アザゼルはソーナとのレーティングゲームに向けて特訓するリアス達と離れ1人、永人達の様子を見ようと兵藤家に来ていた
リアス達が冥界に帰省して3日間後、アザゼルは人間界に残っている永人達の様子を見に兵藤家に来ていた
パラドの襲撃で気絶していた永人は、その翌日には目を覚ましたが風邪を拗らしており、その見舞いも兼ねていた。
「すみません、先生も忙しいのに風邪を拗らしてて…」
「おいおい、そんな事言うなよ。大方ここ最近は色々と密度の濃い生活だったからな、今になってその疲れがどっと来たんだろうよ。ちょうど今は夏休みだ、しっかり休めばいいんだよ!
それで話は変わるが……お前が襲撃された時の事を教えてくれるか?」
アザゼルは本日の本題である襲撃の一部始終を永人から聞いた。パラド改めパラドクスの持つ2つの能力、そして彼の敗者に対する考え方も
「『敗者には敗者にふさわしい
「はい、今の僕達が束になっても勝てる見込みは無いですね。もし見込みがあるとすれば
永人の手にはパラドから渡された黒いガシャットが握られていた
「そいつがゼノヴィアが言っていたガシャットか、その様子じゃ使って無いみたいだな」
「はい、今の状態じゃ満足には変身もできませんしね。あのー先生頼みがあるんですけど」
「そいつを黎斗に渡して欲しいって事だろ?お安い御用さ」
アザゼルは永人からガシャットを受け取ると、永人の両親からお茶に誘われたのでそちらに向かった
永人の両親はリアスから聞いていた通りとても人柄が良く、アザゼルは親友のバラキエルと彼の亡くなった妻を何処と無く思い出していた。それからアザゼルは2人と世間話や息子の学校での様子について話していた。そんな中、永人の母親はお茶請けを取りに、父親はトイレに行っている隙に持って来ていた催眠術用の薬を2人のティーカップの中に入れた。
アザゼルは永人の能力の秘密の鍵となるのが、永人が8歳の時に経験した交通事故が絡んでいると考えておりその時の事を聞き出そうとした
(こんな汚い手を使うなんて……俺も旧魔王派の連中に対して強く言えないな……)
アザゼルは心の中で自虐すると質問を始めた
「永人が8歳の時に交通事故にあった筈だ、その時の様子を教えてくれ」
永人の母親は虚ろな目のまま答えた
「あの時、あの子は頭から血を流してて…身体中の骨も折れて大変でした。何とか手術は成功して……あの子はしばらく眠ったままでしたが…無事に意識を回復しました……」
「他に何か変わったことは無いか?例えば一人称が変わったとか」
アザゼルが質問すると今度は父親が答えた
「そう言えば……一人称が『俺』と『僕』の2つだったのが…『僕』だけになりました……喋り方もイッセーのような喋り方と今と同じ喋り方だったのが……一人称が『僕』だけになってから今の喋り方だけになりました……」
「何…他には無かったのか?例えば『自分』とか『私』とか?」
アザゼルの問いに2人は首を横に振った
「そんなことはありませんでした……でも、意識が回復してからしばらく……具体的には覚えていませんが……あの子ボーっとすることがよくありました。お医者様は……事故のショックによる物だろうと…おっしゃってました」
アザゼルの頭の中に新たな疑問が生まれた中、2人の催眠術を解きそこからまた少し世間話をした後、兵藤家を出た。しかし
「催眠術とは、あまり感心しない方法だな」
家を出るとゼノヴィアが声をかけてきた。
「やっぱり見ていたか?」
「まあな、私はもちろん永人とご両親以外全員がな。それでなんであんな真似をした?」
ゼノヴィアといつの間にかいたアーシア達の視線が向けられる中アザゼルは答えた
「ずっと永人達が持つ仮面ライダーの能力が気になっててな……あいつが多重人格者になったきっかけである8歳の時の事故が何か関係しているんじゃないのかと思ったんだが……謎の解明と呼べるようなことは聞けなかったな……
無論、今回の件は俺が全面的に悪い。リアスに言いたければ止めはしないし、罰も受けるさ」
「いや、今回の件は我々も黙っていることにするよ。見ていたのに止めなかった時点で我々も同罪さ」
そう言って笑う4人。それを見てアザゼルも笑った
「フッ、そうかい。それはありがとな
俺はこのまま冥界に戻るわ。リアス達には『元気そうだった』と伝えておくわ」
そう言ってアザゼルは今度こそ兵藤家を後にした
今回はアザゼルがメインの回となりました。改めて思うこと……cv小山力也さんのキャラって格好いいですね
冥界の方ではもうすぐ黒歌を出そうと思っていますが……ここで少しオリジナルな展開を入れようかと思っています。
理由としては5巻の最初で黎斗が言っていた開発中のガシャットを出そうと思っているからです
(ヒント:ハンターゲーマーそっくりなアレ)
次回もお楽しみに