仮面ライダービルド~約束という名の誓い~完結   作:レイハントン

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こんにちは。

いよいよ始まりました! 仮面ライダービルドとBanG Dream!とのクロスオーバー!

ストーリーはスマッシュが始まる前になっていますので現れません。この先はどうなるかは秘密ですが。


Episode1 ビルド

 本当に俺に人が救えるのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 いつからからか、そう思うようになってしまった。………いや、彼女を───優衣を守れなかった頃からだろうな。日本を離れた俺にわざわざ会いに来る為だけにアメリカに来た彼女。だけど最近のアメリカでは物騒な犯罪が相次いで起こっていた。その度に街が壊れ、人が怪我をする。そんな光景を最初に目の当たりにした俺はその光景が頭から離れないでいた。

 

 そんな時────俺はあの人に出会った。

 

 

 

 

 

 日本。俺の視線の先には燃え上がるマンション。いわゆる火事というやつだ。タバコの消し忘れか、料理中に何らかの理由で部屋に火が点いてしまったのか。俺には皆目見当つかないことだが、1つだけわかる。逃げ遅れた人が居るならば死人が出ると。まぁ、考えたら誰でも想像がつくはずなんだろうけど、アメリカでのことを考えるとすぐにその考えが出てくる。

 

 ぼーっと眺めていると、周りがざわつき始めた。隣に居た2人組の若い男がマンションの方に指をさす。視線を向けると、そこにはマンションから飛び降りようか迷っている人が見えたのだ。

 

 あのまま飛び降りれば死が待っているだろう。前の俺ならすぐに行動出来ただろうな。でも………俺は────視線を下げて地面を見つめる。すると、消防士と警察の人達が駆けつけた。俺はその場から逃げるように背を向けて歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

『恵はあたしの自慢の友達だよ~』

 

 

 

 

 

『街の人を守るのがあなたの仕事でしょ?』

 

 

 

 

 

 

『恵は恵のままで良いんだよ。お節介を焼く人が居ないと』

 

 

 

 

 

 

 

 

 思い出したくもない言葉の記憶が呼び覚まされるように頭の中でこだまする。歩みは止めず、右手をぐっと握りしめた。

 

 

 

 

『守って───あたしのヒーロー』

 

 

 

 

 死に際に見せた彼女の笑顔。今でも忘れられない。いや………忘れちゃいけないんだ。俺の手の中で体が徐々に冷たくなっていく感覚。手を握る手の力がなくなっていく感覚。目を閉じてぐったりとする彼女を泣き叫びながら、強く抱きしめた事も。忘れちゃいけないんだ。

 

 こんな俺の為に会いに来てくれた彼女の思いを無駄には出来ない。そう思った俺は人気のない路地に入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺は今、人の姿ではない。いきなり人の姿ではないと言われてもピンとこないだろう。見た目は、腰にビルドドライバーと呼ばれる変身ベルト。半分赤の装甲、半分青の装甲の2色が目立つ格好だ。なぜ装甲かって? 今は説明出来ないけど、そのうち説明する。

 

 人目につかないように炎が上がるマンションを眺めている。それよりもマンションから落ちそうな人を助けなければ。

 

 火事の時に飛び降りる行動は基本、“取らされる”らしい。火災の熱によって建物周辺の大気が熱せられたことや煙による呼吸困難の苦しさから逃げようとした人が、極度の緊張状態において窓から下を覗いたときに、地面が実際よりも比較的近くに見え、“飛び降りても大丈夫かもしれない”と錯覚してしまう。結構高い場所なわけで、全然飛び降りて死ねるレベルだ。

 

 マンションの下の方では警察の人や消防の人、さらには一般の人まで見物しに来ていた。これは見せ物じゃないんだよ。冷やかしなら帰ってくれ。

 

 どうやら梯子車は場所が狭くて入ってこれないらしい。消防の人達はマットを用意したりと対策をしているがそこに落ちるという保証はない。

 

 

 

 そして運命の時は来た。

 

 

 

 女の人は飛び降りた。一般人が声を上げる中、落ちる先を辿る。しかし最悪な事に下はマットではなくコンクリート。そのまま落ちれば死亡は確定。消防の人達は慌ただしく動きだすが、もう遅い。誰もがもうダメだと思うだろう。だが……俺は諦めない。

 

 たくさんの人が集まる中、俺は物陰から姿を現して走った。再びざわつく。

 

「なんだあれ?!」

 

「人?」

 

「コスプレかなにか?」

 

 人の声を無視してマンションの前まで移動した俺は、左足が地面に着いた刹那───ありったけの力を込める。赤く光る左足に付いたバネが縮み上に飛び上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あと少し───手を伸ばせば──!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 両手を伸ばして受け止める体制に入ると同時に叫んだ。

 

「手を伸ばせー!!」

 

 本当に一瞬だった。その人は女の人でしっかりと俺の事を見て手を伸ばしてきた。その手を掴んで引き寄せる。上がる所まで上がったら、地球の重力で下がってゆく。このまま落ちれば変身してるとはいえ無事で済むかどうか・・・・・なら!

 

 しっかりと女の人を抱える。半分より下に来ただろうか。ビルドドライバーからドリルスマッシャーを召還してマンションの壁に突き立て、右足を当てるとキャタピラが回転。全力でブレーキをかける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし──なかなかスピードが落ちない。このままだと地面に激突もあり得る。だけど………ここで諦めるわけにはっ! 意地でも止めてやる!!

 

「止まれぇぇぇ!!」

 

 右足に力を込めた。

 

 

 

 

 

 

 

 ────やっとスピードが落ちてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 地面との距離を見て飛び降りれると判断した俺は武器を捨て壁を蹴った。空中で女の人をお姫様抱っこしながら地面に着地。全身に響いたもののなんとか膝のクッションでなんとかなった。

 

 拍手が鳴り響く中、救急隊の人がタンカーを走らせながら寄ってきた。

 

「この人をタンカーに」

 

「よろしくお願いします」

 

 そう言って女の人をタンカーに乗せた。さっきの衝撃で意識を失ってしまったのだろう。今は安らかに眠っている。何も言わずに立ち去ろうとしたが、そうもいかなかった。

 

「ご協力感謝します! ……あなたはいったい」

 

 そりゃあ気になるだろう。いきなり仮面の戦士? が助けてくれたら。俺だったら間違いなく、名前聞いちゃうね。だから聞かれても良いようにちゃんと準備するのが大切だ。

 

「俺は仮面ライダービルド。作る、創造するって方のビルド。以後、お見知りおきを」

 

 それだけ言い残してその場を後にした。

 

 

 

 約束、守るから……天国で見ててくれ───優衣。

 

 

 

 こうして帰国して数日経った夜は老けていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 日本を離れてはや4年目。今の季節は日本で言うと冬の終わり。やっとのことで日本に帰ってきたわけなんだけど…………。やっぱ良いな~日本! さすが我が故郷! 俺は以前住んでいた地域に住んでいる。まぁ、場所は違うけど。研究所兼自宅みたいな感じな場所。博士──つまり、このビルドドライバーの開発者と一緒に住んでる形だ。博士は物理学を勉強していて天才と言っても差し支えない程。

 

 アメリカの路地みたいな場所で腹減って倒れてた所を助けてから、仲良くなった。年は40越えてるおっさん。名前は伝次郎博士。名字は~えっと……なんだっけかな。

 

 んまぁ忘れたなんでおっさんがビルドドライバーなんで作ろうと思ったのか、聞いても「なんとなく」しか理由は返ってこない。で、結局まだ若い俺が変身して戦うことになった。この世の中物騒になったもんで、アメリカでは犯罪を止める為に変身して、ここでは人助けの為に変身してる。

 

 自室のベッドに寝転がりながら、平和っていつくるんだろう。そんなことを思うばかりだ。帰ってきたは良いけど、これからどうしよう。有咲に会いに行く。その選択肢もあるけど………なんかな。普通の人間として戻って来たかったし、一緒に大学も行きたかった。でもそれはもう叶わない。

 

「もう社会人か・・・・仕事探さないと」

 

 そう俺は博士に会ってから、高校を1年で飛び級して卒業、大学も2年で飛び級して卒業した。つまり20歳で社会人だ。高卒で働いてる人からすれば、1年遅いわけだがあんまり変わらないと思う。

 

 ふとポケットからラビットフルボトルを出してしゃかしゃか振る。これ暇つぶしにはちょうど良いんだよな~。ハ◯ド◯ピナーみたいな感じ。今のところは赤いボトルのラビットフルボトルと青いボトルのタンクフルボトルの2つが主。で、今博士がなにやら開発しているみたいだ。

 

「恵様。博士がお呼びしてます」

 

 今のは人工知能のアルネブ。名前の由来はうさぎ座の星からとったらしいけど、まずなぜうさぎ座? まあ、そこは置いといてだ。どうせ聞いてもなんとなくで済まされそうだし。

 

「今行くって伝えて」

 

 そう言って自室を出て研究所に向かった。俺の住む場所は上が事務所。下は地下室。なんだか自分の家を思い出すな。事務所と言ってもまだ本格的にはやってないんだけど、何でも屋的なことをやるらしい。いったいそれは誰が引き受けた依頼を処理するのだろうか。そう………そんなのは1人しか居ない。この感じは仕事見つかる感じかな? 

 

 そんなこんなで部屋を出て、右に進んで扉を開けるとすぐに研究所だ。なにやら博士が青いフルボトルを振っている。あれは……昨日から調子悪かったタンクフルボトルかな?

 

「直ったの?」

 

「直したんじゃよ。乱暴な扱いするから調子が悪くなるんじゃ」

 

 そう言うとフルボトルを投げてきたのをキャッチ。軽く2、3度振ってから、「悪かったよ」と言ってポケットにしまった。確かに昨日は少し乱暴な扱いだったな。久しぶりだったし、救いたいって思いが強くてね。

 

 にしても新しい物を開発するの本当に好きだよな~。その探求心はどこで手に入れたんだか。博士に作れない物はないんじゃないかって思うくらいだ。

 

 すると机に向き直った博士が再び俺の方に向いてきた。今度は両手に大きめのスマホ? と黄色いフルボトルを持ってる。いったいなんだあれは。いろんなアプリが入ってるみたいだけど、どれも見たことがない。

 

「それはいったい………」

 

「これはお前のバイクじゃ。免許取ったろ?」

 

「取ったけど、それがバイクとかバカにしてんの?」

 

「そうじゃな」

 

「いやいや、そうじゃなじゃねぇよ!」

 

 俺のツッコミをスルー(無視)をしてスマホ? に黄色いフルボトルを差し込んで、上に投げた。

 

〈ビルドチェンジ!!〉

 

 するとスマホだったはずなのに目の前でバイクに変形したのだ。でも、そんなに驚きはない。とうとうバイクまで作り出したかと思うくらいだな。フルボトル→ベルト→ドリルスマッシャー→バイク。ほら、なんも違和感ないだろ?

 

「ふーん」

 

「え? それだけ?」

 

「いや、別に驚くことでもないし」

 

「ワシ、こんなに頑張ったのに? 凄いの一言もないの? いつからそんな白状な子になったんじゃ!!」

 

「キレるとこそこかよ………」

 

 ホント、未だにキレる理由がわからん。バイクの説明もして欲しいけど、まずは自分で見るか。

 

 よく見るとさっきのスマホの画面が大きくなってハンドルの真ん中についていた。フルボトルも大きくなってバイクの後方に付いている。試しにヘルメットマークのアプリをタッチした。

 

 すると後ろの黄色い部分からヘルメットが現れたのだ。これは素直に「お~」と驚いた。それに気分を良くしたのか、博士がペラペラと説明をしてくれた。

 

「そこに描かれているアイコンを押すと、いろんな物が現れるぞ。運転しながら通話も可能じゃよ」

 

 聞けば聞くほど便利だ。なんでこの人ここに居るんだか………。もっと日本とか世界の為に頑張るべきだと思うよ。

 

 その後もバイクの説明とビルドフォンと呼ばれるフルボトルを差してバイクになる前の状態の説明を受けた。通話、メール、GPS探査、アルネブによるガイド付き。これで道にも迷わないね! フルボトルの名前はライオンフルボトルだった。あれライオンなんだ………。

 

「これは俺にくれるって事でOK?」

 

「ビルドの為に作ったもんじゃから構わんよ。それに今から働いてもらうからの」

 

「働く?」

 

 首を傾げて言うと、なんとも不気味な笑い声を上げながら博士は言った。

 

「お主には今から、何でも屋として働いてもらう!! って事で依頼1件あるからよろしく」

 

 黙って受け取り依頼書を眺めた。

 

 聞・い・て・な・い・ぞ!

 

 悪態を付きながらも事務所に通じる階段を上がっていった。

 




戦闘描写はあまりないかもです。

短編なので長くは書かないですが、よろしくお願いします!
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