それの説明回
「リンさんてなんで眼帯なんだろう」
ロイは学園の昼休みの時間にふと呟いた。一緒にいるのは学園が始まってから仲良くなったセリス、リーフ、アレスである。学園でも屈指のイケメン集団に女子生徒からは熱い視線(サクラとエポニーヌからは怪しい視線)が集中しているが、全員が注目されることに慣れているので気にすることはない。
セリスは行儀よくフォークを置いてから口を開く。
「そういえばそうだね。初めて私が会った時にはもうつけていたから気にしたことなかったよ」
「そう言う意味では一番付き合いが長いのはセリスかロイか?」
アレスの言葉にロイがリーフが口を開く。
「僕は来たばっかりでよく知らないけど、ロイは出身世界も一緒なんだよね?」
「うん。父上達の世代の方だけど、同じ世界出身だよ」
「向こうの世界では会ったことなかったのかい?」
セリスの言葉にロイは首を傾げる。
「父上からはサカの民には友人がいるって聞いたことがあったけど、あの修羅民族サカの民と仲良くなれる人なんていないと思っていたから、父上なりの冗談だと思っていたんだよね」
「お前らの世界のその遊牧修羅民族はなんなの?」
アレスにロイは逆に問いかけられるが、ロイにとって遊牧民族=修羅民族という思想なので、逆にアレス達のイメージする遊牧民族がわからない。
話を変えるように今度はリーフが口を開く。
「サカの民の伝統衣装という可能性はないかい?」
「僕も最初はそうだと思ったんだけど、スーはしていないんだよね」
その言葉に自然と全員の視線が学園の制服を着たスーに向かう。
スーは食堂で略奪をしていた。
満場一致で見なかったことにした全員は再び話こむ。
「誰か知ってそうな奴に聞くとかだろうな、一番なのは」
「知ってそうな人……ラクチェちゃんとか?」
セリスの言葉に今度は全員の視線がラクチェに向かう。
怪しげな薬で学園の生徒を性転換させているラクチェがいた。
再び満場一致で見なかったことにする全員。誰だって巻き込まれたくないのだ。
「あとは召喚士さんとか?」
「いや、あいつが正直に教えてくれるとも思えないけどな」
セリスの言葉にアレスが否定する。そしてそれに頷くリーフとロイ。
英雄達からの召喚士に対する信頼は厚い。
「う〜ん、なんかそう考えたら気になってきちゃったな」
ロイはそう言いながら立ち上がる。それに声をかけたのはセリスだった。
「どこに行くんだい?」
「リンさんが仕事で学園にきているらしいから、聞いてくるよ」
怖いもの無しな発言にセリス、リーフ、アレスは軽く戦慄した。
「私が眼帯をしている理由ねぇ……」
「はい。もし差し支えなければ教えていただければと」
リンが治安維持部隊の仕事の都合で学園に顔を出したところ、友人の息子であるロイから突撃を受けた。
「そういえばリンは小さい頃はしてなかったよね? 召喚士さんと旅に出てからつけ始めたけど」
そして一緒に来ていたリンの親友であるフロリーナも首を傾げながら口を挟む。
「う〜ん、別に教えてもいいんだけど、ドン引きしない?」
「ど、ドン引きですか……?」
「ダメだよリン。純粋枠のロイくんを汚したら。うちのリリーナが悲しむよ」
ロイの心配に見せかけた娘の恋路の心配をするフロリーナ。
「あの……できる限りしないようにします!」
「「あらいい子」」
ロイの力強い宣言に声がハモるリンとフロリーナ。
そしてなんでもないようにリンは口を開いた。
「これ呪いを抑えてるのよ」
「へ!?」
想像以上に重たい内容だったことにロイから驚愕の声が出る。しかしキチガイ烈火の住人達には呪いくらい慣れっこだ。その証拠にフロリーナは普通に会話をしている。
「それだったら召喚士さんに解呪してもらえばいいんじゃない?」
「あ〜、無理無理。これのきっかけを作ったのが召喚士だから。ほら、私が召喚士との初対面の時に腹パン顔膝蹴りしたって話をしたでしょ?」
「うん」
「その仕返しに致死クラスの呪いを召喚士が仕掛けてきてねぇ。ガチで死にかけたんだけど、『絶対に生き残ってあいつを殺す』って強い意思で呪いを克服したら目だけ呪いが残っちゃってさぁ」
「あ〜、だったら仕方ないねぇ」
リンとフロリーナの和やかな会話を聞いているロイは卒倒しそうになっている。ヴァイス・ブレイブでもリンと召喚士の仲は周知の事実というか、他のライバル達よりリンとフィオーラが一歩リードしている状況だ。いくら鈍いロイくんでもそれくらい気づく。
「あ、あの……それでもリンさんは召喚士さんを愛しているんですか?」
「当然でしょ」
あまりにも男前は発言にロイくんの乙女心がキュンときた。
「確かに私とあいつは昔殺しあったことがあるわ。それは変えがたい事実よ。そんなあいつを愛したのもまた事実」
「だから奪うという発想はサカの民特有だと思うなぁ」
「フロリーナシャラップ」
リンの言葉に感銘を受けるロイ。
「……僕もいつかそんな相手ができるでしょうか?」
ロイの言葉にリンは優しく微笑んだ。
「きっとできるわ」
その言葉にロイは一礼してから部屋を出て行く。残されたのはリンとフロリーナ。
「それで実際のところはどうなの?」
「召喚士に呪殺されかけたのは事実。それを気合いで乗り切ったのも本当」
フロリーナの言葉にリンは軽く答える。そしてリンは隠している左目をフロリーナに見せる。
リンの眼球の色が青赤く輝いていた。
「ちょっと死にかけた影響で片目だけ直死の魔眼になったのよ」
「まさかの型月……!!」
ロイ・セリス・リーフ・アレス
学園が始まってから仲良くなった集団。ここにはアルムも入る。男子学生の日常
リンちゃんの仕事
主に問題行動を起こす英雄達を捕らえること。
リンちゃんと召喚士の殺し愛
最初の頃はお互いに殺してやろうと思っていた模様。それがどうしてこうなったか? それはまだ謎さ。
直死の魔眼
リンちゃんは不完全に根元の渦と繋がったために片目だけ。
そんな感じでうちのリンちゃんはアクセサリーで眼帯をつけているので、その説明回でした。型月ヒロイン特有の『私を殺した責任はとってもらうから!』ができるリンちゃん。これはメインヒロインですわ。
そして今日のフェーちゃんねるで発表されたリンちゃんの神装衣装……逆に考えるんだ、1000円で絶対に手に入ると考えるんだ……!!