召喚士と英雄の日常   作:(TADA)

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祝! エレミヤ様10凸!!


召喚士とハイパーウルトラ狂信者

 「よく来てくれたクリス」

俺はとある要件でクリス(エクラ)を自室に呼び出していた。

クリスは俺に対して警戒の色をとかない。

 「またマルス様に何かしたの? 次マルス様に何かしたら腕をへし折るって言ったわよね?」

 「レアがマルスを題材にしたBL本を書こうとしている」

 「相手は誰? 場合によっては戦争になるわよ……!!」

 「そっち?」

俺の突っ込みに一度咳払いをするクリス。

 「それで? 要件はなに?」

 「結論から言おう」

俺はゲンドウポーズをとりながら口を開く。

 「エレミヤが限定的な不老不死になった」

 「あなたなんてことしてくれてんの……!?」

マジ表情で俺を締め上げるクリス。

 「まぁ、待て。俺の説明を聞け」

 「納得できる説明なんでしょうね?」

 「当然だ」

俺の言葉に胡散臭げな表情を隠さずに俺を見てくるクリス。

 「まず俺がエレミヤに対して絶対に死ぬであろう試練を与えていたのは知っているな?」

 「ええ、それを聞いて私達も『ようやく奴が死ぬ!』ってクライネ達と祝杯を挙げたから」

 「うむ、だが奴はそのことごとくを突破してみせた。そして俺は気づいた」

俺の真剣な言葉にクリスも真剣な表情を見せている。そして俺は口を開いた。

 「奴は俺の試練を突破するごとに凸が進んでいたんだ」

 「マジで言っているの……!?」

 「マジだ」

ちなみに最初に気づいたのはイングリットである。ヴァイス・ブレイブの戦力を把握する資料を定期的に渡していたところ『先生、勝手に強くなっている方がいるんですか』という報告がありこれが発覚した。

 「あろうことか奴は俺の試練を『これを突破すれば神の教えに近づく』と勘違いし、さらには自力で凸を進めるという頭のおかしいことをしてみせたのだ」

 「ちょ、ちょっと待って。それでエレミヤが不老不死になる理由がわからないんだけど。それだけなら強くなるだけでしょ?」

クリスの言葉に俺は頷く。

 「俺が権能を使って祝福を与えた」

 「やっぱりあんたのせいじゃないかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

目を血走らせて俺の肩をがくんがくんと揺さぶるクリス。

 「いや、俺も確殺しようと思って『イドゥンのフードをとる』っていう試練を与えたらまさかやってのけるとは思っていなくてなぁ」

 「……イドゥンって寝ている時も仁王立ちで敵意を感じると殺意100%の拳を叩き込んでくるあのイドゥンよね?」

 「その通りだ」

 「なんなのあの狂信者……!?」

戦慄しているクリスに俺は全面的に同意である。せっかく俺が確実に死ぬであろう試練を与えたのに奴は突破してみせたのだ。

 「その試練を突破してみせたエレミヤに対して祝福を与えたらどうだと他の神々から提案があってな」

 「断りなさいよ」

 「お姉ちゃん、イドゥン、ユンヌからの提案を断れるとでも?」

 「イかれたメンバー……!!」

あの三人からの提案はほぼ脅しだと思っていいだろう。

 「まぁ、ちょうど10凸したところもあって、俺から奴に祝福を与えることになった。すると奴は狂信的な表情で『我が神を永遠に語り継げる肉体をください』と言われてな。あげた」

 「不老不死の体をあげるのが軽い……!!」

 「神々なんてそんなものさ」

あげた後にナーガやドーマのお人よし神々からは『人の一生を左右する祝福はあっさりとあげてはダメだ』と説教を受けたが。

 「あんたどうするんのよ……!! あいつが不老不死とかマルス様の害にしかならないでしょ……!!」

 「よく聞けマルスオタ。俺が奴にあげたのは『限定的な』不老不死だ」

 「どういうこと?」

質問してきたクリスに俺は説明をする。

 「いいか? 奴が俺に願ったのは『俺を永遠に語り続ける肉体が欲しい』ということだ」

 「それがどうかしたの?」

 「つまり奴が不老不死なのは『俺を語り続ける場合のみ』ということだ」

その言葉に何かに気づく表情になるクリス。

 「そうか!! つまり奴が『召喚士という神の信仰をやめる』もしくは『召喚士という神を語り継ぐことをやめる』ことになれば……!!」

 「その通り、奴は死ぬ」

 「悪辣……!! なんという酷い神……!!」

 「現実……!! それが神々の現実……!!」

がっちりと硬い握手を交わす俺とクリス。

 『クライネ!! ローロー!! 今日の説法の時間ですよ!! 我が神の教えを聞き、貴方たちも救いを得るのです!!』

遠くから聞こえてくる狂信者の声。その声は今日も生き生きとしている。我が眷属が元気そうで何よりである。

 「ねぇ、召喚士?」

 「なんだ?」

 「あれがあんたの信仰をやめるってありえるの?」

 「……頑張れ」

 「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」




エレミヤ
神々の試練を突破しついに限定的な不老不死を手に入れたハイパーウルトラ狂信者

クリス
「よく考えなさいクリス。マルス様の相手はシーダ様に決まっている……!! あぁ、でも創作の世界でくらい屈強な男に組み敷かれるマルス様も見てみたい……!!」

召喚士
確殺ものの試練をエレミヤに与えていたら普通に突破されてドン引き。そして仕方ないので祝福を与えた。

クライネ&ローロー
今日もエレミヤから死んだ目で説法を受ける




そんな感じで召喚士のハイパーウルトラ狂信者が10凸したのでエレミヤ回です。

召喚士に確殺ものの試練を信仰心で11個突破してみせたエレミヤ様。この信仰心に他の神々からも哀れみをもらい限定的な不老不死を手に入れてしまいました。
被害者はクライネとローロー。

とりあえずエレミヤ様には不老不死をイメージするように祈りと回復のスキルを食わせています。生存特化にするために守備魔防の城塞もあげようか悩み中です。

そしてハロウィンガチャが来ますね。作者は特に欲しいのがいなかったので回避の予定です。
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