召喚士と英雄の日常   作:(TADA)

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鬼畜クソ軍師!(挨拶

今回は羽を5個持ってきてくれるフレンドを見て思いついたネタです。


召喚士とフレンドのギムレー

ギムレーはヴァイス・ブレイブを訪れる。

 「あら、我がいるところとは違って随分と立派な建物じゃないですか」

言葉の通り、このギムレーはフレンドから挨拶にやってきた別のヴァイス・ブレイブのギムレーである。

 「サルスベリが『あそこは召喚士も含めてみんな頭がおかしいから気をつけろ』と言っていましたが、この建物だったら我の居城に相応しいですね」

そんな自分のところの召喚士が聞いたら『よせ! 命は大事にするんだ!!』と叫ぶことうけあいなことを言いながらギムレーは決められた挨拶のところに入る。

 「ふふ……そんなに怖い顔「容疑者発見!! この剣で!!(奥義天空発動、神竜王の牙付与)」アァァァァッッッッ!!!!!」

そして入った瞬間に何故か即死クラスの一撃を受けた。どう考えても殺意しかない。

 「な、何をする!!」

 「あら、自分が何をやったかわかっていないようね」

 「まだ、何もやっていない!!!」

 「しらばっくれるんじゃないわよ!!!」

ギムレーの怒鳴りに怒鳴り返してくる治安維持部隊隊長のリン。その表情の般若っぷりにギムレーはちょっとちびった。

 「いつもいつもあんたは騒ぎばっかり起こして!! 私の仕事が一向に減らないじゃない!! フィオーラに先を越されたらどう責任をとるつもり!?」

 「本当に何の話だ!?」

言いがかりをかけられ混乱するギムレー。そこにやってきたのはこのヴァイス・ブレイブの召喚士であった。

 「お、今日のサルスベリからの挨拶はギムレーか」

 「……サルスベリのギムレー?」

 「ああ。挨拶に来るって言ってたろ?」

召喚士の言葉に汗を垂らすリン。このままではリンは人違いで殺しをしそうになったことになる。不死身のような生命力を持つギムレー(ヲタク)と違って普通のギムレーだと笑い話にもならない。

リンは座り込んでいたギムレーを立たせて、服装を整え、埃を払うといい笑顔を浮かべる。

 「よく来たわね。ゆっくりしていきなさい」

 「この女……!? なかったことにしただと……!?」

マジで驚愕顔を浮かべるギムレーだが、リンと召喚士は気にした様子はない。

 「ギムレーのやつ、今度は何をやったんだ?」

 「ニノにいらない知識を教えこもうとしたわ」

 「絶許」

召喚士はそれだけ言って通信機(パント特製)を取り出す。

 『緊急放送。ヴァイス・ブレイブに所属する全英雄に通達。至急、ギムレーを処刑せよ。繰り返す、至急ギムレーを処刑せよ』

そのと同時に狩りが始まったのか、ヒャッハーする声と、自分と同じ声が断末魔をあげている様子を見てギムレーは体が震える。

 (わ、我が怯えているだと……!? たかが人間風情に……!!)

それはきっと恐怖だ。

 「それで? 羽を持ってきてくれたんだろ」

 「え、ええ。そうですね。サルスベリからです」

爆発音が響く中で平然と会話を続けた召喚士にギムレーは恐怖しながらサルスベリから持たされた羽を渡す。それを見てリンは胡散臭そうな表情になる。

 「一回5枚って少なくないかしら」

 「それは全召喚士が思っていることだ。言っても無駄だ」

 「増やせないの?」

 「うちにいたフェーちゃんの羽をむしり取ってみたが駄目だったからなぁ」

 (ここのフクロウはどうなったんだ!?)

さりげなく飛び出した爆弾発言にギムレーはさらに恐怖する。

 「おぉ、そうだせっかく来たんだったらちょっと見学していくか」

 「い、いえ……我はこれで……」

 「なんだ? 怖いのか?」

 「はぁ!? 怖くなんてないですし!! いいでしょう、このギムレーを案内する権利をあげましょう!!」

召喚士の挑発にあっさりに乗るギムレー。それをみて愉悦の笑顔を浮かべる召喚士、呆れるリン。

 「私は仕事があるから戻るけど、あまり非常識を教えちゃ駄目よ」

 「大丈夫、ここにいる英雄にも常識人はいる」

 「……ゑ?」

ギムレーの反応を無視して立ち去るリン。そしてフィンガースナップをする召喚士。

 「マークくんと!!」

 「マークちゃんです!!」

 「「二人合わせてWマークです!!」」

 「ファ!?」

そしてその瞬間に現れるマークくんとマークちゃん。

 「呼びましたか、師匠!!」

 「何か事件ですか、師匠!!」

 「俺の友人のところから英雄がやってきた。ちょっとうちのヴァイス・ブレイブを案内してやってくれ」

 「「合点承知の助です!!」」

そして口を挟む間もなくペガサスに縛り付けられるギムレー。そのまま強制連行されることになった。

そこからは正気を疑う光景ばかりだった。訓練場でどう考えても世界観が違う戦いを繰り広げるイドゥンとユンヌ。隅の方で派手に燃やされているヘクトル。もはや人に分類してもいいか迷うアイラ、カアラ、アテナ。そしてその三人が取り仕切る死屍累々の道場。

唯一の救いはクライネが営業している居酒屋であろうか。だし巻き卵が絶品であった。

そしてギムレーはマークくんとマークちゃんに解放されて帰宅の途につく。夕焼けを見ながらギムレーは一つだけ硬く誓った。

 「決めた。もう二度とあそこには挨拶には行かない」

 




ギムレー
うちのギムレーではなくフレンドで挨拶に来てしまった哀れな生贄。自分のヴァイス・ブレイブに帰った時にあまりの普通っぷりに涙を流した。

サルスベリ
召喚士とフレンドの召喚士。召喚士と仲が良い時点でこいつも普通か怪しいところではある。




連続投稿です。今回は挨拶に来た他所の英雄からみた我がヴァイス・ブレイブ。だいたい恐怖心を抱いてから帰る。

ちなみに作中に出てきた召喚士の名前は作者のリア友でFEHでもフレンドをやっている奴から無断で拝借しました。ちなみにそいつは無課金でギム子10凸を目指したところエポが3人くらい出ていました。

明日も更新したいですけど、できるかは不明。

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