召喚士と英雄の日常   作:(TADA)

159 / 219
FEシリーズのキャラが出る格ゲー出ないかなぁ


召喚士と格ゲー

 「お〜す、来たぞぉ」

俺がやってきたのは俺とパントとカナスが頻繁に魔法実験を繰り返している大平原、通称『マッド魔術師大平原』である。

 「やぁ、遅かったじゃないか」

 「リンとフィオーラに怪しまれてな」

 「おや、よく抜けれましたね」

カナスの言葉に俺は胸を張って言い放つ。

 「ちょっとギムレーに犠牲になってもらった」

 「速攻で他人を生贄にするあたりが実に軍師だよね」

 「実家のような安心感がありますねぇ」

俺が酷いような言い方をするパントとカナスだが、魔法の実験に関してはこいつらの方がえげつないことをするのを俺は知っている。

 「それで? 今回の発明はこれか?」

俺の目の前にあるのは巨大な舞台装置。かなり大きな仕掛けだ。

 「なんだこれ?」

 「これは英雄召喚格闘魔術機構です」

そして始まるカナスの説明。

 「この装置は魔力を使ってうちのヴァイス・ブレイブに所属している英雄をこの装置の上に召喚。召喚された英雄は専用の機械を使うことによって召喚者が自由に動かすことができます」

 「つまり」

 「うちの英雄使って格ゲーしましょう!!」

何やら難しいことを言っていたが、つまりは最後の言葉に収束されている。

 「全く、勝手に召喚して俺達の都合で殴り合わせるだと? 酷いと思わないのか?」

 「じゃあやりませんか?」

 「コントローラーはどれだ」

 「面白いことに関しては速攻で常識を捨てるあたりが実に烈火だね」

パントが言える言葉ではない。

コントローラーを持ったのは俺とパント。カナスはシステム面の確認をしている。

 「キャラ毎にコマンド違うだろ?」

 「そこの板にこの魔術式打ち込んでくれますか? そうしたらキャラのコマンドが脳内に直接叩き込まれますんで」

カナスに言われた通りにすると、確かにコマンドが浮かび上がる。

 「と、いうかサラリと英雄をキャラ扱いしたね」

 「何のことやら」

パントのツッコミを流しながら俺はキャラ一覧を見ていく。確かにうちに所属している全英雄がいる。

 「イドゥンとユンヌ、お姉ちゃん、オルティナは使わない方がいいよな?」

 「あ、修羅三人衆とアシュナードも禁止で」

隣でキャラ選択をしているパントに聞くと、修羅三人衆プラスαもダメになった。

 「まぁ、実験台といったらこいつだよな」

 「そうだよね」

パントとそう会話しながらキャラを選択する。パントも同じ意見だったのかキャラを選択していた。

そして浮かび上がるシルエット。

 「は? なんだこれ?」

俺の方はヘクトル。

 「え? マッド三人組とか嫌な予感しかしないんだけど」

パントはエリウッド。

 『ファイナルラウンド』

 「待て待て、ファイナルラウンドってなんだ?」

 「諦めようヘクトル。こいつらが揃っている時点で僕らに自由はないよ」

流石はエリウッドはよくわかっている。

 『ファイ!!』

試合開始の合図と共に猛攻を仕掛けてくるパント。それを俺はガードする。

 「うぉぉぉぉ!! エリウッド!! 何しやがる!!」

 「いや!? 僕の意思じゃないよ!? 僕の意思だったらきっちり殺しているから!!」

何やらキャラクターが騒いでいるが無視する。連続攻撃が途切れたところで俺は確定反撃を入力する。

 「はぁぁぁぁ!? フレーム遅すぎて確反入らないとかクソキャラなんですがぁぁぁぁ!!!」

 「テメェ!! 俺のことをバカにしやがったな!!」

何が起こっているか理解していないようだが自分の悪口は理解しているらしい脳筋。

 「これで……こうでどうだい!」

 「これで倒す!!」

そしてエリウッドの奥義発動。もともと削れていたヘクトルのHPはゼロになった。

 『エリウッドWIN』

 「いや、WINじゃなくて説明欲しいんだけど」

 「「はい、お疲れ〜」」

 「貴様ら…!!」

エリウッドが何やら言っていたが、すでに送還してしまったので俺たちの耳には届かない。

 「結構面白いなこれ」

 「だろ? きっかけは私とカナスで『ここの英雄を使って格ゲーをやったら面白いんじゃないか』って意見が一致してさ」

 「それで装置作っちゃうあたりが実に烈火」

 「召喚士に言われたくないですねぇ」

カナスの言葉はシャットアウト。

 「次は誰にするかなぁ。できればヘクトルがクソフレームだったから次はちゃんとした奴がいいなぁ」

 「それなら剣士系じゃないかい?」

 「ん〜、お、じゃあエイリークで行くか」

俺がエイリークを選択すると装置の上にエイリークが召喚される。召喚されたエイリークは不思議そうに首を傾げている。

 「召喚士さん、これは一体……?」

 「召喚士がエイリークちゃんなら私はこいつだね!」

そしてパントもキャラを選択する。出てきたのは

 「エイリィィィィィィィィィィク!!!!!!!!!!!」

エイリークストーカーの片割れ(エフラム)だった。そしてエフラムをみた瞬間にエイリークの目つきが変わる。

 「キサマヲコロス」

 「俺はエイリークと添い遂げる!!」

 「お、特殊会話」

 「試合前にこういうのがあると格ゲーって感じだよね」

 『ファイナルラウンド……ファイ!』

試合開始と当時に俺は牽制で弱パンを打つ。

 「一瞬千撃 抜山蓋世 鬼哭啾々 故豪鬼成」

 「「え?」」

エイリークはエフラムに阿修羅閃空で近づき掴む。すると突然装置の上が真っ暗になりひたすら殴っている音が鳴り続けている。

再び明るくなるとエフラムはエイリークの足元でボコボコにされて倒れ込んでおり、エイリークはこちらの背を向けながら仁王立ちしている。背中の天の字が眩しい。

俺とパントは無言でキャラ選択画面に戻る。

 「おい、カナス。弱パン入れたら瞬獄殺が出たぞ。設定どうなっているんだ」

 「ちょっと待ってください……ああ、わかりました。特殊演出ですね。エイリークちゃんは相手がエフラムくんとリオンくんの時は何を入力しても瞬獄殺になります」

 「「クソゲー乙」」

俺とパントは吐き捨てながら再びキャラ選択をする。

そして俺はとあるキャラを見つけた。パントに視線で合図すると、パントも理解したのかとあるキャラを選ぶ。

浮かび上がるシルエット。

 「……なんだこれは」

俺が選んだのはジャッファ。

 「ニノにつく悪い虫……殺さなきゃ……」

こちらを一切気にせずにジャッファに殺意の波動を向けているウルスラ。

 『ファイナルラウンド』

 「待て待て待て! 召喚士!! これはなんだ!!」

 『ファイ!!』

 「さよなら!!」

 「ヌォォォォォォォ!!!」

開幕ブッパの奥義を叫びながら防御するジャッファ。

 「ジャッファァァァ!! オートガードなんてダ〜メじゃないか、ジャッファァァァ!!」

 「何を言っている召喚士!! ヌォ!?」

 「お眠りなさい!!」

連続奥義も生意気にオートガードするジャッファ。

 「おい、パント。ウルスラにガー不技ねぇの?」

 「ちょっと待ってくれよ……あぁ、あった。よし、それじゃあジャッファ!! 逝ってみよう!!」

 「待てよせヌワァァァァァァァァァァ!!!!」

 




召喚士&パント&カナス
頻繁に怪しい魔法や魔道具を生み出すマッド共。実験の協力者(モルモット)には困らなくてご満悦。

ヘクトル&エリウッド
戻った後にラウンド2が始まった

エイリーク
殺意の波動に目覚めた

ジャッファ
ウルスラによって殺害された

ウルスラ
よくわからないがジャッファを殺れてご満悦



そんな感じで我がヴァイス・ブレイブが誇るマッド共が格ゲーシステム
を開発しました。是非とも任天堂さんに『FEVS』って格ゲーを出していただきたい。リンちゃんも使えるようにしてくれたら最高。

なんか話の途中で殺意の波動に目覚めた王女がいるけど、まぁ!! 今更気にしないですよね!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。