っていく。
キャディは好奇心から、フローレスは前を通り過ぎたキーカーが目に入ったと言う理由から、それぞれキーカーに付いて行き、黒いカーテンを少しだけ開け、中を覗いてみる。
カーテンの向こうには、鳥かごのような牢屋が一つあるだけで、牢屋の中にはベッドやテーブル、椅子と言った生活に必要なものが一通り揃っていた。キーカーは、既に牢屋の中にあるテーブルに食事の乗ったトレイを置いており、ベッドの前で少し前屈みになり、ベッドの中で小さい寝息を立てている少女をまるで小動物を観察でもするかのようにじっと見ていた。
数分ほど少女を見ていたキーカーは、気が済んだのか牢屋から出てると、覗いていたキャディ達の脇を通り抜けて部屋から出ていった。
「...構成員達の間で、キーカーが食事の乗ったトレイを持って誰もいない筈の部屋に入って行くと言う噂があったらしいのですが、彼女の為だったんですね...と言うよりなんで彼女がここにいるんですか?」
「...貴様が聖杯戦争に参加しようと言った後に、我々に見せた冬木市の特異点の映像見せたのが原因だろうが」
「あれ、そうでしたっけ?」
「そうだ、それを見たウォーカーが、彼女の人間性に興味を抱いみたいでな、貴様とギルディアが特異点に行っている間にわざわざカルデアにまで赴いて
「えーっと、確か彼女の名前って...」
「あぁ、ウォーカーから聞いたのだが、
牢屋の中にあるベッドで小さい寝息を立てる白髪の少女--オルガマリー・アースミレイト・アニムスフィア--は、時折苦悶の表情を浮かべたりしながらも、ベッドの中で深い眠りについていた。
如何でしたでしょうか!
久しぶりの投稿なので色々誤字脱字があるかもしれません。見つけた方は是非報告してください。報告して下されば直ぐに修正したいと思います!
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