High Scale D×D   作:クフフのナッポー

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「すまん。醜態を見せてしまった」
「いや気にするな、酒を持ってきたのはこちらだからな」

酒を飲んで盛大に愚痴をこぼしたハーデスは今は落ち着いて目の前フードの男に対し謝罪をしていた。自分もかつては妻であるペルセポネとほぼ拉致といった形で結婚したので周りから見れば五十歩百歩ではあるが、ギリシャの神々は色々な意味で癖が強くそれによるストレスをぶちまけたのであった。落ち着いたハーデスは男に問いかけた

「それでこの度はどう言った要件で来たのだ?」
「一言で言えば…君と協力関係を築きたいと思っていてな。話せば長くなるが、実は大きな危機が迫っているのだ。少しでも仲間が多いに越したことはない」
男の返答にハーデスは首を傾げた。目の前の男の存在が『大きな危機』と表現する程の出来事に対し自分は皆目見当がつかないからだ

「うむ…協力関係ならば問題はないが、その危機とは一体何なのだ?この後はこちらは特に用事は無いがお主が良ければ話してくれぬか?」
ハーデスの言葉に男は少し考えるように俯き、頭をあげた。
「分かった。先程も言ったが話すと長くなるが、私の言う危機について語ろう」

男の話に耳を傾けるハーデス。しかし、彼は驚くことになる。男の話は神である自分でさえもスケールが大きいと感じる内容であったからだ

「それは…誠なのか?もしそうであるならばこの世界は…」
「ああ、そうだ。終焉の時を迎えるかもしれん」


嘲笑うTrickster!

オーディンが来日して次の日。イッセー達はオーディンの護衛をせずに冥界で絶賛放送されているイッセーが主役の特撮番組の握手会に出席していた。

 

これに対し護衛対象であるオーディンとその秘書であるロスヴァイセはもちろん、護衛を担当のアザゼルとバラキエル、そして永斗達ライダーとリアス達も当然難色を示した。いくら学生であるリアス達がいない間はバラキエルがメインとなって護衛しているとは言え、世界的VIPであるオーディンの護衛より冥界のイベントを優先するなど前代未聞の出来事だ。仮に悪魔にとっての歴史ある行事ならばまだ許されるが、このような理由で護衛を疎かにして、もしもオーディンの身に何かあったら悪魔は北欧神話はおろか世界中の各勢力から批判を受けるのは確実だ。この件には流石のアザゼルもリアスと一緒にサーゼクスへ抗議をしたが、当のサーゼクスは…

 

「このイベントを楽しみにしていた冥界の未来ある子供達を裏切れというのかい?私にはそんな残酷極まりない行動は無理だ。それにオーディンの護衛には既にアザゼル達が手配しているんだろう?下手に連携できていない者同士で警備をするなんてリスクがあることは許可できない。話はこれで終わりだ。外交問題はセラフォルーの担当だからそっちに頼む」

 

と明らかに他勢力を馬鹿にしている対応をしていた。

 

「オーディン様、私の兄が誠に申し訳ございません!」

「私の姉上も誠に申し訳ありません!」

魔王達のあまりにも無礼な態度にリアスとソーナはオーディンの前で土下座をし、彼女達の眷族達も深く頭を下げていた。(イッセーはどこか嫌そうであった)

これに対しオーディンとアザゼルは慌てていた

 

「落ち着けリアス。何もお前が粗相をやらかした訳じゃないだろう。ソーナや他の連中も頭を上げろ。」

「アザゼルの言う通りだリアス嬢、ソーナ嬢よ。たしかに現魔王であるサーゼクスとセラフォルーはお主らの兄弟ではある。しかしこんなことを言うものあれじゃがお主らが謝ったところで肝心の魔王達から何かしらの謝罪がなければ政治的には意味が無い。無論、お主らの誠意はしかと見せて貰った。ひとまずはそれで勘弁しよう。

にしてもサーゼクスめ、直接顔を見せれば友好的な態度を見せていざ顔が見えなければこのような態度を取りおってからに。今回の一件は今後の外交で使わせてもらうぞ。」

リアスとソーナを宥める彼らであったがやはり機嫌が優れないのか眉間にシワが寄っていた。バラキエルも顔には出ていないが全身から不機嫌そうな雰囲気が醸し出されてた。

 

 

 

一方教会側も護衛に対しあまり協力的とは言えず、『形だけのなんちゃって護衛』といった感じであった

「今回の護衛に積極的なのは堕天使のみ。それに対し悪魔と私たち教会は全くと言っていい程協力していません。これでは何の為の和平か分からなくなりますね。」

護衛の打ち合わせの為に兵藤家に来たシスター・グリゼルダはゼノヴィアと話している中思わず口をこぼしてしまった。

 

「大丈夫かシスター・グリゼルダ?何処と無く顔…と言うより全身に覇気が無く疲労が目に見えているのだが…」

ゼノヴィアが言うようにグリゼルダの全身から何処と無く気怠そうなオーラが見えており眉間にシワが寄っていた。しかし心配するゼノヴィアに対して彼女は微笑んだ

 

「色々と大変ですが大丈夫ですよ。こうして新天地で頑張り、教会にいた時に比べてイキイキとしている貴方を見て元気が湧いてきました。最初に追放されてしまったので日本に滞在すると聞いて気を失う程ビックリしましたけど、新天地での貴方の生活よりとても充実した日々を過ごしているようで安心しました。」

ガッツポーズをしながら微笑んでる姉貴分を見て、ゼノヴィアも元気が湧いてきたのであった

 

 

 

そして現在、北欧神話に出てくる8本足の馬『スレイプニル』が牽引する馬車に同乗する形で一同はオーディンの警護をしていた。外にはバラキエル、祐斗、イリナが自身の翼で飛び周囲を警戒していた。イッセーは言われたばかりのオーディンからの注意を忘れサーゼクスを悪く言われたことを根に持っているのか、それともオーディンがほぼ毎日行っているキャバクラ等の所謂『大人のお店』に入店できないことに苛立っているのか少々不機嫌そうだった。ここまで色々とふざけていたオーディンにロスヴァイセが自重するように話してオーディンがそれを聞き流して、未だに交際経験がないことを指摘していた。

 

「ですから!自分で言うのもアレですけど、私はまだ人間的にもヴァルキリーとしても若い分類ですから今すぐ結婚とか交際とか急がなくても…キャーーーーー!」

ロスヴァイセが反論している最中に突然馬車が大きく揺れた。前のめりに倒れる彼女を偶然後ろにいた大我がとっさに手を引いた。

「怪我は無いみたいだが、顔が赤いぞ。大丈夫か?」

「は、はい///大丈夫です。にしても先程の揺れはまさかテロ!」

馬車の揺れたことで表情が一気に引き締まり一同。そんな中、永斗は強いプレッシャーのような物を感じ、それとほぼ同時に馬車の外から男の声が高らかに響いた

 

「お初にお目にかかる諸君!!我こそは北欧神話の悪神にしてトリックスター、ロキである!」

声の主は北欧神話…もとい世界中の神話で上から数えた方が早い知名度を持つ悪神にして神殺しの魔獣の代表格であるフェンリルの生みの親であるロキであった。

 

ロキ曰く北欧神話における神々の戦いであり世界の終焉でもある『神々の黄昏(ラグナロク)』を迎えるためにオーディンが行おうとしている会談が邪魔なのでオーディンの命を狙いに来た。なお、今回の一件は自分の単独犯であり『禍の団』とは無関係であるとのことだった。

ちなみにイッセーはあまりにも急な展開に頭が追いつけないのか目を点にしつつ禁手を発動させロキに特攻を仕掛けた

 

「部長!女王に昇格します。許可を!」

「甘いぞ小僧!その程度で神の相手が務まるとでも思っていたか!」

 

イッセーが特攻を仕掛けようとした直後、ロキが指をパチンと鳴らすと空中から鎖が出現しイッセーの動きを封じた。

「な、何だこの鎖?動きが取れない上に…力が入らね…何しやがったくそ神!」

鎖の正体はロキが開発したドラゴン拘束用の鎖であった。ロキはフェンリル以外にも北欧神話において冥界を支配する女神ヘルや五大龍王の一角である『終末の大龍(スリーピング・ドラゴン)』ことミドガルズオルム(またの名をヨルムンガンド)も生み出しており、それ故にドラゴン拘束用の鎖を開発ができたのだ

 

「フ、敵に対し自分の策を進んで明かす阿呆がどこにいる?せいぜい貴様はそこで喚いていr「油断大敵だぞ、悪神ロキ!」「私の(自称)神の才能が本物神に立ち向かえるか試させてもらうぞ!」何だと!!」

イッセーを詰まらなさそうに見下しているロキだがそこに馬車の上からスナイプとレベル3になったレーザーの狙撃が襲いかかり咄嗟に少し体をそらす。すると今度はプロトハンターゲーマを使用してるゲンムとレベル50のブレイブが宙に浮きながら魔法や武器による狙撃を行なっていた。

 

「他所の土地で悪ノリが過ぎるぜ、神」

「ったく、世に言う神話の存在ってのはどこまで他人の土俵に土足で入り込めが気がすむんだ。永斗もそう思うだろ?」

 

スナイプが永斗に問いかけるが反応が無かった。レーザーが気になって馬車の中を覗くと、そこには額から大量の汗を流しマイティアクションXガシャットを握りながら震えている永斗の姿があった。

 

「永斗、どうしたんだ!まさかロキに何かされたのか?」

「ち、違うんだ貴利矢。何故だか分からないけどガシャットを持った途端に急に…か、体が震えて…」

「ふ、震え?一体どうしたんだよお前?」

「 貴利矢、それに永斗!いつまで漫才してるんだ。こっちはロキがフェンリルを召喚してきて大変なことになってんだぞ!」

心配するレーザーに対しスナイプは怒鳴った。レーザーがロキの方を見ると、そこには10m程の灰色の狼が唸っていた。

 

圧倒的な知名度と実力を持つロキに加え、神を殺す力を持つフェンリル。この2体の出現はまさに絶体絶命と言える状況の中、白い龍が現れフェンリルに対し翼を光らせた

『Half Dinension!』

 

フェンリルは力を削がれたのかどこか気だるそうのなり龍を避けるようにロキの下へと退避した。龍はそのまま会釈をした

「初めましてロキ殿。俺の名はヴァーリ、今代の白龍皇だ」

「貴様が白龍皇か。どうやらそこの見掛け倒しな赤龍帝よりはマシ…いや同じ二天龍でも実力の方は雲泥の差があるようだな。

まぁよい。この度は鎖のよいデータを取れた上に白龍皇も見れたことだ、退くとしよう。

だがオーディンよ!この国の神々との会談の日!それが貴様の命日となろうぞ!ハーハハハ!」

 

ロキは高らかに笑うとフェンリルとともの姿を消したが、事態は一段落しなかった。むしろテロリストであるヴァーリの出現で緊張状態は続いたままだった。

 

「おいヴァーリ!テメェどのツラ下げてアザゼル先生や赤龍帝である俺の前に姿を見せやがった!」

ロキがいなくなったことで鎖から解放されたイッセーが勢いよくヴァーリに話しかけるが、当のヴァーリは鎧を解除しイッセーをシカトしてアザゼルに話しかけた

 

「どうやらかなりお困りのようだなアザゼル」

「こっちの事情なんてテロリストになったお前には関係ないことだろ?まぁ、正直に言うと予想外の大物の登場で驚きが隠せていないってのが現状だがな。

それでお前さんはどう言った要件でこうして顔を見せに来たんだ?」

眉間に皺を寄せるアザゼルに対しヴァーリ口から予想外の言葉が出てきた。それは

 

「単刀直入に言う。俺としてはロキとフェンリルと戦いたい。だから手を組まないか?」

まさかの共同戦線の申し出だった




また投稿の感覚が長引いてしまい申し訳ございません!(^U^)

今回の永斗は変身することに対し恐怖心を抱いてしまい変身できない状態です(恐怖心 俺の心に 恐怖心 by(0M0))
そして、ロキは神話の内容を元に対ドラゴン用のアイテムを登場させてみました。皆さんもゲームとかで敵の弱点とかが分かっているなら使いますよね?ちなみに鎖のモチーフは若干効果は違いますが某AUOの友ならびにその名を模した鎖です
それとヴァーリのシカトですが、これは彼がイッセーに対する興味が皆無だからです。

後、原作であった握手会ですけど…お前らそんなイベントより『VIPの護衛』って言うもっと重要な仕事があるだろ!それこそあの番組って体格が似ているアクターさんに自分らの顔を合成している訳だし、そもそも別にヒーローショーならスーパーやデパートなんかで見かけるアクターさんがスーツ着て演技して声は録音したので代用してれば別に問題ないじゃん!
って思いましたね。それとレイヴェルは来ていません。この作品ではゲンムがボコりましたが何故原作じゃ実兄を引きこもりにした元凶が主役しているイベントのアシスタントをしてるのがサッパリです

そう言えば、現在原作をパラパラと半ば流し読みしているのですが……何と言いますか某アニメ版ARCー◯と言いますか某アニメ版艦◯れと言いますか…主人公の周り(もしくは主人公だけ)が得していて映っていない面々は一歩的に損している展開になっていて、正直何度か古本とはいえ買ったのを後悔しました。ようやく負けイベント的な物をやってイッセーが「これからも精進しないと」って思ってても正直なところ遅すぎる。
それこそ2巻でライザーを倒して次の話で「俺ってば格上の上級悪魔を倒しまったぜ!ヤッホー夜は焼肉っしょ!」ってイッセーが増長している時にゼノヴィアとか、コカビエル辺りが天狗状態のイッセーの鼻を折ってそこからイッセーが心身ともに成長すれば面白かったのにそんなことなくエスカレーター式にドンドン力をつけたから「精神面で全く成長していない」って言われるんですよね。

仲間も仲間で仮面ライダービルドの万丈みたいに主人公を支え、暴走した時は文字通り体を張って止めたりしてないし、それこそ北都編の戦兎と万丈みたいに「お互いを思いやっているからすれ違って対立したけど、最後には絆をより深める」みたいな展開が無いからイッセーに従う人形ばっかりみたいで正直原作で言う仲間や絆が薄っぺらく感じます

まるでイッセー以外の登場キャラ全員が別天神で操られているようで怖いです
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