召喚士と英雄の日常   作:(TADA)

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今回はFEキャラはラクチェだけ登場です

クロスが嫌いな方は読み飛ばしても問題ありません


召喚士と異世界の部下

 「パパ! お客さんですよ!!」

 「お前が連れてくる客の時点で嫌な予感しかしないのだが」

 「んま! なんて失礼なキチガイなんでしょう!!」

俺の執務室にやってきたラクチェに即答すると、まったく不満そうに見えずにとりあえず不満そうなポーズだけする混沌の権化がいた。

 「せっかくパパに会いたがっているパパの異世界の部下を連れてきてあげた可愛い娘に対して失礼ですよ!! ですがよくできた娘であるラクチェちゃんは許してあげます!! この最強で最高に可愛い愛娘に感涙にむせびないて感謝するといいですよ!!」

 「こいつ死ねばいいのに」

俺の絶対零度の視線も微笑みで受け流すラクチェ。このクソガキが俺と血の繋がった親子だなんて信じられん。俺はこんなにも清く正しく生きているというのに。

 「というか俺の異世界の部下なんてどうやって連れてきたんだよ」

 「まったくパパはわかっていませんねぇ」

明らかにこちらをバカにした発言に俺はイラっとする。

 「なんでもできる。そう、ファイアーエムブレム・ユニヴァースならね」

 「そろそろあの反則空間どうにかならねぇの?」

 「パパや他の英雄さんが様々な女性とフラグ建築をし続ける限りむげぇぇぇんだぁぁぁぁいに広がり続けますよぉ!」

それは永遠に広がり続けるのではないだろうか。

 「それよりパパの元部下さんを呼びますね!!」

 「待て、その前にどこの世界の部下だったか教えろ」

俺の言葉にアメリカンに肩を落としながらやれやれと首を振るラクチェ。

 「パパは仕方ない人ですねぇ」

 「お前今度戦禍の連戦に一人で突っ込ませるからな」

 「その時は娘仲間のロリルバちゃんも道連れですね!!」

 「お前はあんな無垢な子供を戦禍の連戦という危険地帯に連れて行く気か!!」

 「前から思っていたけど私とロリルバちゃんの扱いが違いすぎない?」

 「片方は汚れ担当。もう片方は純粋担当。お前だったら可愛がるのはどっちだ?」

 「う~ん!! ぐうの音も出ないほどの正論!! むかつくからパパに現実を突きつけちゃう!!」

そしてラクチェはずびしと俺に指さしてくる。

 「今回連れてきた人はアズレン世界の方です!!」

 「地雷が多い……!!」

割とマジであの世界は病み度が高い。一番危険なのはフリードリヒ・デア・クローゼだが、奴が来ていた場合は待っているなんて真似をしないのでそのあたりは安心である。

 「お待たせしました。それではどうぞ」

 「う、うむ。失礼するぞ」

ラクチェの言葉に入ってくるのは日本海軍の将帥のような制服を身にまとい、黒髪に羊の角のようなものを持った女性。

 「三笠大先輩!!」

 「うむ、久しいな指揮官」

アズレン世界の部下の中でも屈指の良識人である三笠大先輩であった。ラクチェは「後は若いお二人でごゆっくり」とニマニマした笑顔を浮かべて退出していたのを見送り、俺は三笠大先輩にお茶を入れる。

 「久しぶりだな三笠大先輩。何か問題でもあったか?」

 「いや、我たちの世界では特に大きな混乱は起こっておらん。指揮官が問題になりそうなものをすべて片付けて行ってくれたからな」

アズレン、正式名称アズールレーンの世界はセイレーンとかいう正体不明な敵に襲われているのに人類は仲たがいをして戦争をしている超絶愚かな世界であった。

たぶんリンたちで出会う前の俺だったら人類滅亡コースまっしぐらなくらい人類が愚かな世界であったが、残念ながら俺はリンたちに出会った後だったので分裂していた勢力をすべて滅ぼし、ついでにセイレーンも滅ぼして世界平和にしたのであった。

そして部下はKANSENと言われる戦艦などの力を持った女性たち。パントに『召喚士+女性=フラグ建築』と超絶失礼なことを言われた俺なので当然のように彼女たちにもフラグが立った。

そしてなによりの問題はケッコンシステムというものがあったせいである。

一定の好感度に達したKANSENにケッコン指輪を渡すことで戦力が増強されるということで俺はそれをばらまいた。結婚というものをよく理解していなかったせいでもある。

その結果どうなったか。

答えは簡単、ケッコンしたKANSENの九割が病んだ。俺の部屋に対する夜襲、朝駆け当たり前、ひどい時には執務中にも襲い掛かろうとした輩がいた。

そんなケダモノのようなKANSEN達から守ってくれていたのが三笠大先輩である。三笠大先輩も俺とケッコンしていたが、決して襲うような真似はせず俺を守ってくれていた。「こういうことはお互いの気持ちが大切なのだ」と言って。

だから俺は部下にも関わらず三笠大先輩に対しては『大先輩』呼びである。

三笠大先輩はお茶を飲んで一息つく。

 「やはりラクチェという少女を信じてきてみて良かったな。再び指揮官と会えるとは」

 「三笠大先輩もよくラクチェを信用したな。胡散臭かったろ」

 「うむ、胡散臭かったがその胡散臭さが絶妙に指揮官に似ておったからな」

 「嫌な信頼のされかた……!!」

俺の言葉に微笑む三笠大先輩。その左手の薬指には指輪がついている。

 「まだつけているのか」

 「うむ、これは我と指揮官の絆だからな」

テレもせずにこういうことを言える三笠大先輩マジ三笠大先輩。

 「それで三笠大先輩、俺に用事ってなんだ」

俺の言葉に三笠大先輩は真剣な表情を浮かべる。

 「指揮官、我たちの世界に帰ってきてくれないか」

 「断る」

 「そこをなんとか!! 我だけじゃもう止めるのが無理なのだ!! 天城や神通は指揮官仕込みの策謀を張り巡らしているし、ビスマルクやティルピッツ、グラーフ・ツェッペリンなどは実力行使も辞さないと言っておるのだ!!」

 「嫌だよ!! 帰ったとたんにセントルイスやザラ、シリアスって言った性獣たちに襲われるのがわかりきっているんだよ!!」

 「そこは我がなんとかするから!!」

 「三笠大先輩でもどうにもできないから俺は異世界に高跳びかましたんだよ、それに、だ。三笠大先輩」

俺の真剣な表情に三笠大先輩も真剣な表情を浮かべる。

 「ベルファストはどうしている?」

俺の言葉に沈痛の表情を浮かべる三笠大先輩。だが、三笠大先輩は覚悟を決めた表情を浮かべた。

 「指揮官」

 「なんだ」

 「我と指揮官の仲だ。単刀直入に言おう」

俺は三笠大先輩の次の言葉を待つ。そして三笠大先輩は口を開いた。

 「ベルファストは全然バリバリ元気だし今でも指揮官の子供を孕もうとしている」

 「ほらぁ!! あのパーフェクトメイドが一番危険なんだよ!!」

 「なんだったら『ご主人様を満足させるために』とか言って分身の術を覚えた」

 「努力の方向性!!」

あのパーフェクトメイドは俺が指揮官をやり始めた当初からの秘書艦で、俺の懐刀でもあった。その付き合いの長さから俺も指輪を渡したのだが、それによってベルファストの忠誠心は天元突破し、『ご主人様のお子を孕むのが私の使命。具体的には十人くらい』とか言っちゃう頭のおかしいメイドである。

 「少しくらい良いであろう!! 一時間だけ!! 一時間だけだから!!」

 「行った瞬間に監禁してきそうなやつがうようよいるんだよ!!」

 「我がなんとかするから!!」

 「三笠大先輩でも無理だったから俺は逃げたんだからな!!」

 

結局、元部下たちに手紙を書くということで今回は決着がついたのであった。




三笠大先輩
アズレン世界召喚士部下筆頭。それと同時に良識派。他のKANSENからの信頼も厚い。実は乙女趣味全開で初めての時は召喚士から迫ってほしいと願っている。

ベルファスト
アズレン世界召喚士LOVE勢筆頭。世界は召喚士のために存在していると思っているし、自分の存在意義も召喚士のためだと思っている。

ラクチェ
異世界の召喚士に惚れている人物を見つけて連れてくることがマイブーム。最悪である




そんな感じで召喚士の異世界部下アズレン世界編です。

お題箱のほうで『ほかの世界の召喚士の部下はつれてこれないんですか? ガンダム世界とか?』(意訳)をいただいたので試験的にアズレン世界編です。三笠大先輩とベルファストが贔屓にされたのは作者が好きなKANSENだからです。三笠大先輩は横須賀の本物にも会いに行きましたし、ベルファストはアズレンを始めるきっかけでした。

次回は未定です。次の神装がユリアで、それでネタができたので、更新が伸びても神装ユリアの時には更新すると思います
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