古泉「おやおや…これは…。大変な事になりましたね」
みくる「ふぇぇぇぇ…未来と連絡が取れなくなりましたぁぁぁ…」
長門「…情報統合思念体とアクセス。把握した。こちらの思念体と同期完了」
ハルヒ「ちょっとキョン!どうなってんのよ!」
三者三様というか、この場合四者四様とでも言えばいいのか。はてさて、そのへんの判断は置いておいて、俺達はなぜか異世界に飛ばされたらしい。
???「うっわぁ。可愛い子じゃん!ヘイ彼女!俺とデートしようz」
朝比奈さんにナンパしようとする谷口みたいな不届き者が来やがった。と思えば、いきなり素っ裸になりやがり象さんを晒しやがった。
???「縮地!啓太、覚悟なさい!」
みくる「ひぇぇぇぇ!恥ずかしいですぅ!」
そうか、あのチャック魔みたいな奴は啓太というのか。そして朝比奈さん。その指の隙間から覗くギャグはもう古いですよ…と、関心半ばに見物を決め込んでいると、長門が突如こんな事を言い出した。
長門「彼女から妙な情報フレアを受信した。」
あの長門が妙とな?
古泉「彼女は人外…違いますか?長門さん。」
長門「違わない。」
???「ん?あなた達は誰?」
と、例の女が話しかけて来た。そしたら、こっちのバカ女が反応しないわけ無く…
ハルヒ「アタシたちはSOS団!そして、アタシは涼宮ハルヒよ!んで、そこのマヌケヅラが雑用のキョン!そこのイケメンが古泉くんで、こっちの無口な女の子が有希!このロリっぽくて巨乳なのがみ
くるちゃんね!」
と、こんな感じで適当に紹介を済ませやがった。
???「へぇ〜、そうなんだ。わたしは「ようこ」、んでこの変態野郎が啓太よ!」
啓太「おい、誰が変態だ!オレは紳士だろうが!」
象さんをぶら下げながら言うセリフじゃないだろ…。
ようこ「誰が紳士よ!あんた自分の姿を見て物言いなさいよ!邪炎!」
と、このようことかいう女は指から炎を吹きやがった。勿論、うちの団長がこれに反応しない訳がなく…。
ハルヒ「あんた!それどうやったのよ!手品?超能力?」
と、目をギラギラにしながら食い付いてる。
啓太「ああ、こいつは犬神[いぬかみ]って言うんだ。まあ、狐なんだけどな。んで、俺が犬神使いの川平啓太だ。宜しくな。」
というか服着ろよ!禁則事項で走り出すのか!?
古泉「文化の違い…なんでしょうかね?」
さすがの古泉の営業スマイルも引き攣っている。
さて、俺達は見ての通りどうやら異世界に飛ばされちまったらしい。これはこのあと長門(では解りづらく古泉の解説を聞いていた)に聞いた話なのだが、ここの世界は犬神と犬神使いと呼ばれる存在がいるらしい。そして、それは俺達の世界には居ないものだ。
こうなった理由は、ハルヒが「いぬかみっ!」なる、アニメを観ていて、「アタシもこんな賑やかな街に行ってみたいわ!」とか何とか思い付いたらしい。
そして、この世界はそのアニメの世界…と言うわけではなく、パラレルワールドとして存在している世界にハルヒのヘンテコ能力により飛ばされたらしい。
なんとも、ご都合的な話だが…。
キョン「ところで川平啓太だっけか、お前ずっとスッポンポンだぞ。服着たらどうだ?」
啓太「いやーこの、ようこの縮地って技で服だけテレポートしたんだよ。可愛い女の子がイキナリこんなとこに飛ばされてきたんだ、そりゃ見てしまうのが男の性だろ?」
いやまあ…確かに分からんでもないこともない事もないぞ。
ああ、つまりこいつら恋仲なのか?
そして、彼女の方が嫉妬深いと…。
キョン「傍から見ればとんだバカップルだな。」
古泉「おやおや、貴方がそれを言いますか」
キョン「俺が言うも何も、俺は誰とも付き合ったことは無いし、今も付き合ってないぞ。」
何故か、ハルヒが不機嫌オーラを出した。何なんだ?
とかなんとか、思ってると…
警察「こらあああああ!川平啓太あああああああ!」
啓太「うっわ!やべっ!このバカ犬!服返せよ!」
ようこ「ふんっ!知らないもんっ!」
そして、啓太はお巡りさんに連行されていった。
…。
…。
…。
…。
そんなこんなで、俺達は現在ようこさんの家にお邪魔している。
ようこ「つまり、あなた達は異世界から来たの?」
古泉「ええ、そういう事になります。」
ハルヒ「ちょっと、キョン!一体どういうことよ!?」
ああ、そうだ。コイツは何も知らないんだった。コイツに教えるついでに、今これを読んでいる人達にも何故、こうなったのかを説明しよう。
…。
…。
…。
…。
事のあらましは、昨日、いつも通りに活動をしていると、ハルヒが俺を呼びつけやがった。
ハルヒ「ねえキョン!アンタこれ見てよ!すっごく面白いんだから!」
俺が見せられたのは、「いぬかみっ!」と言うタイトルのアニメだった。内容は主人公の犬神使いが犬神や仲間と共に様々な事件を解決したりする系のコメディ要素満載のアニメだ。
ハルヒが言うには「一度でいいからこの啓太ってのと、ようこってのに会ってみたいわ!あと、このなでしこちゃんって子にも会ってみたいわね!みくるちゃんみたいな感じがするでしょ!?」
という事だ。
そして、心の奥底からそれを思ってしまったハルヒは、願望実現能力により、俺達SOS団の連中を5人まとめて飛ばしたというわけだ。
ちなみに、長門によると「いぬかみっ!」の世界はアニメの中だけという訳ではなく、実際に異世界として存在しているらしい。この宇宙にはパラレルワールドが幾千にも渡って存在し、長門の親玉が各世界毎に存在しているそうだ。それをハルヒがたまたまキャッチしてしまい、もれなく異世界旅行中というわけだ。
…古泉の受け売りだけどな。
ハルヒ「えっ…嘘…。アタシにそんな力が在ったなんて…。しかも、宇宙人や未来人や超能力者はもう既に存在していたなんて…」
ハルヒはもちろん戸惑っている。無理もない。
正直、思念体云々の話に関しては迷った。長門の情報操作を使えない状態にするのも面白いかなって思ったけど、まあいっかって感じで進めていきます。さて、次話から一体どんな展開になるのやら…。