召喚士と英雄の日常   作:(TADA)

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駄文…圧倒的駄文…! その上に短い…!! 先に謝っておきます。期待していた方がいたら申し訳ありません。


父親達の宴

 「いやぁ!! どう考えても私のセリスの方が優秀だからなぁ!!」

 「黙れシグルド!! 私のユリウスの教育は間違っていない!! 間違ったのは中身の問題だ!! 全てはロプトウスのせいだ!!」

 「いやいや、私からディアドラを寝取った上に近親相姦とか最悪すぎるな!! これだからアルヴィスは駄目なんだ!!」

 「……子育てが一切できなかった分際で」

 「それは貴様が私を殺したからだろうがぁぁぁ!!!!」

大広間。今夜はここに子供を持つ父親達が集まっていた。向こうではシグルドがアルヴィスを盛大に煽った結果煽り返しを食らったようだが、概ねいつも通りなので放置しておく。

 「ええい、ここでティルフィングを抜くなシグルド!! アルヴィスも煽りかえすな!! くそ!! こういう役割はキュアンのはずだろう!! 召喚士!! キュアンはどうした!?」

 「星4落ちしたらワンチャンあるかもな」

 「クソガァァァァァ!!!!」

聖戦大人世代の苦労人であるエルトシャンが吠える。それを楽しそうに眺めていたルフ男が口を開く。

 「エルトシャンも大変だね。なにせラケシスさんがアレスくんに『貴方の母親は私ですよ』と言っているし、ラケシスさんの娘のナンナちゃんには『貴女のお父様は兄上ですよ』って言っているから」

 「ちょっと待って!! 私はその情報を知らんぞ!?」

シグルドとアルヴィスをほったらかしにしてルフ男を締め上げるエルトシャン。全く、ルフ男は悪い男だ。情報はきちんと最後まで伝えてあげないとダメだろう。

 「ちなみにエルトシャン。ラケシスの発言を真に受けた2人が真剣な表情で話をしていると思ったらその話だと思った方がいい」

 「待て! ちょっと待て召喚士!! この前アレスに『父上、俺の母親は……いえ、なんでもありません』と言っていたのは……?」

エルトシャンの問いに俺は100%(胡散臭い)笑顔を浮かべる。

 「その内容で間違いないだろうな」

 「アレェェェェス!!!!! ラケシスの言う事を信じるなぁぁぁぁ!!!!」

叫びながら大広間から飛び出していくエルトシャン。う〜ん、実に愉悦である。

 「しっかし、召喚士は速攻で馴染んだな」

同じ机に座りながらビールを飲んでいるヘクトル。この大広間にいるのは子供が実装されており、なおかつここに召喚されている父親達である。俺は子持ちではないと思われていたために参加したことがなかったのだが、インバースが俺の養子だと判明したのでバカ2人に強制連行されたのだ。

そして始まる子供自慢大会。自分の子供こそがNo.1と時に弁舌で、時に武器に訴える狂気の宴である。

エリウッド? さっきから延々とロイの素晴らしさについて語ってるよ。そして見事に全員からシカトされている。

 「だってノリが基本的に烈火に近いぞ? むしろ他の世界の英雄がこれで大丈夫か?」

 「大丈夫だろ。純粋枠のカム男は家臣連中が総出で出席を止めているらしいからな」

俺の問いにヘクトルがあっさりと答える。なるほど、カム男の姿が見えないと思ったらそう言うことだったらしい。

 「ムゥ、しかし私もここにいていいものか……」

そう同じ机に座りながら溢したのはムスペル前国王スルトだ。なにせ敵対していた上に自分を殺した相手と酒を飲んでいるのだ。常識人だったらまず正気が疑われる。

そんな常識人スルトの背中をヘクトルは笑いながら叩く。

 「細かいことは気にすんなよオッサン!! オッサンは娘2人いるんだから出席する権利あるって!!」

 「娘!? 娘と言ったな!! 俺のルキナの話か!!」

 「ルフ男〜、聖王様の回収頼むわ」

 「はいよ〜」

娘の言葉に超反応して乱入してきたクロムをその半身にぶん投げる。冷たいようだがクロムはルフ男に延々とルキナの素晴らしさを語り始めているからいいのだろう。そしてルフ男はそれを聞いていない。

 「しかし、オッサンの娘2人は強いよなぁ」

 「レーギャルンは飛行ユニットにも関わらず壁役こなせるし、レーヴァテインは火力が凄まじいからな」

 「武門の一族として当然のことだ」

ヘクトルの言葉に俺が続くと、どこか自慢げに答えるスルト。だからその自慢げな表情を崩すために俺とヘクトルは笑顔で言葉を続ける。

 「「それに比例して死んでいる女子力」」

俺とヘクトルの言葉にスルトは机に沈んだ。だが、俺たちは追撃をやめない。

 「レーギャルンは裁縫もできない。料理もできない。かろうじてできるのは掃除だけ」

俺の言葉にスルトはうつ伏せになりながら苦悶の声を出す。

 「極め付けはレーヴァテインだな。裁縫をやろうと思えば銀の剣を取り出す。料理をすれば台所崩壊。掃除に至っては奥義で一掃して綺麗にすると言う荒技」

ヘクトルの言葉についに机に頭を叩きつけ始めるスルト。

 「「お前どんな教育したんだよ?」」

 「し、仕方ないのだ!! 私もスルツェイも戦いしか知らなかったのだ!! 妻は娘達が物心つく前に亡くなってしまい、私は戦うことしか教えられなかったのだ!!」

スルトの必死の弁明である。

 「だけどよ、もうちょっと侍女に教えさせるとかあっただろ」

 「いや、それは私も考えたのだが……」

そこまで言って一気にお酒を飲みほすスルト。

 「侍女達に女としての所作を教えられるようにレーギャルンに伝えたら『私は1人の武人としてお父様にお仕えしたいです』と言われてしまってな……そんないじらしいこと言われると父として嬉しいであろう? しかもレーヴァテインも姉の真似をして『レーヴァテインも武人としてお父様に仕える』と言われてしまってはNOと言えるか? いや言えない。言えるわけがなかろう。父としても王としても」

酒が回ったのはいつになく饒舌なスルト。

 「だから私も傅役にスルツェイをつけたのだ。ムスペル一の騎士であったからな。だが、流石の私とスルツェイもタイマンで我が国の屈強な騎士を薙ぎ倒せるようになってしまった娘2人を見て流石にやばいと思ってな。少しは女性らしい格好をさせようと思って姉妹お揃いの髪飾りをプレゼントしたらな……」

そこまで言ってスルトは片手で机を思いっきり叩く。

 「『お父様、この貧弱な防具はなんですか?』と純粋な瞳で聞かれたのだぞ!? 私はどう答えれば正解だったのだ!!」

そして娘2人に懺悔の涙を叫びを始めたスルトを置いて俺とヘクトルはテーブルを移動する。あの手のタイプは面倒なタイプだと相場が決まっているからだ。

そして俺とヘクトルは壁際で床に座る。

 「しかし、意外と父親って少ないな」

 「ホークアイは娘がまだ実装されていないしな。他も子供だけがいたり、親だけがいたりするからなぁ……」

俺の言葉にヘクトルが酒をかっ喰らいながら言ってくる。

 「あれ? オーディンはどうした? 最近オフェちゃん召喚しただろ?」

 「ああ、声はかけたんだけどよ。そしたら『あれ? 結婚した覚えはないのに子供がいる記憶はある……!?』って錯乱していたから放置した」

 「それと同じ悩みを俺アクアから受けたんだけど」

ヘクトルの言葉に歌姫からの悩みを思い出す俺。まぁ、ifとか覚醒、聖戦は誰が親になるかわからない問題あるから仕方ないな。え? 烈火もある? そう思った君はすぐにブラウザを閉じたまえ。

 「と言うか俺は今だにリリーナがお前の娘だって信じられないんだが」

 「それ前の世界の仲間全員から言われたからな。よく見ろよ。よく見たら似てるところ見つけられから」

俺の言葉に常に持ち歩いている家族写真を俺に見せてくるヘクトル。

 「そうだな。眼が2つあって鼻があるところとかそっくりだな」

 「そこが違ってたら大問題だからな」

半ギレになりながら俺の胸ぐらを掴むヘクトル。全く。こいつは娘と嫁のことになるとムキになる。

 「ところで話は変わるが最近女湯を覗ける絶好のスポットを見つけたんだが」

 「おいおいブラザー。そんな素敵な場所の独り占めは良くないぜ?」

しかしエロが絡むと話は別である。親しげに肩を組んでくる愛すべき脳筋。確かに俺は絶好のスポットを見つけて愛用していたが、最近はリンに怪しまれているので控えているのだ。とりあえずその場所をヘクトルに教えておく。嬉しそうにメモしている脳筋。さらば生贄。

 

 

後日、火刑に処されているヘクトルが目撃されたが、我がヴァイス・ブレイブでは日常風景なので誰1人として気にする者はいなかった。

 




パパン’s
正直誰が誰の子供とか覚えきれていない上に、組み合わせ自由な世界もあるので適当なキャラをピックアップしました。



前書きの通りに圧倒的駄文で申し訳ありません。これも全て作者がキャラの関係性を覚えきれていないせい。ただ、ラケシスによる『兄様のお嫁さん計画』と1人の父親として陛下が書けたので作者的には満足。はい、自己満足ですね、申し訳ありません。
楽しみにしていた奇特な方がいたら申し訳ありません。召喚士が参入し、さらには『あ、陛下もいけるやん』と思いついてしまった作者が自分で最初に考えていた内容を全てフォルブレイズしてしまった結果です。やっぱり途中でキャラを増やすのは良くないですね! 作者は学習しました(今後生かされることはない)

更新日時を見て気がついたんですが、いつの間にかこの作品を投げ続けて1年超えてました。まさかこれがここまで続くとは……
最初は色々なFE世界のキャラの掛け合いを書きたかったのに気がついたら全力のネタ小説に。これも全てエリウッドが悪い。そしてみなさんの原作キャラの把握が心配になってしまいます。

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