High Scale D×D   作:クフフのナッポー

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お久しぶりです皆さん。
ここしばらく仕事が忙しく、年末年始も家の用事で時間が確保できず更新できなくて申し訳ないありません
今後とも不定期更新になると思われますがよろしくお願いします

それと遅くなりましたが新年明けましておめでとうございます


Returnしてきた英雄

裏京都で九重と出会った次の日、永斗は九重とともに京都の観光をしていた

 

「案内してくれてありがとうございます九重姫」

「うむ、こちらの事情に巻き込んでしまったから、このぐらいは当然じゃ。にしてもお主が母上に対し卑猥な目を向けていた男の弟とは俄かに信じられんぞ。後それと敬語はいらんと言っておろう!全く兄とは違った意味で無礼者じゃ、しかし不愉快に感じぬのは何故だ?」

不思議そうに自分の顔を見てくる九重に永斗は思わず苦笑してしまった

 

昨日ホテルまで帰った後、兄であるイッセーはアザゼルとロスヴァイセから(絵画とはいえ)八坂に対し卑猥な目で見ていたことに説教を受けていた。会談の相手に卑猥な目を向けるなどあのような公式の場…それもよりによって相手の本拠地でそんな態度を取られたら十中八九相手側は腹が立つこと間違いない。下手をすればその時のことが後々の外交に響いてくる可能性もある。そのことを説明する2人だが当のイッセーは理解できていないようであった

「い、いや…たかが俺みたいな下級悪魔の行動一つでそんなことになりますかね?」

「まぁ、俺らが言ってるのは極端な話と言えばそうなのだが…他所の連中からすればお前も主人であるリアスや魔王であるサーゼクスも全員同じ『悪魔』なんだ。身分の違いなんかは関係ない、誰かが問題を起こせばそれは悪魔全体の不祥事になる。これが外交の世界だ」

「な、何なんすかそのふざけた内容は!魔王様や部長が俺と同じ扱いだなんて納得できません!もしもそんなことする輩がいたら俺が…」

アザゼルの説明に腹を立て拳を握るイッセー。だがロスヴァイセが待ったをかけた

「そんな態度では余計亀裂ができますよ。なんでも力任せに解決することなどできません」

「でも、俺なんかが何かしてそれが悪魔全体の悪評になるなんて納得ができませんよ!」

「全く、貴方の言動は上級悪魔を目指しているモノとは思えません。いいですか?例えば、この学校の生徒が何かしらの警察沙汰になる事件を起こしてしまったとしましょう。そしてその事件のニュースがマスコミによって世間に広まったら多くの人はこう思います。

『駒王学園の生徒はこんな事件を犯す危険な生徒だ』と。

これを今回の件に当てはめると、『悪魔は我ら妖怪のトップを卑猥な目で見る品の無い連中だ』と妖怪の皆さんはそう思っている筈です。ここまで説明すれば分かってもらいましたか?」

「は、はい…」

ロスヴァイセのマシンガントークにイッセーは口ごもり反省してる様子だった。しかし

 

(あーあー。昨日はアザゼル先生とロスヴァイセさんからは小難しい説教を受けて最悪だったぜ。おまけに夜はあのボロい部屋で1人寂しく寝てたし、初日は俺の楽しみ(女子風呂覗き)を永斗のおまけ共に潰されるし、この修学旅行は碌な目にあってないな)

『喉元過ぎれば熱さを忘れる』そんなことわざをそのまま体現したかのようなイッセーの心境を昨日説教した2名とリアスが知ったらこれまでにない程激怒していたであろう

 

話を戻し九重と永斗が一緒に観光している理由としては前述の通り事件に巻き込んでしまったことと誤って襲ってしまったことに対する謝罪である。それなら襲われたイッセー達に着いて行って案内をしてやれば良いのだが昨日イッセーの行動で九重を始め多くの妖怪達からイッセーに対する不信感が一気にカンストした。誰だって好んで自分の母親や勢力のトップに無礼な態度をとった奴の案内なんてしたくない。だが『一応は協力してくれることへの感謝の気持ちを見せなくては』とアザゼルに相談したところ永斗と一緒に行動することとなった。最初はイッセーの実弟ということで九重に警戒され妖怪の監視までつけられていた永斗だったが、永斗がイッセーと違って清く正しい人間だと感じた九重から懐かれ監視からの鋭い視線も和らいでいた

「ホレホレ、次はあそこに行くぞ!」

案内役だというのに年相応のハイテンションで走って行く九重。しかし、それは永斗から見て空元気のように感じ胸がチクリと痛む

「(お母さんが誘拐されて不安なのに僕のことを気遣って明るく振る舞ってくれてる…なんとしても八坂さんを助けないと!)待ってください!今行きまーす」

 

九重のガイドで京都観光を満喫中の永斗は昼食を取るために九重オススメの湯豆腐を食べに嵐山へと向かった。が、道中で思いがけないことが起こった

「元浜、大変だ!イッセーの弟が金髪ロリと一緒に歩いてるぞ!」

「松田、お前幻覚を見てるんじゃないのか?我々にそんなラッキーなことが起こらないのにイッセーの弟なんかにそんなこと……なんと!俺のストライクゾーンど真ん中な子ではないか!き、君、そんなボッチで根暗なゲームオタクより僕と一緒に来ないかい?」

「な、何じゃこやつらは⁉︎こ、怖い!」

そう、まさかのイッセー達の班と遭遇してしまったのであった

 

坊主頭の松田は永斗が九重と一緒にいることに驚き、メガネをかけた元浜は鼻息を荒くして九重に声をかけた。明らかに不審者な2人に九重は怯え永斗の後ろに隠れてしまった。その光景を見たイッセーはある提案をした

「落ち着け松田、元浜。その子怖がってるだろ。なぁ永斗、おれたちと一緒に回らないか?」

友人を落ち着かせながらもまさか自分たちと一緒に回ろうと進めるイッセーに永斗は目を丸くした。チラリと後ろに隠れてる九重を見れば涙目になっており首を横に振っていた。母親が誘拐されて不安な上に目の前にいる不審者と一緒に出歩くなど絶対に無理だ

「誘いは嬉しいけど2人の不審者(松田と元浜)に彼女すっかり怯えてて無理そうなんだけど」

「いや大丈夫だって!絶対に九重なら松田と元浜とも仲良くなれるって!」

弟の話を聞いていないのか大丈夫と答える兄。それを見て女子3人もイッセーに待ったをかけた

「待てイッセー。永斗の言う通りだ。嫌がる相手に無理強いは良くない」

「ゼノヴィアさんの言う通りですよ、イッセーさん」

「うーん、今回ばかりは幼馴染とは言えイッセー君を擁護できないわね」

「全くみんな考えすぎだって、確かに松田と元浜は変態かもしれないがいい奴なんだぜ!」

女子3人の意見を無視しさらにブーメラン発言をするイッセー。松田と元浜は『お前が言うな!』とイッセーにからんでおり、それ以外の4人は呆れる中1人の女子が動いた

 

「ごめんね、兵藤の弟君と付き添いのお嬢ちゃん。この男3人は日頃から不純の権化でさ、『自分らが女の子と仲良くできないのは他人のせい』って考えてる碌でなし連中なんだ。お詫びっちゃなんだけど、この穢らわしい男3人なんか放っておいてあたし達美人女子高生4人と一緒に観光しよ!」

声をかけたのはイッセーのクラスメイトでありアーシア達転校生女子3人の友人である桐生藍華だった。桐生は永斗と九重に謝ると2人の手を取り走り出し、それに続いてアーシアとゼノヴィアと(少し遅れて)イリナも走り出した。

「「「…………あれ?どうしてこうなった?」」」

目を点にして永斗と九重を入れた女子5人がいなくなったことに首を傾げる変態3人

 

この一部始終を10人が見たら全員がこう言うだろう。「自業自得」と

 

 

「イヤーごめんね。うちのバカ3人が粗相して」

「え?いや、こちらこそ助けてくれてありがとうございます」

「そんなに気にしなさんなっての。さっきの件はあいつら(変態三人組)と仲がいい私でも正直擁護できんし、したくもなかったからね」

「はぁ、そうですか…」

九重に案内されつつ渡月橋に向かう途中、桐生が謝ってきたことに永斗は驚いていた。それは兄と同じ班でありながらも自分を助けてくれたこともだが、未だに殆どの生徒から冷たい目で見られている永斗に対し普通に声をかけてきたことであった。兄のせいで風評被害を受け、そのせいで自分が話しかければやれ「耳が穢れる」だの「兵藤菌に感染したかもしれない」だのと言われてきたのだ。こう優しく接して貰うと戸惑ってしまうのであった。そんな永斗の心境を察したのか桐生は再び口を開いた

 

「あ、君のこと?気にしないでよ。私もあいつら程じゃないけど結構エッチな話には詳しいしさ、それに君って最近じゃ結構女子の中で株が高いんだよ」

「え、僕が?」

女子からは殆どから害虫のように扱われていると自覚している永斗にとっては驚きの連続であった。桐生は「うん、そうよ」と頷くとまた話し出した

「確かに君の兄貴が色々とやらかす度に無関係な君まで悪く言われてるけど、今までの君の生活態度とか医者を目指して勉強してたり今後の学費のためにバイトしてるって話が広まって兄貴とは違うって結構知られてるんだよ。まぁ中には『それでも変態の弟には変わりない』っていわゆる上位カースト的な発言力が強い連中が騒いでるせいか周りは表立って君のことを良く言えないのよ」

「そうなんだ……」

桐生から告げられた真実。それを聞いた時、永斗の心の中で何かが弾けた感じがした

「おーい、お主ら何をボサッとしておる!早くしないと置いていく…え、永斗!何泣いとるのじゃ?」

「え、泣いてる?僕が?」

永斗が手で顔を擦ると濡れた感触が伝わり泣いておることを自覚させた。すると九重の言葉に反応したのかゼノヴィア達がこちらに近づいていた

「永斗さん、どこか怪我でもされたのですか?」

「だ、大丈夫イッセー君の弟の、えーと「永斗だイリナ。いい加減名前を覚えないと永斗に失礼だぞ」あーそうそう永斗君?よかったら私がミカエル様の加護を」

「いや、そう言う問題じゃないだろう。ここじゃ人目も多いから取り敢えずどこか適当なところで落ち着かないか?」

 

近くの休憩所に移動して落ち着いた永斗は皆に桐生の話を伝えた。

自分に対する周囲の評価が改善されていること。それに対し歓喜のあまり涙を流したことも

「正直な話、今までの周囲からの僕の評価に関してかなり腹が立っていたんだ。兄弟だから全くの無関係とは言えないけど、それでも何で兄さんの悪評まで僕に影響するのかなって。でも桐生さんの話を聞いたら気が楽になったというか何というか…ごめん、上手く言葉にできないや」

再び流れてきた涙を拭いながら笑う永斗を女子達は黙って見ていた。これまでの永斗の扱いを知っている同級生の4人はもちろんだが出会ったばかりの九重も彼がどれ程辛い環境に立たされていてそれが改善されつつあることがとても嬉しい事が理解でき彼女達も思わずもらい泣きしていた。

 

「美少女達に囲まれながら涙を流す男は………永斗だ!」

「シリアスな空気を壊すなんてノリが悪いんじゃないのかいアザゼル先生?」

「同感だ。ここは黙って見守るのが大人だと私は思うがね」

「ちょっとソコのオッサン三人組(アザゼル、貴利矢、黎斗)、あんた達のせいで私の見せ場が台無しじゃない!」

だがそんなシリアスめいた雰囲気はアザゼルの悪ふざけで一気に冷めてしまい桐生も思わず突っ込んでしまった

 

「イヤーすまんすまん。俺ってばシリアスめいた雰囲気ってのは嫌いでさ、ついつい壊したくなっちゃうだよな。お詫びにお前ら生徒分の湯豆腐は俺が奢るぜ」

笑いながら謝るアザゼルをジト目で見ながらも昼飯を奢って貰えるのでひとまず怒りを抑え湯豆腐をいただくのであった。するとそこに黒猫を1匹抱えた飛彩、大我、ロスヴァイセの3人の姿が見えた

「おやおや、今女子生徒の恋話の中心的立場にある花家先生とワキューレ先生ではありませんか。おまけに最近地元で着物が似合う女性と一緒にいるのを生徒に度々見られる鏡先生まで一緒とは。皆さま何用ですかね?」

「ただの巡回だ。それより桐生の方だってなんで違うクラス永…兵藤の弟と一緒なんだ?」

「あ、やっぱり気になります?別に教えてもいいですけど、オフレコで頼みますよ」

桐生は人差し指を口に当て話を始めた。最初は普通に聞いていた一同だったが桐生の話が終わるごろには教員と黒猫は呆れたようにため息をついていた。特に昨日説教をしていたアザゼルとロスヴァイセについてはその度合いも大きかった

「全くあのバカは!」

「これじゃ将来リアスさんは苦労しそうですね」

「なんでリアス先輩が苦労するのかよく分からないけど、あいつの上司になった人は確かに困りそう」

アザゼルとロスヴァイセの反応に苦笑しながら同意する桐生。その時、ぬるりと生暖かい感触が全身を包んだ

 

感覚が無くなるとそこには()()()()()()姿()は全くなく、代わりに足元には先程まで無かった霧が立ち込めていた

「なんだ今の感じ…アザゼル先生!」

突然の事態に驚きながらもドライバーを装備しつつアザゼルの名を呼ぶ永斗。呼ばれたアザゼルはすぐに口を開いた

「慌てるな永斗。これはおそらくこれは神滅具(ロンギヌス)1つ絶霧(ディメンション・ロスト)の仕業だろう。お前らが捕まえてくれたカトレアから色々と聞き出した結果、英雄派の中に神滅具持ちの人間が3人いるって話だ。おそらくそいつが…「神滅具?絶霧って先生何言ってるんですか?」…何って、桐生⁉︎お前何でここに!」

永斗を落ち着かせようとしたアザゼルだったが今度は彼が驚く側になっていた。何故ならこの場に異能の世界とは無関係な桐生までも巻き込まれていたからだ

アザゼルと永斗に続いてその事に気付いた一同は彼女に対しこの場をどう取り繕うか頭を働かすが、運命はそれを良しとしなかった

「ち、ちくしょう…」

「部長…みんな、すまない」

突如彼らの前にボロボロのイッセーと木場、そして2人を手にかけたと思われる集団がいた

 

 

「久しぶりだね諸君(バケモノ)

「そうだな。英雄派(パチモンヒーロー)

 

集団の名は禍の団英雄派。優れた神器ならびに英雄の血いを継ぐもの達で構成されたテロリストだった




正直言って原作で九重に観光案内してもらうなら明らかに(性的な意味で)危険すぎる松田と元浜は除外しとくべきだと思いました

それと原作桐生が裏の世界を知った経緯が雑すぎる。たったの5、6ページでサラッと、それでいて知ったのは過去の出来事って…そこはもうちょっと上手く扱うべきだと思うんですよね。特撮でも秘密抱えてる主人公が身内や仲間にそれを告白するのって物語的には結構な重要な場面なので、少し事件に関わって貰うことにしました。(まぁビルドの「万丈お前人間じゃねぇって」とかありますが、あれは万丈に対する厚い信頼とかがあるが故での展開ですが…)

最後に、木場くん。君が噛ませになったのは私の技量不足が原因だ。だが私は謝らない
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