召喚士と英雄の日常   作:(TADA)

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神様達大活躍回です


神々の黄昏

 「しかし神階を追うとはなぁ」

 「なんでもリーヴくんが『頼む、スラシルを呼んでくれ……』って召喚士に土下座したらしいよ」

ヘクトルとエリウッドは緑を回してどうでもいい英雄が出るたびに奇声を挙げる召喚士を愉悦の笑みを浮かべて会話する。

 「でもよ、ワンチャンヘルが出る可能性もあるだろ?」

 「僕も気になってそれを聞いたら『大丈夫。魂ごと消滅させたから阿頼耶が何かやらない限り問題ない』って言っていたよ」

エリウッドの言葉にヘクトルは腕を組み頷きながら呟く。

 「フラグだな」

 「フラグだよね」

どう考えてもヘルが召喚されるフラグであった。

そして召喚士は奇声をあげながら召喚石版に緑オーブを叩き込む。

スパーキングする召喚石版。舞う土煙。浮かび上がるシルエット。助走をつけてシルエットに向かってジャンプする召喚士。

 「いぇぇい!! スラシルだと思った? 残念!! ヘルちゃぶげっばぁ!!!」

 「何故貴様が生きているヘルぅゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!」

そして魔力を込めて黄金に輝いている右拳をヘルに叩き込んだ。その威力に召喚室の壁をぶち破って飛んでいくヘル。

しかし召喚士は止まらない。ヘルが開けた穴から外に飛び出ると大量の魔法の矢を作り出してヘルに向かって射出。ヘルも鎌を呼び出すと板野サーカス状態の魔法の矢を斬り払う。斬り払いながらヘルは召喚士に向かって叫ぶ。

 「そうやって毎回毎回私を殺そうとしやがって!! しかも今回は魂ごと消滅したからガチでやばかったんだぞ!!」

 「ガチで殺そうと思ったんだから当然だろうが!!」

召喚士は叫び返すとヘルに向かってメテオストライク!! 巨大隕石が降ってくる衝撃によって大地が裂け、城壁が消し飛ぶが、その辺りは超絶いい神様ドーマの尽力によって人的被害はかろうじてない。

ヘルはメテオストライクを鎌を超絶巨大化させて切り裂く!! 周囲に破片が飛び散るが戦闘ジャンキー神様ユンヌ、イドゥンの両名が超パワーで破片を粉々にする。

そしてヘルは巨大な魔法陣を展開すると召喚士に向かってぶっとい魔力ビームを発射!!

召喚士はこの魔力ビームを魔力障壁を張って防御!! 20枚張った魔力障壁のうち18枚が破られるが召喚士は見事にこれを防御!!

そして背中から魔力をブーストさせてお互いに急接近!!

 「「貴様は絶対に殺す!!」」

そして超絶魔力が込められた拳がぶつかりあった瞬間にヴァイス・ブレイブが消し飛んだ。ヴァイス・ブレイブにいる人々やヴァイス・ブレイブ学園、アスク王国の人々はドーマやナーガなどの良心を持つ神々によって別空間に隔離されて無事であった。

廃墟に立ち睨み合う召喚士とヘル。そしてずびしと召喚士はヘルを指差した。

 「俺は魂ごと消滅させたんだぞ!! 復活まで最低でも千年はかかるはずだ!!」

 「その通りだよ!! 鬼畜クソ外道に魂まで消滅させられたから久々の休暇を楽しもうと思ったら阿頼耶から『ちょっとあいつだけに任せるのは不安だからお前復活ね』って言われたんだよ!!」

 「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!? だったらもっと他にも候補いただろ!! なんでよりによってお前なんだよ!!」

 「私が知りたい!!」

いつの間にかヘルの周辺に展開されていた魔法陣から大量のビームが発射されるがヘルはこれをエアロバティック・マニューバで回避!! そのまま召喚士に接近して召喚士を両断するが、両断された召喚士は幻のように搔き消える。

 「!? 機雷か!!」

気づいた時には遅い。両断された召喚士の破片が一斉に大爆発する。それに巻き込まれるヘル。

ステルス魔法を解いて即座に次の魔法陣を展開する召喚士。そしてその隙をヘルは見逃さずに突貫する。

 「ッチイ!?」

 「もらったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

機雷魔法でズタボロになりながらもヘルは勝機を見逃さない。まさしく刹那のタイミング。残りコンマ0.1秒でも遅ければ召喚士の魔法陣が完成してヘルは再びこの世からグッバイしていただろう。

まさしくリベンジ!! ヘルちゃん逆転大勝利!!

そうなる瞬間にそれは起こった。

 「二人とも何をしているんですかぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 「「ぐっはぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」」

そう!! 我らがアティ大先生である!!

アティ先生は自力でドーマとナーガが張った結界からでると近くに落ちていた木の棒で二人の間に割って入りフルスイング!! 召喚士は頭が地面に埋まり、ヘルは吹き飛んだ勢いで山が消しとんだ!!

しかし、アティ先生の怒りは収まらない。

 「もう!! 二人が仲悪いのは知っていますけど。他の人にも迷惑がかかるような喧嘩をしてはダメです!!」

なんとアティ先生は二人の世界を破滅に導く殺し合いをまるで生徒の喧嘩を叱るような言い草!!

流石はアティ先生の格は違った。

召喚士とヘルもアティ先生には勝てないのを知っているので大人しくアティ先生の前で正座。

そしてアティ先生はできの悪い生徒を諭すように二人を説得する。

 「いいですか? お二人の仲が悪いのは私も知っています。ですが、すぐに暴力に訴えるのはダメです。まずは話し合い!! 話し合えば絶対に分かり合えるはずです!!」

 「は? この骸骨とわかり合うとか一万年以上かかっても無理なんだが?」

 「は? それはこっちのセリフですけど? 人間辞めているくせに人間のフリするのやめろよこのクソ邪神」

お互いの言葉にお互いにメンチを斬り合う召喚士とヘル。

 「もう!! 喧嘩はダメです!!」

少し怒ったようにアティ先生が木の棒を振るう。

衝撃波で瓦礫が綺麗に消しとんだ。

それにドン引きするヘル。

 「ちょっと!! ちょっと鬼畜クソ外道。この人本当に人間?」

 「マスターは正真正銘人間だよ。どう見ても人間辞めているが」

 「うっそでしょ!! この強さ余裕で神クラスですけど!?」

 「ところがどっこい人間なんです……!!」

召喚士の言葉に本気で戦慄するヘル。

 「ほら、仲直りの握手をしてください」

アティ先生の言葉に大人しくヘルに手を差し出す召喚士。その手をペチっと叩くヘル。

 「「ああん!?」」

速攻で胸ぐらのつかみ合いに発展した。

 「もう!! 二人とも!!」

 「いやいやマスター!! 俺たち仲直りした!! なぁヘル!!」

 「ええ!! この鬼畜クソ外道の言う通りですよ!! もう私達はマブダチですよマブダチ!!」

 「よかった!! やっぱり人は分かり合えるんですね!!」

感動しているアティ先生から見えない位置で致死クラスの攻防を繰り広げる召喚士とヘルなのであった。

 




ヘル
魂ごと消滅させられたので復活までのんびり長期休暇に入ろうと思ったら阿頼耶によって強制コンティニューさせられた

召喚士
考えていなかったヘルの登場によってガチの神様モードで殺そうとする

アスク王国やヴァイス・ブレイブの人々
良心派神様のおかげで無事。戦闘脳神様組みは乱入しようとしたところを良識派神々に止められた。

アティ先生
最強。神を超える者




そんな感じでまさかのヘルログインで召喚士の怒りが有頂天になりました。そして巻き込まれる形で滅びかけるアスク王国。アルフォンスくんはドーマやナーガを信仰した方がいい。

今回の神階召喚では無料で伝承エガちゃんがログインし、もう引かなくていいかぁと思っていたんですが、飛空城とかで暴れまわっているスラシルが欲しくなって緑を回したら出ちゃいけないヘルが出て宇宙猫状態になりました。
しかも嫌がらせのように攻撃↓魔防↑と言う絵に描いたようなクソ個体。

まぁ、神階は飛空城や闘技場で使うこともあるでしょう。

え? アティ先生が強い? そりゃあアティ先生ですから!!
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