ヴァイス・ブレイブの本拠地には大きな地下室がある。そこには緊急時の避難用シェルターや捕らえた捕虜の拷問室が用意されていることはヴァイス・ブレイブに居る英雄全員が知ることである。
しかし、その更なる深いところに秘密の会議室があることは知られていない。その部屋にはアスク王国の要人達の弱みや大商人達の黒い情報、さらには周辺諸国(敵対、有効問わず)の情報が集められている。
そしてその部屋を知るのはヴァイス・ブレイブでも数少ない。一人目はもちろん召喚士である俺。そして残りはリンに俺に似ていると言われたルフ男とルフ子である。
今日は定期的に集まって行われる『三軍師会議』の日である。
「そうなると国の重職には意見を通しやすくなったわけだ」
「そうだね。少なくとも内務尚書、財務尚書、司法尚書はこっちの意見を受け入れるはずだよ」
「財務尚書の後任は扱いやすいの?」
ルフ子の言葉にルフ男は頷く。
「召喚士の集めた政敵の情報を流したことと、ルフ子から流して貰った裏金の情報を知っていることも匂わせておいたから、簡単には裏切らないと思うよ。市場の方はどうだい?」
ルフ男の言葉に今度はルフ子が答える。
「邪魔になりそうな大商人は粗方潰し終わったわ。アスク王国の役に立ちそうなのもピックアップしてあるわ。最近は軍務尚書が出兵案を声高く叫んでいるせいで兵糧が高くなっているわ。軍務尚書が出兵を叫んでいるのはムスペルが作ってる要塞のせいでしょう? あれはどうにかできないの?」
ルフ子の言葉にルフ男も俺を見てくる。俺も集めた情報を開示する。
「建設中の要塞の周辺に軍が展開されている。あの規模の軍勢を蹴散らすには多めの軍を用意しなきゃいけないな。カゲロウとマシューに詳しく調べさせたらすでに軍勢だけで破壊できる規模じゃなくなっててな。攻城兵器が必要になるが、それを運ぶのには展開されている軍が邪魔になるな」
「そうなると完成させてから要塞主を寝返らせるかい?」
「それは難しいんじゃないかしら。スルトも簡単に寝返るような人間はいれないんじゃないですか」
「だろうな。ルフ男、財務尚書に攻城兵器用の資金を用意させてくれるか。ルフ子は資材を商人達に用意させてくれ」
「「わかった」」
俺の指示に答えて来るルフ男とルフ子。
それで本日の三軍師会議は終了である。そこからは普段の駄弁りである。
「ところでルフ男とルフ子の結婚相手は誰なんだ? 子供世代も含めて異性は全部候補だろ?」
「おっと召喚士!! 無闇にカップリング話を入れてはいけない!!」
「それは荒れる元ですよ!!」
俺の質問にルフ男とルフ子が速攻で答える。
「大丈夫。これの読者はエリウッド×ウルスラを受け入れてくれているから誰でも大丈夫」
「君たちの特殊な烈火世界を覚醒世界に持ち込まないでくれるかい?」
俺の言葉にルフ男が笑顔で言い放った。まぁ、確かにうちの烈火は特殊すぎるが、そこまで拒否しなくてもいいじゃないか。
「個人的にルフ子の相手はクロムで、ルフ男の相手はルキナだったらとても愉悦なんだけど」
「イーリス聖王国を複雑な人間関係にしないでください」
俺の提案はルフ子に笑顔で却下された。
「まぁ、ルフ男はサーリャにストーキングされた結果に襲われて産まれたのがマークちゃんだと思ってるが」
「おや? 流石は数多い英雄に慕われる召喚士さんは言うことが違うね。シャラにはいつ襲われるんだい?」
「「……」」
「二人とも笑顔で睨み合わないでくれますか」
俺とルフ男の睨み合いを呆れたため息で止めてきたルフ子。
そしてそれと同時に扉が開かれ、1人の少年が入ってきた。
「お母さん! 師匠! ルフ男さん! 会議は終わりましたか!!」
「ええ、終わったわよ」
少年の名前はマーク。ルフ子の息子で、俺に弟子入りしてきたことによってリンから将来を心配されている少年である。軍師になりたいということで特例で三軍師会議の部屋の存在を教えてある。
母親にじゃれつくマークを見ながら俺とルフ男は会話する。
「似てない親娘だよな」
「特にステータスとかな」
「二人共! 私の悪口はそこまでです!!」
母親のルフ子に似ないでマークくんはステータスが優秀である。そしてルフ子に対して俺とルフ男はそのことでよく弄るので、ルフ子も超反応で突っ込んで来る。
ここまではいつも通りだが、ここにはママ大好きマザコン息子がいる。
「師匠とルフ男さん!! お母さんの悪口はそこまでです!! 確かにお母さんはステータスが微妙です!!」
無自覚に母親を傷つける息子。
「そして唯一の利点だった緑魔騎馬特攻もシャラさんの登場で完全に利用価値がなくなりました!! 唯一の有効なスキルは青魔殺しだけです!! あ!? あれ!? お母さん!! 大丈夫ですか!? なんか顔色が悪いですよ!?」
「だ、大丈夫よ。息子がきちんと軍師として戦力分析ができるようになっていて嬉しいだけよ……」
「本当ですか!! お母さんに褒めてもらえて嬉しいです!!」
喜ぶマークに吐血するルフ子。そして生暖かい目で見る俺とルフ男。
「ま、マーク……ちょっとお茶を入れてきてくれる?」
「あ、はい!! 任せてください!!」
ルフ子の瀕死の言葉に笑顔で頷いて部屋から飛び出していくマーク。
「……私も水着装備があれば……」
「似たステータスで遠反持ちのフィヨルムを使うな」
「槍の技量くらいかな、使えるの」
「だがルフ男。技量とか経験スキルは別スキルと付け替えながら使うのが普通だからな」
「そうなるとルフ子はスキル継承必須だね」
「貴方達は女性に対して優しくした方がいいと思いますよ?」
俺とルフ男の死体蹴りにルフ子もいつも通りになる。俺とルフ男は悪意を持って悪口を言うから大丈夫だが、マークは無自覚に悪口を言うためにダメージが大きいのだ。俺も烈火時代のニノに「軍師さんは酷い人なんだね」と笑顔で言われた時は死にたくなった。ニノ的に悪いことを言った自覚がないからダメージがさらに大きい。
そしていつも通りに毒舌の応酬をしているとマークが笑顔で帰ってきた。
「お母さん!! お茶の用意ができました!!」
嬉しそうに笑うマークくんの手には瘴気が上がる3つの湯飲みが!!
俺とルフ男がアイコンタクトして立ち上がろうとした瞬間にルフ子が掴んできた。
(離せルフ子。俺たちは死にたくない)
(自分の子供の愛には答えてあげなきゃいけないよ? 僕らは家族の語らいの邪魔をしないように出て行ってあげるから)
(ふふふ、リン曰く私達はソックリらしいから死ぬ時も一緒よ?)
「あ!! 師匠とルフ男さんの分も用意してありますからどうぞ!!」
笑顔で差し出される湯飲み。ルフ子と魂レベルで似ている俺とルフ男はそれを断ることはできなかった。
三軍師
ルフ男が国政、ルフ子が商業、召喚士が諜報と防諜を扱っておりその結果アスク王国の8割を実質的に支配している。今の所はアスク王国のために動いているのでアルフォンスくんも安心して欲しい。
マーク
作者は最初にマーク実装の情報を見たときに『烈火軍師実装で烈火リメイクあるのか!?』と思ったらルフレ達の子供の方でガッカリした。CV的な意味でマークちゃんが欲しかったけど、青が出なかった時に赤を回したらマークくん登場。エイリーク先生に鍛えてもらってレベル40にしたら母親に似ないで強くてびっくりした。そして青を回して増え続けるルカとソワレ。
お久しぶりです。アイマス小説の方を書いていたので更新してませんでした。そしてこっちのノリを思い出せない。そんなわけでリハビリがてらに覚醒でリンちゃんから『召喚士に似ている』と言われたことを思い出した作者が外道軍師にしてしまったルフレ達とマークくんの話です。ルフレ達の口調がわからない……
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制圧戦も難しいですね。拠点でワープしてきた敵に殺されることが頻発しました。まぁ、意味不明なリズムゲーシステムよりかは面白いのは確かですが。