召喚士と英雄の日常   作:(TADA)

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シェイカー塾最後の刺客、ハピちゃん華麗に登場

まぁ、天井したんですが


召喚士とハピ

さて、召喚の時間である。俺は召喚室へとやってきた。当然のようについてきたのは脳筋と腹黒。

 「でもビックリしたね。まさかハピちゃんが向こうで召喚拒否術式組んでいるなんて」

そう、まさかの召喚拒否術式である。

風花雪月の生徒達から俺の薫陶を一番受けたのがハピというのを聞いた俺は労働力確保のために当然召喚しようとした。

しかし、何故かすり抜け祭り。

これだけだったらいつものことなのだが、召喚の最中におかしな術式が入り込んでいることに気づいた俺が調べたところ、召喚元の本人が召喚拒否術式を組んでいることに気づいたのだ。

するとヘクトルが首を傾げる。

 「俺はあんまり魔術に詳しくねぇからわかんねぇけどよ、そういう超一流の魔術師が組んだ術式って解析大変なんじゃねぇか。ほら、召喚士とカナスとパントが組んだ術式みて魔術師連中化物をみる目で三人みるしよ」

 「確かに超一流の魔術師が組んだ術式は解析に時間がかかる。だが、今回はハピが俺の影響を大きく受けていたのが短時間での解析に繋がった」

 「何故だい?」

 「クセだよ」

 「「クセ?」」

ヘクトルとエリウッドが理解できていなかったようなので俺は同じ効果の術式を三種類展開する。

 「例えばこの『とりあえず相手を呪殺する術式』は俺とカナスとパントで微妙に組み方が違う。俺はわざと難解に組んでいるし、カナスのは無駄を限界まで削り切っている。そしてパントは一見すると簡単そうに見えるが実際に組もうとすると死ぬほど難解だ。このように同じ術式でも組んだ人間のクセがでてくる」

 「……あれ? ひょっとして数日前にカナスとパントがどこかつまらなそうに召喚室からでてきたのって」

エリウッドの言葉に俺は頷く。

 「俺の薫陶厚い弟子と聞いてさぞ素晴らしい術式がみれると思って喜び勇んできたら俺の劣化コピー品をみせられて落胆した二人だ」

 「「かわいそすぎるだろ」」

 「ちなみに特別授業計画もパントが張りきって作っていたな」

 「「逃げて、ハピちゃん超逃げて」」

 「残念、確定召喚だから逃げられない」

そう言って俺は反召喚拒否術式を召喚石板に流し込んで召喚を開始する。

舞う土煙、浮かび上がるsilhouette、そしてでてくるパフェをまさに食べようとしている褐色肌の赤髪少女。

 「……嘘でしょ」

 「ところがどっこい真実です……!!」

 「いやいやいや、千歩譲って大師匠が生きているのは『まぁ、大師匠だし』で納得も理解もできるけど」

そう言ってハピは俺を真剣に見てくる。

 「ハピ、召喚拒否術式組んでたんだけど」

 「オリジナリティが足らん」

 「もうやだこのキチガイ!!」

持っていたパフェを放り投げて叫ぶハピ。

 「とりあえずハピだったな」

 「え? あれだけ鬼授業やったハピちゃん忘れるとか大師匠ついにボケた?」

大師匠に向かって舐めた口をきく根性は褒めるがとりあえず折檻のために致死クラスの魔術をくらわせる。

すると慌てた様子で解除術式を組んでその呪殺を消し去った。

 「ふむ、流石は俺。これくらいの呪殺の解除術式は教え込んでるか」

 「いや、容赦なく致死クラスの魔術を放ってくる時点でだいぶドン引きだけど。ほら、後ろの知らない人もドン引き……え、全然引いてない」

 「いや、ハピちゃん。あれくらいなら挨拶さ」

 「そうだぜ? 召喚士とカナスとパントが調子にのると世界が滅びる魔術で遊び始めるからな」

 「なにここ魔境?」

エリウッドとヘクトルの言葉にマジドン引きするハピ。

 「ほれ、ハピ。お前の知っている俺とここの俺は別個体だから自己紹介しろ」

 「なにここの大師匠はホムンクルスなの?」

 「別世界の俺だよ」

 「嘘でしょ意味がわからない」

なんてことだ。魔術になまじ通じているだけに『別個体の俺』という存在が認められないらしい。

 「とりあえずハピは特別授業な」

 「うぼわぁ」

俺の言葉に崩れ落ちたハピだったが、ため息をついてとつじょ召喚室の壁を壊して侵入してきた魔物を魔法で塵も残さず消し飛ばしてから気怠そうに俺のほうをみてくる。

 「ハピだよ。どうしてハピを召喚するかな……いや、マジで。最初に言っておくけど戦いは苦手だし嫌いだからね」

 「「「いや、発言の説得力」」」

あまりにも慣れた手つきで消し飛ばしていたから突っ込み損ねたが、あの魔物の処理手際をみていて戦いは苦手は無理がある。

 「まぁ、そういう鉄火場が嫌いっていうのは前もってマリアンヌから聞いていたからお前の仕事はこれだ」

俺はそう言って大量の紙束を渡す。それにハピは不思議そうに首を傾げた。

 「なにこれ?」

その言葉に俺は笑顔でサムズアップ。

 「とりあえずヴァイス・ブレイブ自治領の諜報、防諜に関する資料だ。マリアンヌ達からお前は主に諜報、防諜関係の仕事をしていたと聞いたからここでも同じ仕事をしてもらう」

 「またスパイを拷問して情報を吐かせる仕事が始まるお……」

 「それとハピが組む術式にはオリジナリティが足りない。そっちの授業も行う」

 「おかえりなさい地獄の日々」

 「「じゃあ僕/俺は歓迎会の準備してくるな!」」

 「やめて、ハピちゃん目立つの嫌いだからそういうのやめて」

 「「召喚士の薫陶厚い魔術師がついに召喚されたと聞いて!!」」

 「うっそやだ。絶対に大師匠と同じマッドな魔術師が二人もきた」

 「それじゃあ挨拶代わりに毒の魔術かけるんで解呪してくださいね!! 大丈夫!! 召喚士さんの教えを受けているんだったら死ぬことはないですから!!」

 「お!! 最初から飛ばすねカナス!! だったら私も発狂の魔術かけちゃうぞぉ!!」

 「うっそマジやめてってうわまじでかけてきたってあああああああああああああああああ」




ハピちゃん
シェイカー塾最後の刺客。風花雪月世界で一番シェイカーくん(風花雪月での召喚士)からの教えがこかった。その情報があったために召喚早々に死にかける。

カナス&パント
召喚士の秘蔵っ子と聞いてはりきる。色々押し込む気満々のマッド’s

召喚拒否術式
ハピちゃんが異世界に召喚されないために特別に組んだ術式。普通の魔術師なら解析に一生をかけるだろうが『召喚士の術式のクセ』+『天才(マッド)な魔術師三人組』という暴力によって半日で解除されてしまった。
ハピちゃんは泣いていい



そんな感じでハピちゃん召喚編です。

本当はもっと早くに召喚していたんですが、なかなか書くヒマがなくてガチャ機嫌ギリギリになってしまいました。
まぁ、天井したんですが。

そしてハロウィンガチャで張りきるレア様。

ソティスも引きたいですけど作者はレア様ピン狙いでいきます。
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