とんがりボウシとエリカのちょっと不思議な!?魔法学校生活 作:リアフィリア
「ふあぁ…って今何時!?」
屋上で紅茶を飲んでいたら、いつの間にか眠っていたらしい。
明るかった空はすっかり夜の色に染まっている。
慌てて下の階に降りていくと、やっぱり遭遇した。
階段の近くに居たってことは、待ってくれていたのかな。
「ずいぶんと長い昼寝ね。寝不足かしら?」
そう言うと、肩にかかっているツインテールの毛先を指先にくるくると巻き始める。
彼女がよくやっていた癖。それを見て、もう元の町に戻ったんだと再び自覚する。
でも、会えてよかった。
「あのね、ユイナ…」
あたしはあすか……もといユイナに、ドッペルゲンガーの事を話した。
「ふーん…大体分かったわ。それで?りんなはどうしたいの?」
あたしの隣に腰かけて、興味があるという顔で質問してくる。
同じことを言う気はないけれど、自分は本当の名前で呼ばせておいて、あたしを変装時の名前で呼ぶってどうなの?
まぁいいか。細かいことは気にしないってことで。
「…りんな?平気?ぼーっとしてるけど」
その声で、あたしはハッと我に返った。
「ごめんごめん、考え事してた。それで、あたしはどうしたいか…だっけ?」
記憶に残っていた事を聞くと、こくりと頷かれる。
「もう聞かなくても分かってるんじゃない?それはもちろん……
あの子を追いかけるんだよ!」
あたしのその言葉にユイナは「……はい?」と目を丸くした。
「だから、あの子を追いかけて色々調べるの。目的とか、どうしてずっと滞在していたか、とかね」
自信満々に言うと「いやそれくらいは分かるけれど。…アスカ、それ本気?」と返された。
もちろん、本気。意思を曲げるつもりはない。
それよりも…
「やっと名前、呼んでくれたね」
にっこりと笑ってそう言うと、顔をあたしの反対に背けるユイナ。
そして「…っ、明日も早いんだからもう寝るわ、おやすみ!」と言って足早に部屋を出ていった。
おやすみって…まだ7時半だよ。どれだけ早く寝るつもりなのさ。
…さてと。明日からの作戦、今のうちに考えておかなきゃ。
と言っても、計画通りに行動できないのがあたしの短所なんだけどね。
そのせいで、ユイナにはたくさんの迷惑をかけた。
この世界に来るときも、あたしは呪文どころか全く話を聞いてなくて、結局ユイナの唱えた魔法で連れてきて貰ったんだっけ。
懐かしいなぁ…あれからどれくらいの時が経ったんだろう。
そんな事を思い出しながら、あたしはノートに予定を書き進めていった。
…今気がついた。
魔法学校が舞台の話なのに魔法をほぼ使ってないと。
※大親友、美杏のオリキャラさんをお借りしました!いつもありがとう!!