そんな彼は人間界では半分放置され、自由に宇宙を飛び回って昼寝をしていた。しかし、目が覚めると幻想郷にいたのだ。
翌朝
霊夢が目を覚ますと美しい旋律が耳に入る。
霊夢「何この旋律…」
霊夢は体を起こして音のするほうを見る。すると、そこにはピアノを弾いている和音の姿があった。
霊夢「え、あの楽器、どこから現れたのかしら?」
霊夢は目の前の異様な光景に目を奪われていた。しばらくすると、和音の弾いている曲が終わったのか、和音は静かに上を向き演奏をやめた。
和音「……」
霊夢「……」
そして和音が霊夢に気づく。
和音「あ、れっ、霊夢さん!?いたんですか?」
霊夢「いたんですかじゃないわよ!!何よ今の!?」
和音「え、何って、音楽ですけど」
霊夢は驚きを隠せず和音に詰め寄って質問責め。
霊夢「こんな感じの音楽、そうそう聞いたことないわよ。」
和音「えっ?僕の世界では西洋人の方で発達した歴史ある有名なジャンルですけど。」
霊夢「私はそれに似たのでジャズとか呼ばれるのなら割とあるわ。」
和音「あ、そうですか…」
霊夢が質問攻めを展開していると、突然目の前の空間が裂け、目玉がいっぱいみえる空間が現れた。
??「あら?霊夢、お客さんでもいるのかしら?」
霊夢「紫?」
空間から金髪に白っぽい衣装の大らかな女性が現れた。八雲紫だ。
紫「あなた、名前は?」
和音「内夢 和音です。」
紫は和音のことをジロジロ見た。周りを回ってみたり、上から覗いたりして見た。
和音「な、何ですか?」
和音は恥ずかしいのか、顔を赤らめていた。
紫「あら?恥ずかしがり屋さんなのかしら〜?」
和音「べ、別に…」
和音は実はツンデレ気味である。
霊夢「紫、さっき和音が奏でていた旋律ってどんな音楽がわかる?」
紫「え〜聴いてないからなんとも言えないわね。」
霊夢「じゃあ和音、さっきのもういっかい弾いてよ。」
霊夢は和音にもう1度先ほどの曲を弾くように頼んだ。和音は手に持っていた小さく光る物体を空中に投げる。すると、その光は一瞬で膨張してピアノになった。紫と霊夢は目を丸くして驚いている。
和音「では、行きますよ。」
和音は先程弾いていた旋律を奏でる。それはどことなく心を落ち着かせ、疲れを癒してくれるような音楽だった。
和音は曲の演奏を終えた。
紫「ふ〜ん、クラシックなのね〜。」
霊夢はクラシックという音楽を初めて聴いたようだ。首をかしげている。
紫「で、誰の何ていう曲なのかしら?」
和音「タイユフェール作曲の組曲『子供ぶり』より、「田園曲」です。」
紫「タイユフェール?聴いたことないわね、国は?」
和音「フランスです。」
紫「へぇ…それにしても美しい曲ね〜」
紫は興味津々のようだ。霊夢は既に真っ白になっていた。
和音「それで、僕はなぜここにいるのでしょうか?」
紫「私はあなたを連れてきてないわよ。何らかの形で迷い込んだのかしらね。」
和音「まぁ元の世界に帰ろうが誰も僕の相手をしないだろうからしばらくはここで暮らします。」
紫「あらそう。じゃあまたね。」
紫は再び空間の中に入っていき、姿を消した。
霊夢「あんた、ほんと何者なの?」
和音「なんて言ったらいいんだろう…」
どうも。ストライク心神です。
今作では音楽と戦闘という謎の組み合わせですが、お楽しみいただけるとありがたいです。
タイユフェールの『子供ぶり』、いい曲なので是非聴いてみてくださいね★
次回:第3話 少年の正体