召喚士と英雄の日常   作:(TADA)

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風花雪月の何が面倒って落し物を届けるのが一番面倒。


お前ら名前書いとけ。


ベレス先生の落し物放浪記inアスク王国ヴァイス・ブレイブ自治領

 「先生、少しいいだろうか」

いつもの昼間、いつもの俺の部屋。俺はバカ二人とスマブラをやっていると部屋にベレスがやってきた。

 「おう、ベレスか。どうした」

 「少し聞きたいことがあるんだがいいだろうか」

 「別に構わないぞ」

スマブラではエリウッドのロイがヘクトルのドンキーによって殺されてリアルファイトになっているが、いつも通りなので無視する。

 「実は落とし主のわからない落し物を拾ってな。持ち主を探しているんだ」

 「お前……そんな善行積んでもいいことないぞ?」

俺の言葉にベレスは首を傾げる。

 「私とベレトは先生と再会できた。それは善行を積んだ結果ではないか?」

 「……おう、そうだな」

 「ちょっと見ました脳筋さん!! あの鬼畜クソ外道照れましたわよ!!」

 「いやぁね腹黒さん!! あの鬼畜クソ外道は昔からストレートな好意に弱かったですわ!!」

 「うるさいぞ、バカ二人ぃぃ!!」

争っていたはずのバカ二人は俺を茶化せると知った瞬間に結託した。これはないことないことをそれぞれの子供達に吹き込む必要がある。

 「あ〜、それで落し物だったか。どんなのだ」

 「うん、まずはこれだ」

ベレスが出してきた代物を俺たちは見る。

液晶ペンタブだった。

何故落としたとか、落としたら普通気づくだろとか色々ツッコミどころはあるが、持ち主は一発である。

 「それはギムレーだな」

 「……む、ギムレーか」

同位体であるベレトと違い、普段から表情の変わらないベレスが露骨に嫌そうな表情になる。

 「嫌いか?」

 「嫌い……と言うより苦手だな。私と会う度に『どうじんし?』だったか。それのモデルになってくれと頼んでくるんだ。流石の私も裸体画のモデルは恥ずかしい」

 「インバースか。同人作家ギムレー先生の部屋を爆破せよ」

 『了解ですわ!!』

俺の通信に即座に元気よく返事してくる我が愛義娘。そして即座にギムレーの部屋は爆破されたのか爆発音とギムレーの悲鳴が聞こえてくる。

 「召喚士ってなんだかんだで身内にはゲロ吐くほど甘いよね」

 「その代わり敵には吐き気を催すほど苛烈だけどな」

そんな腹黒と脳筋の会話はスルー。それは俺も自覚していることでもある。

 「次はなんだ?」

 「ああ、これだ」

そう言ってベレスが取り出したのはユリウスの写真(めっちゃキメ顔)だった。それをみて俺たち三人は可哀想なものを見るような目で写真を見る。

 「うん、その写真はな……イシュタルのなんだ……」

 「うん? そうなのか。そういえば先生、元いた世界では級長の3人組が私の肖像画を持っていたんだけど、何か意味はあるのか?」

 「何か意味はあるのかなぁ!? なぁ、ヘクトル!!」

 「俺も写真は持ち歩かないからなぁ!! ここはエリウッドの出番だな!!」

 「貴様ら……!! 恋愛のれの字も知らない相手にこの地雷の説明をしろと言うのか!?」

 「待ってくれ、その説明は長くなりそうか?」

ベレスの言葉にものすごく困った表情になるエリウッド。その表情だけで俺とヘクトルは飯うまである。

 「う、う〜ん、生徒の理解力次第というか、ベレスちゃんの知りたいっていう意欲次第かな」

 「それじゃあ今はいい」

ベレスの言葉に俺たち三人はセーフのジェスチャーをする。俺が長く教えれば教えるほど恋愛に関しては全く無知になるのが俺の生徒達である。

 「次はこれだ」

取り出してきたのは何か噛み締めた後があるレイヴァンの肖像画だった。

 「「「プリシラだな」」」

 「食堂でよく肖像画や薄い冊子を食べている彼女か。わかった」

そして次のものを取り出すベレス。

使い込まれた倭刀だった。

 「修羅三人衆の誰かか?」

 「修羅三人衆が自分の獲物を紛失するわけないだろ。それによく見ろヘクトル」

俺の言葉にヘクトルは倭刀の刃を確認する。

 「あ〜、この使い込まれ方は姐御か」

 「その通り」

 「姐御?」

 「ソフィーヤだよ」

 「ああ、あの人あたりの良い少女か」

ベレスの言葉に俺たち三人は驚愕の表情を浮かべる。それに対してベレスは不思議そうに首を傾げた。

 「どうした?」

 「ちょっとタイム」

 「わかった」

三人でスクラム組んで緊急会議である。

 (どういうことだ?)

 (そういえば僕、姐御が『異世界の連中には普通の少女として接しましょうかね』って呟いているのを聞いたよ)

 (ちょ、待てよ。あの泣く子も黙るソフィーヤの姐御が普通の少女出来んのか?)

 (だが、ベレスの反応を見る限りではできてるっぽいぞ)

 (……これソフィーヤの姐御の本性知らせたらどうなるだろうね)

 ((100%沈められる)

 (ですよね)

俺とヘクトルのマジトーンの言葉にエリウッドもマジトーンで返してくる。

 「もういいか?」

 「ああ、大丈夫だ。もう終わりか?」

 「いや、あと二つだ」

そう言ってベレスは荷物から落し物を取り出す。

木刀だった。

 「ベレス、それは最初にアティに届けてやってくれ……!!」

 「うん? なぜだい?」

 「それがないと封印されている化け物が復活してしまう……!!」

 『ちょぉぉぉぉ!? おかしくない!? なんで我のブレスが素手で粉砕されるの!? ユンヌなの!? イドゥンなの!? ナギなの!?』

 『ギムレーさん!! 子供の教育に悪いものを書いちゃダメです!!』

 『あ、ちょ!? やめ!! あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』

オタクマムクートが犠牲になっている間に持ち主の元に帰ることを祈ろう。

 「それじゃあ最後はこれだ」

そう言ってベレスが取り出したのは厳重に透明な袋に入れられている使用済みの歯ブラシだった。

 「洗面所でもないところで何故かこれだけが落ちていてな。持ち主が誰だかわからないんだ」

 「そうだな。フローラ」

 「は。申し訳ありませんベレス様。そちらは預からせていただきます」

 「うん? ああ、フローラさんが持ち主を知っているのか」

 「はい。召喚士様。こちらの品は治安維持部隊でよろしいでしょうか?」

 「それでいい。リンに預ければあとは処分してくれるだろう」

俺の呼ぶ声と同時に現れたフローラは証拠の品を預かると部屋から出て行く。主にエイリークストーカーのどちらかを処分してくれるだろう。

 「うん、それじゃあ持ち主がわかったから私は返してくるよ」

 「ああ、行ってこい」

その言葉を最後に部屋から出て行くベレス。それを俺たち三人は遠い目をして見送った。

 「なんか疲れたな」

 「主にイシュタルと姐御のせいでね。姐御に折檻されることないよね? もう油風呂は御免なんだけど」

 「大丈夫だろ……大丈夫だよな……?」

素直に大丈夫と言い切れない。それが姐御の姐御たる所以である。

 




ベレス
ヴァイス・ブレイブでも落し物を見つけては落とし主を探しているらしい。しかし、ガルグ=マクより難易度は数段上。

それぞれの落し物
ベレス先生が責任を持って届けました。

見るも無残なギムレーとその部屋
残当。

ソフィーヤの姐御
後日、三馬鹿に笑顔で「余計なこと言ったら……わかってるな?」と釘を刺したご様子。




そんな感じでベレス先生の落し物放浪記でした。このヴァイス・ブレイブはきっと落とすものもやばいものが多いかもしれない。でも平然と拾って普通に返すベレス先生マジオリハルコンメンタル。

「伝承でレア様くるかなぁ」と思ってましたけど、見事にリーフくん。性能的にちょっと欲しいですけど、2周目のリバイバルガチャのためにオーブはとっておきます。

わかるな? ノーマルリンちゃんはあと3人だ……!!

そういえばスマブラSP買いました。キャラ出すのが果てしなく面倒でもう投げそうになってます。
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