METAL GEAR NEXISーNew generation gearー   作:saver

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プロローグなので短めです。


終幕と開演
Prologue(大空の下で蛇の戦いは終わる)


 

 

戦争は変わった

 

国家や思想の為でなく、利益や民族の為でもない

金で雇われた傭兵と、造られた無人兵器が、果てしない代理戦争を繰り返す

命を消費する戦争は、合理的で痛みのない経済(ビジネス)へと変貌した

 

戦争は変わった

 

ID登録された兵士、ID登録された武器を持ち、ID登録された兵器を使う

体内のナノマシンがその能力を助長し、管理する

遺伝子(GENE)の制御、感情の制御、戦場の制御

全ては監視され、統制されている

 

戦争は変わった

 

時代は抑止から制御へと移行し、大量破壊兵器による最終戦争(カタストロフ)は回避された

そして戦場の制御は、歴史(SCENE)の操作をも可能にした

 

世界は変わった

 

戦争により世界は回り、人々は戦争により生活し、戦争により生まれ、戦争により死ぬ

 

世界は変わった

 

だが、それを許さない者達がいた

彼らは歴史に名を刻まず、誰にも知られず、誰が為でなく戦ったのだと、その者達を知る人は誇らしげに語る

彼らの孤独で、壮大で、熾烈な戦いによって、世界を包んだ果てのない代理戦争と、その元凶は静かに終わったのだと

 

世界は変わった

 

新しい時代の訪れ

しかしそれは同時に、新しい戦争の始まりでもあった

 

規範を、基盤を、何もかもがやり直しになった世界を、新しい戦争が包み込む

回避された筈の最終戦争、その時はゆっくりと近づいていく

世界は再び東西へ分裂し、果てしない利権戦争の時代が再び幕を開けようとしていた

 

だが、そこでまた世界が変わった

 

1人の天才科学者が生み出した、"無限の空"の名を持つマルチフォームスーツ

それは従来の戦争を終結させ、抑止と制御を併せ持つ新しい戦争の始まりを告げた

 

世界は変わった

 

これは平和なのか、彼らが目指した世界なのか、それは分からない

だが、世界はある一定の平穏を得た

 

これは、蛇と呼ばれた男達が戦い、その果てに形作った世界、その可能性の物語

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

長い夢を見ていた気がした

壮大で、孤独で、長い、長い夢

 

「……朝」

 

身をよじると、窓からは木漏れ日が差し込んでおり、寝ぼけ眼をジリジリと焼いてくる

喧しく鳴り響いていたであろう、ベッドの下に落ちた目覚まし時計を睨むと、時間は6時45分を示している

いつもなら既に起きている時間だが、昨日の夜更かしが響いたのだろう

まあ問題はない、出勤の時間まで1時間半以上あるのだ

 

「……おはようございます、父さん、母さん」

 

もっと眠れと囁く身体の意思を否定し、ベッドからもそもそと這い出る

棚の上に置いてある家族の写真に向かい合い挨拶をした後、軽く身体を伸ばして具合を確かめる

関節がキイキイと音を鳴らしている気がするあたり、そろそろメンテナンスの時期だろうかと思い端末を確認すると予想的中、4日後には定期メンテナンスを控えているようだ

 

「メンテナンス早めてもらいましょうか、あなたもね」

 

物言わぬ相棒にそう告げると、クローゼットを開き、着替える

 

ーーまた、新しい一日が始まる




初めての方ははじめまして、削除した過去作を呼んでくださっていた皆さんはお久しぶりです。
最近ようやく時間が取れる様になったのと、新居での制作環境が整いましたので創作活動に復帰しようと思います。
近いうちに削除した過去作も再掲する予定ですので、今後ともよろしくおねがいします。

質問、感想、お待ちしております
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