今やアスク王国だけでなく、多くの国々で信仰されているパオラ神教。その総本山であるアスク王国にある『オリュンポス』。アスク王国本城より豪奢で美麗な城の最奥。一般人立ち入り禁止区域にある『謁見の間』に三軍師と美麗で豪華な椅子に座ったパオラがいる。
パオラはどこか諦めた表情を浮かべ、三軍師は恭しく片膝をついて頭を下げている。
「我らが女神・パオラ様。このたびは謁見をお許しいただきありがとうございます」
「いえ、召喚士さんは普段から割とそんな感じですけど、ルフ男さんとルフ子さんは……あ、いえ、お二人も普段からそんな感じでしたね」
「「「我々の信仰をおわかりいただき恐悦至極」」」
パオラの言葉に地面にめり込むのではないかというレベルで頭を下げる三軍師。
そして召喚士が二人に合図をするとルフ男が剣を、ルフ子が服を取り出して高く掲げる。それらをユリア(神装)とKiliaが受け取り、パオラのところまで運ぶと恭しく捧げる。
悲しいかな神に神扱いされることに慣れてしまったパオラはそれらを確認すると驚いた表情になった。
「これは私がバレンシア大陸で使用していたものじゃないですか!」
「「「御意」」」
まったく悪びれる様子のない三軍師にパオラは怒った表情をみせる。
「召喚士さん! この前神階英雄召喚でオーブを使ったばかりだったじゃないですか!! まさかせっかく少したまったオーブを使ったんですか!!」
「おお、神よ。お怒りはわかりますが、これは召喚したものではありません」
「……え?」
説教モード(信者にはご褒美)に入ろうしたパオラだったが、召喚士の言葉に不思議そうに首を傾げる。
言葉をつなげたのはルフ男だった。
「我らが神よ。それは我らヴァイス・ブレイブ自治領が誇る魔術師達の叡智と、集った神々の権能によってつくられたものでございます」
「……え?」
ルフ男の言葉に表情が固まるパオラ。だが三軍師は止まらない。次に口を開いたのはルフ子だ。
「服の生地、繊維にいたるまで厳選した一品になります。効果の説明などは召喚士大司教のほうから説明が」
ルフ子の言葉に召喚士が再び恭しく礼をすると説明を始める。
「それでは私のほうから説明をさせていただきます。まず、服ですが、エレブ壱式……失礼、女神にはソーニャといったほうが通りがようございますな。ソーニャにて実験データをとりました『魔術障壁魔術』『自動回復魔術』を編み込んでおります」
「なんてことをしてくれているんですか……!?」
「私どもの研究が追いつかなったせいで『物理衝撃無効魔術』を組み込めなかったのは痛恨の極み。今後もエレブ壱し……失礼、ソーニャを使って開発は続けていかせていただきます。そして開発が叶ったあかつきには我らが神の神衣に編み込ませていただきます」
「突っ込みどころが多すぎます……!!」
パオラも知識としてソーニャが召喚士に作られた人類滅亡兵器というのは聞いていたが、正面から『人体実験の成果です(胸張り』をされるとどう言っていいのかわからない。
「そして次に剣のほうですが」
「? 普通のレディソードにみえますが?」
「どうぞお抜きになってみてください」
召喚士の言葉に訝しがりながらもパオラは剣を抜く。
そして魔術には疎いでパオラにもわかるくらいにやばい魔力が剣から放出された。
慌ててパオラは剣を鞘に戻す。
「なんですかこれ!?」
「は、そちらはヴァイス・ブレイブに集った神々の権能をふんだんに盛り込んだ『神剣・レディソード』でございます」
「名前はレディソードですけど雰囲気が段違いでしたけど!?」
「ご明察でございます。そちらの『神剣・レディソード』ですが、神々がちょっと張りきりすぎた結果『一度振るえば大地を砕き、二度振るえば海を乾かし、三度振るえば世界を滅ぼす』代物になってございます」
平然と言い切る召喚士にパオラの意識が飛びそうになる。しかし、すんでのところで踏ん張ってパオラは召喚士を叱る(怒鳴るじゃないのが女神ポイント
「召喚士さん!! そんな危険なものを作っちゃだめです!!」
召喚士はパオラの怒りに震えながら頭を下げる。
「申し訳ございません!! しかし、ご安心くださいませ。そちらの『神剣・レディソード』ですが『四度振るえば世界が創造される』ことになっております」
「創造できるからセーフとかにはなりませんよ!?」
むしろ剣の危険性があがったような気もする。
「え? この危険な剣どうするんですか? 悪い人に渡ったら大変なことに……」
「ご安心くださいませ、我が神」
パオラの言葉に狂信者スマイルを浮かべる召喚士。
「常人がその剣を抜けば魂が耐えきれず死にます」
「すごい危険物じゃないですか!?」
平然と不穏なことをいう召喚士にパオラは驚愕する。
そしてパオラは何かに気づいた。
「召喚士さん」
「なんでしょう、我が神」
「これは普通の方が抜いたら死んでしまうんですよね?」
「その通りでございます」
「なんで私は大丈夫なんですか?」
パオラの言葉に狂信者スマイルが深まる召喚士。
「お喜びください、我が神。つい先日行われた『神々評議会』において我が神も正式な神として登録されました」
「おお、素晴らしい」
「女神・パオラ様の御光臨です」
「なにしてくれているんですか!?」
召喚士の言葉に喜色満面になるルフ男とルフ子であったが、パオラは突っ込んでしまう。最近、妹のカチュアとエストから『なんか最近後光がさしてる時がある』と言われた時には軽く流してしまっていたが、まさかのガチだったのだ。
「我らが神が司るのは『愛』。まさしく我らが神が司るに相応しい権能でございます」
「おお……!! 素晴らしい……!! 慈愛の女神・パオラ様万歳!!」
「慈愛の女神・パオラ様の愛がこの世界に溢れる……!! 慈愛の女神・パオラ様万歳!!」
万歳三唱を始める三軍師にパオラは意識を飛ばしそうになるのであった。
慈愛の女神・パオラ
ついに生きた身体でありながら神になった大英雄。司るのは『愛』。常識人なのできっとやばいものは封印とかしておく。
パオラのバレンシア大陸衣装
ヴァイス・ブレイブが誇るやばい魔術師達と神々の悪乗りによってできあがったパーフェクトアーマー。そのうち全攻撃無効とかもつく
神剣・レディソード
一度振るえば大地を砕き、二度振るえば海を乾かし、三度振るえば世界を滅ぼし、四度振るえば世界を創造するというやばすぎる一品。
これには悪乗りした神々(ギムレーやレアなど)も反省した
なお、召喚士はしていない
神々評議会
様々な世界の神々が集まって物事を決める最高意思決定機関。神々なんて基本的にクソなんで賄賂、恫喝なんでもあり。
最終的に召喚士は反対した神々をイドゥン、ナギ、ユンヌの戦闘系神々を投入してパオラの神化を強制可決した
やはり神なんてクソである
祝! パオラ様が正式に神様になりました!!(この作品の独自設定
実は本文にある通りオーブの残量が心ともなかったので今回は血涙を流しながらガチャ禁する予定だったのですが、敬虔なパオラ神教の信徒である作者はいつのまにか赤一点にオーブ40個を突っ込んでいました。
少ない数で来てくれるパオラマジ女神。
あとうちに来てくれたエコーズパオラなんですか死闘こみのステータスがHP 46 攻撃59 速さ18 守備43 魔防26とかいう普通に神階とタイマンはれる性能
女神は強い(確信
あとソーニャの10凸も完了したので近いうちにそちらの話も書く予定です