早苗は和音のことは知らなかったが、神奈子と諏訪子が和音について知っていた。
彼女達の知り合いの息子だという。それは、戦争の神マーズと音楽の神ミューズの息子であり、平和の神となる存在だそう。しかし、その彼は人間界への転生を夢見ており、和音の思いが強かったため、和音が転生することを了承したのだという。
神奈子「これはマーズから知らされたんだが、和音の最大限の力を引き起こすと銀河とやらがひとつ消滅するそうだ。」
和音「あぁ、ありましたね、宇宙の全てを支配しようと目論んだ悪人の住む星とその拠点となった銀河全域を吹っ飛ばしたことがありますよ。もちろん反対派の者は逃がしましたが。吹っ飛ばした後しばらく気を失ってましたよ。」
和音は守矢神社にて未だに色々な質問攻めを受けていた。その時だった。
耳を突き刺すような鋭い音と、ものすごい閃光が上空に現れた。
霊夢「何かしらあれ?」
早苗「なんか来るんですかね?」
閃光はすごいスピードで守矢神社の前に着地。地面が吹っ飛んだ。中からは20代くらいの男性が姿を現した。
??「おいてめぇら。よく聞いとけ。俺はお前らの住むこの世界を制圧する。大人しく俺の言うことに従ってろ。」
男性はそう叫んだ。
霊夢「冗談じゃない!」
早苗「そうです!幻想郷は誰の侵略も受けません!!」
霊夢と早苗は男性に弾幕を放った。男性はその弾幕を片手で振り払ってしまった。
??「なんだ、この程度か?」
霊夢と早苗が男性と戦う姿を見て、和音は神社の中で手を握りしめていた。
神奈子「おい、あんた?もしかして、アイツとやる気か?」
諏訪子「アイツ強そうだよ?いいの?」
神奈子と諏訪子は心配していた。和音は下を向いたまま力のこもった声で言った。
和音「平和な地を侵略しようなどと考えるなんて、許せない!霊夢さんたちが戦ってるのに、平和を守る神が平和を脅すような奴と戦わなくてどうするんですか!?」
和音はそう言うと、羽根を展開し神社からすごいスピードで飛び出した。飛んだ後の風圧がとんでもない。
和音「でぇぇりやぁぁぁぁぁ!!」
和音はそのとてつもないスピードで男性に頭突きをかました。男性はぶっ飛ばされ、そのまま見えない方向へと飛ばされてしまった。
霊夢「和音!!あんた…」
早苗「戦うんですか?」
和音「………。見たければついてくるがいい。怖いなら危ないから来ないで!」
和音はそう言うと男性が飛ばされた方へと飛んでいった。
霊夢「…いく?」
早苗「行きましょうか…」
霊夢と早苗も後を追う。
霊夢たちが空を飛んで向かっていると、空中で発生する衝撃波が目に入った。衝撃波が過ぎるとすごい風が吹き付ける。
そのうち、爆発も目に入る。
早苗「いったい、どんな戦いをしてるんですか?彼らは…」
そしてある平地の上についた。2人が目撃したのは2人が光る球体となってぶつかり合っているところだった。2人はそのうちに球体を解き、拳にエネルギーを貯めて殴りかかった。拳がぶつかったと思った瞬間だ。よく見ると、和音は左手で男性の拳を受け止め、右拳にさらにエネルギーを貯めて光らせていたところだった。
男性「なっ!?」
和音「イィィィィッッサァァァァァァ!!!!」
和音はその拳を男性に撃ち込んだ。男性はまたしても遠い場所に吹き飛ばされてしまう。
男性「何故だ、何故お前がここにいる!?」
和音「何故って?迷い込んだからさ!」
男性は魔法の森の木々を何本かなぎ倒した後、1本の木に背中を打ち付けて止まっていた。
和音は上空から彼のいるあたりを向いている。
霊夢「和音!!」
和音「こいつは、太陽系を支配しようとした超人の星から来た侵略者なんです。」
早苗「そ、そんな…」
男性「へっ。俺が死んだからって安心するなよ。俺のようなやつはまだまだいる。俺より強いのがいっぱいいるからな。覚悟しておけ。」
和音は目を瞑り、両腕を胸の前でクロスさせてから両横に伸ばした。和音の胸から両腕にエネルギーが貯まるのがわかる。羽根の筋状の発光体も、先端から付け根にかけて青白い光が移動するように光っている。和音が両手を上空で合わせると、手から交差する輪のような紋章が広がった。そして手を握りしめながら両腕を右にひねる。拳と拳の間に光の粒子のようなエネルギーが集まっていくのが見える。そして両腕が光った。すると、和音は右腕を後ろ側に、左腕を前側に回して右腕を縦に、左腕を横にしてL字を組んだ。その瞬間右腕から青白い光線が発射された。
男性「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
男性の胸に光線が命中し、大爆発が起き、キノコ雲ができた。。それは、様子を神社から眺めていた神奈子と諏訪子にもはっきり分かるほどの爆発だった。
霊夢「あっ……あっ…」
早苗「えっ、えぇぇぇ…」
和音はそのポーズを辞めると早苗と霊夢の方を向いた。
和音「僕は、悪の存在が出たら制裁をします。でも、ちゃんと死人の魂は見送りますよ。」
和音はそう言うと、左腕を先ほど男性がいた場所に差し出し、手先から青白い透けた光弾を発射した。すると、男性の肉体を離れる青い精神体が姿を現した。
和音はそれに声をかける。
和音「おい、一度あの世で考え直してこい。侵略なんかしたら、平和ではなくなる。」
男性「あ、あぁ、済まなかった。」
そう男性は言うと、冥界の入り口へと飛んでいった。
霊夢「あんた、とんでもなく強いわね。」
和音は霊夢と早苗からまたもや質問責めを受けていた。そして、質問攻めが終わった後、既に日が暮れた頃に守矢神社に向かって帰っていった。
この和音の設定は一年前から存在していました。
次回:第5話 ふたりの魔法使い