召喚士と英雄の日常   作:(TADA)

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鬼畜クソ軍師!(挨拶


今回はTwitterでめちゃくちゃリクエストされてるベルカちゃん回。


ベルカに『ちゃん』がついている。つまりそういうことだ


召喚士とベルカちゃん

久しぶりに召喚士悩み相談室である。今日、部屋にやってきたのは二人。一人目は水着ウルスラのすり抜けで出てきやがったエポニーヌ。そしてもう一人は見た目が小学生高学年のベルカである。

 「で? 二人は悩みがあってきたそうだが」

 「えぇ、その通りよ。特に私の悩みは重たすぎて困るレベルだわ」

 「フゥン」

エポニーヌの戯言を軽く聞き流す。こいつのことだからどうせホモ関連だろう。

 「いい、召喚士!! これの答えを聞けるまでは私は夜しか眠れないわ!!」

 「それ別に良くないか?」

 「い・い・か・ら!!」

 「あ〜、はいはい。さっさと要件を言え」

俺の言葉に覚悟を決めた表情になるエポニーヌ。

 「召喚士とヘクトルとエリウッドは誰が攻陣で誰が防陣なの?」

 「フローラ」

 「かしこまりました」

俺の合図に待機していたフローラはエポニーヌを連行していく。行き先は我がヴァイス・ブレイブの地獄と名高いアイラ修羅道場だ。ちょっとそこで根性直してもらってこい。ついでに性癖も。

 「それで? ベルカはなんだ?」

 「え、えぇ……」

一瞬だけ戸惑った様子のベルカであったが、そこはこのヴァイス・ブレイブでも古参に位置する人物である。すぐに自分の相談に戻る。

 「私は暗殺者なのだけれど……」

 「そうだな」

 「……それだけ?」

 「? どういう意味だ?」

ベルカの質問の意味を俺が考えていると、何故かベルカがヒートアップする。

 「私は顔見知りでも容赦なく殺せる女よ」

 「烈火は味方でも容赦なく殺す人物ばかりだが?」

 「違うの!! 私が言いたいのは貴方達の特殊な人間関係ではなくて!!」

言いたいことの意味がわからん。別に顔見知りを殺せる程度で騒ぐ必要もないだろう。

 「違うでしょ……暗殺者と聞いたらもう少しマイナスイメージを持つとか……!!」

 「俺達の世界には自分の命を狙っていた暗殺者と結婚した奴もいるが?」

某腹黒親バカ侯爵である。

 「だから貴方達の特殊な人間関係ではなくて……もっと、こう……世間一般的な……!!」

 「このヴァイス・ブレイブに限って言うなら、ベルカみたいにいちいち暗殺者だということを気にする奴の方が少数派だと思うが?」

 「それも……そうなんだけど……!!」

どこか納得がいっていない雰囲気のベルカ。

 「それになぁ。お子様ランチに旗が刺さっていたら喜ぶ奴を見て警戒しろっていう方が無理があるだろ?」

 「!? べ、別に喜んでいないけど!?」

 「あ〜、はいはい。そうですね」

嘘である。完全に喜んでいる。だって食事に旗が刺さっていたら表情がパァっと明るくなって、刺さっていなかったらシュンとした雰囲気を出すのだ。

どう考えてもお子様である。

 「それで? 具体的にベルカはどうしたいんだ?」

 「もうちょっと暗殺者として恐れられたい」

ベルカに言われて改めてベルカをみる。見た目は完全に小学生高学年。ご飯に旗が刺さっていたら喜んで、刺さっていなかったらシュンとする(ヴァイス・ブレイブ周知の事実)

 「何かいい考えある?」

 「諦めろ」

 「早くない!?」

いや、完全に諦めた方がいいレベルだろ。難易度的にはギムレーをヲタ卒させるくらい難しいぞ。

 「あ〜、それだったら恐れられている人を参考にしてみるとかか」

 「恐れられる……」

真剣な表情で考えこむベルカ。その姿は算数の計算を悩む小学生に似ていた。

 「……イドゥンとか?」

 『ふふふ、ふはははははははは!!!! 流石はユンヌです!! 今日こそ貴女という神を殺してみせましょう!!』

 『私はユンヌ』

 「あれに混ざる勇気があるなら止めないが?」

 「ごめんなさい」

素直に頭を下げるベルカ。素直に頭を下げられるのは偉いな。外で怪獣大決戦をやっている迷惑竜と破壊神は無視する。そろそろアルフォンスの胃にまた穴が空くかもしれないが、この世界の平和のためだ。諦めてもらおう。

 「それだったら修羅三人衆とか?」

 「あれもなかなか人を辞めているからな?」

あの連中は最近魔法を斬るようになってきているからな。どこに向かっているんだ。

 「そ、それじゃあリンとフィオーラ」

 「やめろ……!! 思い出させるな……!!」

逆レをかまして来ようとするリンと、笑顔で外堀を完全に埋め始めているフィオーラ。まだだ……まだこの世界から高飛びをかませれば俺の自由は続くんだ……!!

俺の言葉にしょんぼりとするベルカ。まぁ、仕方がない。我がヴァイス・ブレイブにおいて強さを手に入れた人間は、代わりに何か大切な物を失っているのだ。

 「あら、珍しい部屋にいたわね」

そこにやってきたのは家事万能のツンデレスナイパー・クライネだった。

 「ベルカ、クッキー焼いたけど食べる?」

 「食べる」

食い気味に答えてベルカは嬉しそうに俺の部屋から出て行く。その姿はまさしくおやつを楽しみにしている小学生。

そんな微笑ましい光景を見送りながら俺は口を開く。

 「なぁ、クライネ」

 「何よ?」

 「ベルカって元の世界では暗殺者だったらしいぞ」

 「はぁ? 召喚士、あんたにしちゃ嘘のつき方が雑じゃないのよ」

事実を言ったら嘘扱いされたでござる。

まぁ、あの小学生ベルカを見たら仕方ないよな。

 




ベルカちゃん
ベルカちゃんはふつうのあんさつしゃ!! きょうもおのをもってひょうてきにむかう!! あぁ、だめだめベルカちゃん!! おやつはあんさつにせいこうしからね!!

エポニーヌ
エポォ

クライネ
面倒見の良い家事万能の暗殺者




そんな感じで熱烈にリクエストされていたベルカちゃん回です。原作でもあまり使っていなく、FEHでもろくに育成していないのでキャラが崩壊するのは当然ですね。

エポの扱い? 羽にされていないだけ有情ですよ。

そういえば『作者は風花やるん? 引いたらキャラどうするん?(意訳)』という質問をいただきました。作者はスイッチ持ってない勢なので風花はやれません。やらないではなくやれません。基本的にキャラも引きませんが、誤って引いてしまった時はネットなどでキャラを調べた後にキャラを壊すつもりです。

この三連休に三日連続で投稿したいなぁ(努力目標)

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