召喚士と英雄の日常   作:(TADA)

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いつも以上に駄文の上に、作者が聖戦とトラキアをプレイしたのは遥か昔なのでフリージ組の呼び方と口調が間違っている可能性が高いです。


え? 今更気にしない? そんなバカな……こんなに真面目な(ネタ)小説なのに……


大英雄戦ユリウス〜愛を取り戻せ!〜

 「今回は何の用事でしょうか?」

俺は最近このイカれたヴァイス・ブレイブにやって来てしまった雷神イシュタルを呼び出していた。

 「私とオルエンもお呼びされましたが、何の御用でしょうか」

FEH界のスーパーぶっ壊れキャラであるラインハルト。

 「イシュタル様のスキル習得のための修練の塔のことでしょうか?」

雷旋の書と鬼神の一撃を持って来たことで使い勝手がよくなったオルエン。

俺はこのフリージ組を部屋に呼び出していた。

 「幸い、叔母のおかげで魔道の腕は上がりました。ですが…その……私の知っている叔母と大分雰囲気が変わっていたことに驚きましたが……」

 「イシュタル様。こちらのティルテュ様が本当のご性格なのかもしれません。何よりティルテュ様が生き生きとしておられます」

イシュタルの困惑にフォローするオルエン。

 「オルエンの言う通りです。イシュタル様の母君を悪く言いたくはありませんが、ヒルダ様の子供狩りのやり方は酷いものがありました」

 「しかしラインハルト。母は残酷でしたが、私や兄には優しかったのです……」

ライハルトの言葉にイシュタルは悲しそうな表情に言う。

うん、悪いが我慢の限界である。

 「凡コメ乙!!!」

 「「「えぇぇぇ!!!」」」

俺が机をひっくり返しながら言い放つと、3人はとても驚いていた。だが、言わねばならないことは言うべきである。

 「なんだお前らの普通の主君と臣下のような会話は!! この作品でそんな無個性で生き残れると思っているのか!! 例えばイシュタル!!」

 「は、はい!!」

俺の言葉に座っている状態で背筋を伸ばすイシュタル。

 「持ってくる武器がトールハンマー(雷神の槌)を名乗るなら戦闘モーションは9億2400万メガワットの要塞主砲にしないか!!」

 「よしなさい召喚士!! それだと宇宙艦隊が消滅する威力になってFEだと余裕のオーバーキルよ!!」

俺の言葉に台所でお茶の準備をしていたリンからツッコミが入った。とりあえず机をラインハルトに協力してもらって元に戻し、リンが入れてくれたお茶を飲んで一息吐く。

 「いや、正直なところキャラ付けって大事だぞ? 君らクソ真面目すぎて他の世界出身者から絡みづらいと思われてるから」

俺の言葉にわりとショックを受けている3人。その発言の大半が烈火世界出身者なのは完全に余談である。特にヘクトルとエリウッドの2人は「あれはきっと自分達の本来の姿のはず」という寝言を言っている。お前らはきっとどこの世界でも頭のネジを飛ばしているよ。

 「し、しかし。どのようにきゃ……キャラ付けでしたか? どのようにやればそれが習得できるのでしょうか? 誰かから教えてもらえば良いのでしょうか?」

 「どうしようリン。イシュタルの真面目さが辛い」

 「召喚士とヘクトルとエリウッドは不真面目にステータス極振りだものね」

流石にヘクトルと同列に語られるのは遺憾である。さて、そこで俺は真面目さを発揮して『キャラの作り方』を指導できそうな英雄を探す。

まず烈火出身者は基本的に却下。確実にキチる。

ルフ男とルフ子・俺と同じ穴の貉なのでアルフォンスの胃がバーストする。

マークくんとマークちゃん・あれはちょっと世界が違う。

エイリーク・ラインハルトとオルエンがストーカーになるとリンの仕事が増えて俺に対する折檻が強烈になるので却下。

ミシェイルとif組・ラインハルトは原作からして超絶シスコンだから変化なし。

アイラ・これ以上修羅道に落ちる英雄が出るとヴァイス・ブレイブが世紀末になる。

ハーディン・完成品はニーナヲタ。

イシュタルの叔母であるティルテュ・残念ながらオツムの出来が違いすぎる。

カムイの忠臣達・ラインハルトとオルエンの2人的に1番参考になるかもしれないが、2人が普通に仲良しなので不可能。

ギムレー・論外。

 「おっと、キャラが立っているのは本当にろくなのがいないな。このヴァイス・ブレイブ」

 「挨拶に来るフレンドさんの英雄は確実にドン引きして帰るものね」

俺のこのヴァイス・ブレイブの現状に驚愕していると、リンが冷静に突っ込んできた。

 「できた!! ついにできたよ召喚士!!!」

そして呼んでもいないのに扉を元気よく開けて飛び込んで来る変態(ギムレー)。その手には何か冊子を持っている。普段だったら他の英雄がいる場合は頑張ってラスボスの威厳を保とうと必死になる小物臭が強いキャラのくせに、今日はそのキャラも放り投げている。とりあえずテンションがクソ高くてウザいので話を聞いてあげる。

 「何ができたんだ?」

 「ふふふ、よく聞いてくれたね!! この5日間完徹で作り上げたギムレー先生の最新作の『ウ=ス異本』さ!!」

驚くことにこの残念ラスボスはとうとう創作活動に手を出し始めた。

 「お前、前回の『クロム×ルフ男』本書いてクロムからファルシオンで三枚下ろしにされたの忘れたの?」

俺の言葉にヤレヤレだぜと言ったジェスチャーをするギムレー。

 「あれはルフ男の本だったからストーキングマスター・サーリャにバレたのが敗因だったよ。ああいうストーカーがついている人物をネタにするのは良くない」

その勢いのままに新しい本を俺に突き出してきた。

 「そこでカム子×カン男ですよ!!」

 ((なんでこいつは自分から死ににいくんだろう))

俺とリンの考えは一致したと確信を持って言える。カムイ達をネタにしたらifの王族は絶対に黙っていないし、何より忠臣達が確殺しに来るだろう。

俺とリンの『可哀想だけど明日にはお肉になっちゃうのね』という視線に気づかずにギムレーの口は止まらない。

 「一見するとこれはただのオネショタ本ですが、実は近親相姦も含んでいます!! そして最初のうちは母親のカム子がリードしていますが、子供であるカン男が少しづつ攻めに」

発言の途中で突然意識を失うように床に崩れ落ちるギムレー。背後には大制圧戦の後に気がついたらカムイ達に仕えていたイケメン忍者・スズカゼがいた。

俺たちの視線にスズカゼは一礼する。

 「召喚士さん、リンさん。それにイシュタルさん、ラインハルトさん、オルエンさん。ご歓談中に失礼しました。カムイ様達に不埒な欲望をぶつけている愚か者の気配を感じましたので」

 「別に大丈夫よ。それより治安維持部隊を呼びましょうか?」

リンの言葉にスズカゼはニコヤカに首をふった。

 「既にジョーカーさんとフェリシアさんが拷問……失礼いたしました。性格矯正のための機材をご用意しておりますのでご心配なく。それでは失礼いたします」

それだけ言い残してスズカゼはギムレーを担いで消えた。さて……

 「お前達のキャラ作りのことだが」

 「あの、召喚士殿……今のギムレー殿は……?」

 「お前は何も見ていないよ、ラインハルト」

 「いえ、しかしこの本は……」

ギムレーが残していった汚物を拾おうとしたオルエンを止めて、リンは無言で焼却処分。

 「あなた達は何も見てない。いいわね?」

 「「「アッハイ」」」

リンの念押しに普通に頷いてしまうフリージ組。きっとリンの威圧感に負けたんだろう。だって直接ぶつけられていない俺の震えが止まらないのだ。よせ!! 烈火時代を思い出すんじゃない!!

とりあえず俺は呼吸を整えて立ち上がる。

 「はい。とりあえず導入部はここまで。こっから本題です。ズバリ!! イシュタルのキャラ付けについて」

 「はぁ」

自分のことなのに反応がイマイチ鈍いイシュタル。だが俺は気にしない。相手のことを気にしていたら烈火世界で生き残れねぇから!!

 「今、大英雄戦でユリウスとの対決が行われています。そこでイシュタルのキャラは『愛する男を正面からぶちのめして正気に戻す!!』という少年漫画的展開で行きます!!」

 「あの少年漫画とはなんでしょうか?」

 「イシュタルの疑問は話が進まないのでスルーしますね。ちなみにラインハルトとオルエンお供で一緒についていってもらいます。つまりこれは『もしイシュタルが解放軍に降っていたら』というif展開です。これには原作ファンも思わずニッコリ」

 「つまりはイシュタルのキャラ付けが決まらなかったから『大英雄戦縛りプレイ小説』ってことよね」

 「事実を言っちゃダメだぞ、リン」

俺は話の超展開に全くついてこれていないフリージ組をリンと一緒に引きずりながら大英雄戦へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 「そんなわけでユリウスの大英雄戦縛りプレイ小説の時間だ。実況はこの俺『みんなの頼れるメイン盾!! でも魔法だけは勘弁な!!』のヘクトル」

 「解説は『星4の10凸じゃなくて星5覚醒させてデュランダルをください』のエリウッドでお送りするよ」

 「ぶっちゃけこの先は会話文オンリーなので読み流し推奨だぜ!!」

 「何せ作者の歴史シュミレーションゲームの基本思想は『相手より数を揃えてそこそこ優秀な前線指揮官を配置して、できることなら内通者を作って数で押しつぶす』という超脳筋思想だから戦術もクソもないからね。クリアするために参考にするんだったら素直に攻略サイトとか動画を見てね!!」

 「それじゃあとりあえず挑戦メンバーの紹介をするぞ。まずはイシュタル。縛りとしてはユリウスの止めはイシュタル限定だ。弱らせることはするけどな。お供にラインハルト(剣)とオルエン(緑)だな。ちなみにうちにダイムサンダオルエンはいないので綺麗に3色に別れてるな」

 「そして最後の1人は我がヴァイス・ブレイブの余裕で過労死枠第一位のバフ職人舞踏祭アクアだよ。彼女はうちの屋台骨。修練の塔はもちろん、スペシャルマップ、制圧戦、大英雄戦、闘技場、戦禍の連戦と大車輪の大活躍。ストーリーマップが僕らで固定されるまでストーリーマップにも出ていたまさしく主人公だね」

 「そんなメンバーでとりあえずハードからな。とりあえず敵の行動を開始させるために壁役ラインハルトに敵の行動範囲にバフ付けて放置」

 「ちなみに普段だったらこの釣り役はゼルギウスになるよ。今回はお休みがもらえてよかったね、ゼルギウス!!」

 「予定通りに敵が行動開始。消費スタミナがなくなってから細かい敵の行動範囲を調べなくなったよな」

 「死んだらやり直せばいいからね」

 「近寄ってきた緑斧をラインハルトが反撃殺害。次の剣も反撃殺害。そして青魔とユリウスの攻撃でラインハルトは瀕死になりながらも持ちこたえることに成功。こっちのターンだな」

 「ちょうどいい具合にユリウスがイシュタルの攻撃範囲に入っているね」

 「そんなわけでバフ付け職人舞踏祭アクアにバフ付けてもらってイシュタルがユリウスを攻撃するぞ。さて、威力はどれくらいになるか……」

 「まぁ、相性有利だし……」

 (いしゅたるのこうげき!! ゆりうすをたおした!!)

 「「……え?」」

 

 

 

 

 

 「難易度ハードでドラマチックなストーリーを作るのが間違いだったな」

 「とりあえずユリウスをぶち殺した後は普通に殲滅したよ。全員レベル40だから力押しでどうにかなったね」

 「さ、次はルナティックな」

 「作者は基本的にルナクリアで星4を1人手に入れたら大英雄戦を終了しているね。復刻ローローのインファをやったらクリアできずに憤死したね」

 「早速、ラインハルトが釣り出し業務だな」

 「……あれ? ヘクトル。さっきのハードでラインハルトは瀕死になってたよね」

 「ああ、なってたな」

 「それってラインハルト生き残れないんじゃない?」

 (てきのあおまのこうげき!! らいんはるとはしんでしまった!!)

 「「………」」

 

 

 

 

 「はい、再プレイな。消費スタミナは0だからサクサク行こう」

 「あ、この時点で3回目です。最初の釣り出しで上手くいかず死亡が連発しました。そして敵の攻撃範囲に入らなくても敵が動くことにようやく気づきました」

 「そんなわけで敵に攻撃されない位置で右側に味方を寄せてターン終了。ちょうどよくユリウスがイシュタルの攻撃範囲に入ったので実験として攻撃。もちろんバフ職人は仕事をしてるぜ」

 「さてさて、相性有利だからあるいは倒せるんじゃないのかな。そんなわけで上に表示される戦闘後のHP残量を調べましょう」

 (イシュタル 死亡 VS ユリウス 瀕死)

 「はい、倒し切れないな」

 「ユリウスの魔防を調べたら意外と高かったのも敗因だねぇ」

 「どう考えてもこの配置じゃ倒せないのであっさりと降参したな」

 「まぁ、トドメがイシュタル縛りなだけだから。ラインハルトで弱らせればいいだけだけだしね。消費スタミナは0だからさっさと次に行こうか」

 

 

 

 

 

 「お〜、またリセットだな」

 「もうすでにリセット回数は数えるのを辞めてま〜す。弱らせようと思ってラインハルトで攻撃したらユリウスの守備が低いせいか死にました。イシュタル止め縛りから反したためにリセット。そこからは地獄ですね。唯一のチェンジ可能枠の舞踏祭アクアを色々なキャラに変えてバフ付けたりデバフしたりするけど、イシュタルで倒せません」

 「いい加減俺たちも嫌になってきたな。さて、今回のメンバーは……」

 『ゼルギウス、ハーディン、ギムレー、舞踏祭アクア』

 「ついに作者がガチメンバーを投入したな」

 「ここに作者からの謝罪文があります。『自分程度の人間が縛りプレイとか無理だった』。作者は諦めましたね」

 「文字にしてるのは全部で5000字程度だが、かなり端折っているから挑戦回数はクソ多いぞ」

 「なんかネットの攻略情報見たらインファまで行けそうだったんで、そこまでクリアした後に余裕があったら再挑戦する方向です。ちなみにインファまで行くのは攻撃の防策3のわざマシンが欲しいからだそうです」

 「あ〜、終わり終わり。クッソくだらねぇ茶番だったな」

 「全くだね。せっかくロイとの時間を削ったのみ意味なかったよ」

 




イシュタル
待ってたよ雷神様!! 課金はしていませんが、星5確率が5%になってるのを見て『とりあえず星5が出るまで回すか』と思って残していたインファ連戦トライアルでオーブ掻き集めてぶん回した結果に召喚されました。最終確率は7%まで上昇しました。せっかく出たから頑張ってキャラ付けしようとしたけど思いつかず、『そうだ大英雄戦のユリウスをぶちのめして改心させる少年漫画系ヒロインにしよう』と思ったら余裕の失敗。結果的に不憫枠になりそうです。そして戦闘時の『せい!』の声に違和感を感じるのは作者だけでしょうか。

ラインハルト・オルエン
仲良し兄妹。こっちもクソ真面目キャラの印象を崩せず。フリージ組は本当に困るわぁ。ちなみに我がヴァイス・ブレイブではオルエンをナンパしようとした人物が突然のダイムサンダをされるらしいですが犯人はわかっていません。

ギムレー
ついに創作活動にも手を出し始めた原型をとどめていない系ラスボス。最近は白夜の某王女のおかげで薔薇もいけるそうになったとか。『我の煩悩は百八式では足りないぞ!!』

スズカゼ
(この文章は謎のイケメン忍者によって削除されました)

歴史シュミレーションゲームの基本思想
作者のやり方です。戦争は数だよ、兄貴!! たまに縛りプレイもするけど基本的にこれです。ちなみに通用しなかったのは信長の野望の上杉謙信。織田家でやっていて柴田勝家、明智光秀、羽柴秀吉、攻め潰して降伏させた武田家臣団を使って攻めさせたら一瞬で溶けました。これには温厚な信長様の逆鱗案件ですわ。




そんな感じでイシュタルでユリウス倒してルナクリアできたら『ユリウスを正気に戻すために全力のトールハンマーをぶち込む熱血系イシュタル』にしようと思っていたのにできませんでした。ヘタレプレイヤー作者が縛りプレイとか無理ですわ。倒せた時もありましたが、その時はイシュタルが死んだり、他のキャラが死んだりでクリアできませんでした。ガチメンバーに交代したら容赦なくユリウス達は虐殺される結果に。悲しい、事件だったね……


久しぶりにリクエストをいただきました。ありがとうございます!! 意訳すると『ストーリーの新キャラは三馬鹿はどう弄るん?』って感じですねぇ。作者もストーリーやっている時点でネタは思いつきましたが、この作品ではムスペルの方がマトモなので、新キャラは『粗暴属忠臣系将軍』になります。そして内容はシリアスとまでは言いませんが真面目です。大事なことなのでもう一度言います。『真面目』です。多分、書き始めたらネタ少なめになります。皆無にはならない。作者が死んじゃうから。そんなわけなので皆さんが読みたいようでしたら本格的に書きます。読みたい方はリクエストのところに『スルト様万歳!!』や感想の最初に『ジーク・キング・スルト』と書いてください。その量によってどうしようか考えますから。

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