……クズキャラに仕立て上がる予定です。予測できる人もいるかもしれませんが、続きは本編で!
ザッカリア剣術大会から1年半が過ぎた。
大会の結果としては俺とキリトが西ブロックの決勝で当たったのだが、結果は引き分け。そこで東ブロックの優勝者であるユージオとそれぞれが戦う事になったのだが、結果は決着が着かず、3人仲良くノーランガルス修剣学院への推薦状を手にした。………決着が着かなかったからって悔しい訳ではない。
「……キリト、遅いね」
「まあ、セルルト先輩との稽古も今日で最後だから仕方ないよ。………まったく、あいつは行く先々で必ず女の子を引っ掛けるよな」
アスナに始まり、一番最近の人はセルルト先輩……あいつはあと何人くらい落とすのだろうか……?
アスナ……頑張れ!
「悪い、だいぶ待たせたな。リーナ先輩の稽古が特別版でさ……」
「ああ。そういう流れだろうと話してたところだ」
俺とキリト、ユージオは《傍付き錬士》と言う立場の学生で、傍付き錬士とは200〜300くらいいる修剣学院の《初等錬士》の内、上位12位の生徒が《上級修剣士》に指名され、通常授業の後、放課後は自分の上級修剣士の世話や稽古相手になるという学生の事。
まあ、俺達、3人は放課後の稽古が楽しみでしょうがないのだ。
「ちなみに僕達も20分くらい遅刻しちゃったよ」
いや〜最後だからって稽古の後に裸の付き合いだ!って風呂に入れられるとは思いもしなかったけどな。
……ちなみに俺の先輩は男だぞ?
「まったく羨ましい話ですなぁ、ライオス殿!」
俺達が談笑していると後ろから面倒な奴らの声がする。
まったく、食事くらいもっと気楽にというか、嫌味を聞かずに取りたいものだ。
「我らが汗水垂らして掃除した食堂に、後から悠々とやって来てただ食べるだけとは、いや本当に羨ましい!」
「まあ、そう言うなウンベール。傍付き錬士の方々にも、きっと我らにはうかがい知れぬ苦労があるのさ。お前もそう思うだろう?クラース」
「くく、そうですな!聞くところによれば、傍付きは指導生に言うわれるがまま、何でもしなくては、ならないらしいてますからなぁ」
………イラっとくるなぁ。
隣を見るとキリトの額にもアオスジが浮かんでいる。
「……どうせ、あと少しの我慢だよ、二人とも」
ユージオの言葉の意味は分かるが、こいつらは何かをやらかすと思う。……絶対に。
ライオス、ウンベール、クラース……貴族の坊ちゃんにしか見えないけどな。
——
そんなこんで不愉快な思いをした食後、キリトの畑で俺達は《ゼフィリア》の畑で水やりしている。
「それにしても、2年も一緒にいたのに、キリトにこんな趣味があるなんて知らなかったよ」
とユージオは純粋な瞳で言う。
あまい、あまいぞ。ユージオ……キリトがあんな顔をしているときは大抵は何かの実験だ。……たぶん、システムを理解するための。
「ああ……そんなんだよ!」
「おい、キリト。目が泳いでるぞ」
「はっはっは!何のことかな、アルスくん?」
…………駄目だこりゃ。
「……キリトとアルスは記憶が戻ったらどうするんだい?」
ユージオが唐突に聞いてくる。
ユージオの言葉に、ああ。そんな設定だったな。見たいな事を考えた。
「だってさ、キリトとアルスがこの学院で修剣士を……最終的には整合騎士を目指しているのは、僕の目的に付き合ってくれてるからだろ?8年前、公理協会に連行されてしまったアリスを探す。っていう。でも……記憶が戻って、生まれた町のことを思い出したら……」
帰りたいよね?っと目線が語りかけてくる。
……やれやれ、世話の焼ける一番弟子だ。
「俺はそうは思わないよ。記憶が完全に戻った訳ではないけど……俺達は元々、《剣士》だったんだ」
まあ、俺の場合は戻る場所も街も世界もないわけだが……
人間でも無いし……
「……アルス、お前は人間だ。誰が何といってもな」
「俺、何も言ってないぞ?」
「お前との付き合いは誰よりも長いからな。それくらいは分かるさ。………まあ、俺もアルスと同じ考えだな」
キリトは俺にだけ聞こえるようにそう言うと、ユージオの問いに返答した。
「……僕は弱い人間だ。アリスが連れて行かれた時も動けなかった。……君達に出会わなければ今もまだ斧を振り続けていたと思う。天職を言い訳にして……本気で村を出ようとしなかった……」
ユージオは水をやっている身の姿勢でしゃがみながらか細い声で言葉を紡ごうとする。だが、それを俺は遮る。
「いや、お前は決して弱くなんてないぞ」
「……アルス?」
「確かに俺やキリトがお前の元に現れたのは偶然だろう。でも、それを引き寄せたのはお前だ。……俺達はベクタの迷子だ。もしかしたらこの世界の人間ですらないのかもしれない。でも、たとえどんな世界でも人の意思は必ず力を持つんだ」
「意思が……力を?」
「ああ。お前は天職を言い訳にとかいってたが、それでもアリスを探す事を諦めてなかった。その証拠にお前は何ヶ月もかかって青薔薇の剣を取りに行ったじゃないか。それはきっといつか自分でアリスを探し出す事を夢みてやった事だろ?」
「それでも、君達がいなければ………」
「その考えが間違ってるんだよ」
ユージオはとうとうよく分からないというような表情をする。キリトは感慨深そうな顔をする。
「たとえ、俺達がお前の元に現れたとしても、青薔薇の剣が無ければギガスシダーは切り倒せなかった……そもそも、お前に剣術を見せたかすら怪しい」
「でも、剣術を教えてくれたのは君達だ……君達が教えてくれなければ僕は今、ここに居なかった」
「でも、剣術を教えてくれと言ったのはユージオだろ?他の誰でもなく、自分の意思で足を踏み入れたんだ。……青薔薇の剣があの場に無ければ俺達はここに居なかった。お前が本当に諦めていたのなら俺達はお前に剣術を教えなかった……全てはお前が俺達と出会う前から諦めていなかったから手にする事のできた結果なんだよ」
「……」
ユージオの肩が震えている。
キリトは完全に空気になっている。
「例え、どんなに遠い夢でも、理想でも、妄想でも。意思を貫いて、貫き通せば現実になる。お前はそれを証明したんだよ……"強い意思"っていう力を持っているんだよ。だからもっと自信を持て」
ユージオが完全に嗚咽を漏らしている。
キリトは貰い泣き的な感じになっている。
——
あれからユージオは泣き止んでスッキリした表情になってた。ユージオは一足先に部屋に戻って寝ている。
「いやぁ……まさか、アルスからあんな言葉を聞く日が来るなんて……成長したな!」
「いや、お前は誰の視点で話してんだよ!?」
「うーん……父親?」
こいつ……
「お前はユイの親父だろうが」
「はははっ!まあ良いじゃないか、ユイもお前の事を"アルス兄"って呼んでるんだから!」
ああ。面倒な方向に話が流れそうだ。話を変えよう。
「そういえば、キリト。明日は何の日だ?」
「さあ?バルバロッサ帝王の誕生日か?」
「いや、バルバロッサ帝王て、誰だよ?」
駄目だこいつ、完全に忘れてやがる。
「お前……明日はアレが完成する日だろ?」
「…………あ!ああああああ!?」
その日、キリトの絶叫は初等錬士寮内に響き渡ったと言う。
オリキャラ
名前 クラース
ウンベール、ライオスの取り巻きにする予定。
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