仮面ライダービルド~約束という名の誓い~完結 作:レイハントン
前回の続きです。最初の依頼主は恵と一度出会ってるあの人!
ホークガトリングかっこええ~
それではどうぞ
クソ博士に言い渡された事をやるべく事務所に来たわけだが、約束の時間まであと15分くらいある。事務所内は思ったよりも綺麗で片付いていた。いったい誰が掃除をしたのやら。それか業者にでも頼んだのか? あの博士の事だ、きっとそうに違いない。
なんて自分で話しの内容を片付けるとなにやら物音が聞こえると、メイド服を着たキレイな女の人が姿を現した。え? なんなんこの人。はっ! もしかして不法侵入者?!
その前にいろいろツッコミたい所がある。まず1つ目、なぜメイド服?! 2つ目、なぜここにいる?! 3つ目、なにしれっとしてんの?! ツッコンだら切りがないからここら辺にしておくか。・・・・・にしても博士っていつも一言足りないよな。
「あのー。神山恵様ですよね?」
「そう…ですけど。あなたは?」
「あっ、申し遅れました。この事務所の管理人として雇われた五十鈴と申します」
丁寧な挨拶をされてぺこりと頭を下げてきた。思わず俺も「神山です」と頭を下げて挨拶をした。博士が雇った管理人なのはわかったんだけど~。なぜメイド服なのかがすげぇ気になる。なんか事務的な事をしてくれるのか? 一応仕事だし経営とかしてくんだよな? とりあえずやるしかないか~。
「五十鈴さんは博士に雇われたってことで良いんですよね?」
「はい。路頭で道に迷って居るところを伝次郎様に助けていただいて」
「そ、そうですか」
ここは行き場のない人の集まりか? って言ってる俺も近いものはある。博士の所に行くようになってからはほとんど家族と会話してないし。日本に帰ってきたのも全く親に相談しないで帰ってきた。勝手に決めて日本を出た事を考えると罪悪感は特に感じなかった。
「事務的な事は全てワタシがやるので、神山様は依頼をこなしてください」
「わかりました。それと様じゃない呼び方ってありませんか? 慣れないもんで」
「それでは、ご主人様はどうでしょうか?」
「うん。人の話を聞いてたのかな?」
なんで様じゃない呼び方ないですか? って聞いてご主人様が出てくるの? 結局、“様”ついてるんだよ。この人前の仕事なにやってたんだか。メイドとかやってたり~………それはないか。
「すいません。以前メイドをしていましたので、その癖が……」
「当たっちゃったよ……」
なぜか申し訳ない気持ちになった。癖か……なら仕方ないか。これは決して俺がご主人様とか様付けで呼ばれたいわけではない。悪しからず。
俺は知っているこういう言い方をすると、そう呼ばれたいんだ~って思われることを。なんて考えていると、事務所のインターホンが鳴った。恐らく依頼主だろう。すぐに五十鈴さんが出ようとしてくれたが、全てやってもらうわけにはいかない。俺も少しは働かないと。
「俺が出るので、五十鈴さんはお茶用意してもらえますか?」
「かしこまりました」
そう言うとキッチンの方に向かっていった。一度、すーはーと軽く深呼吸して、出迎える為にドアに向かって数歩歩いてドアを開けた───そこには水色の長い髪を後ろで縛っている女性の人。その美しさに思わず見とれてしまい、じーっと見つめていた。
「あ、あの……どうかされました?」
「あ、いや。美人な方だな~と……」
「そ、そんことないです」
頬を赤く染めて否定してくるが、それよりも気になる事があった。どこかで見たような………いや、どこかで見たことがある。テレビ? 雑誌? 夢? どれも違う………いったいどこで────
「あなた……もしかして神山君?」
「そうですけど・・・・・・ん? あー! 紗夜先輩?!」
「いきなり大声出さないでくださいよ」
「す、すいません」
そうだよ。そうだよ。思い出した。4年前にギターの件で話したっけ。今度聞かせるって約束したのに果たせずにアメリカに行ったんだっけ。……そっか。雑誌とかテレビで見た気がしたのは、日菜先輩が芸能人で見たことあるからだ。さすが双子の姉妹だな。
立って話すわけにもいかない為、事務所内に案内し、テーブルを挟んで向かい合う形でソファに座った。五十鈴さんによって運ばれてきたお茶を一口飲んでから、本題に入ろうと喋ろうとしたが以外にも紗夜先輩から話かけてきた。
「もう4年経つのね。あなたが居なくなって」
「いきなりどうしたんですか?」
「4年前に5つのバンドが集まってライブをしたのだけれど、その時に香澄さん達があなたの話をよくしてくれたのよ」
「そんなことが………」
なんか恥ずかしいなおい。勝手に居なくなったのに、そんな風に話してくれてたのかよ。にしても5つのバンドが集まってライブ・・・か。ずいぶん大規模だな~。さぞかしお客さんがたくさん来たことだろう。あいつらもそんだけ成長したってことか。
「そういえば、香澄さん達からちゃん付けで呼ばれてるのね」
「あ、違っ! ……違わないですけど……」
恥ずかしさを紛らわす為に、紗夜先輩から視線を外してお茶をすする。チラッと見ると、紗夜先輩はニコニコしながら俺の事を見ていた。
すごい今、ちゃん付けで呼ばれるのに後悔してる………。人前でもちゃん付けるか? 普通。いや、待て2人だけは普通じゃないんだよな。方やキラキラ大好き少女と方や天然少女。今考えるとよく一緒に居られたよな~。
「………とりあえず話戻しますけど、今日の依頼はなんですか?」
こんな恥ずかしい話は終わりだ。悪いけど話を変えさせてもらう。
すると、「ちょっと待ってください」と言ってスマホを出して
なにやらいじり始め、少しするとスマホの画面を俺に見えるようにテーブルの上に置いた。そこには茶色い色の柴犬が映っている。
「これは?」
「雨が降ってる日に拾ったんです。首輪が付いてるから飼い犬だと思うんですけど、飼い主が見つからなくて」
「ってことは、俺に飼い主を見つけて欲しいって事でOKですか?」
「ええ」
なんか、本当に何でも屋みたいだな。最初の依頼が飼い主探しとは。仕事は仕事だからちゃんとやるけど。
「じゃあ、早速動きますか。ポスターとチラシ作ってたりしますか?」
「ポスターは作ろうと思ってたけど、チラシまでは考えてなかったわ」
「なるほど。まずはポスターとチラシ作って街の人に配りましょう。それと、他にも協力してくれると助かるんですが……」
「わかりました。他の人にも聞いてみます」
「お願いします」
こうして俺の最初の仕事が始まった。ポスターとチラシは紗夜先輩が作るという事なので、俺は直接街に出向いて情報収集をする事にした。ここで1つ考えたのが、こういう何でも屋の仕事をしていく以上繋がりが必要。まずは手伝ってくれる仲間を探しながら、情報収集だ。紗夜先輩とは後で花咲川大学で落ち合うことになっているから、さっさと出発だ。
事務所の外に出て、誰も見てないのを確認してから、赤いパーカーのポケットからビルドフォンとライオンフルボトルを出して軽く振りビルドフォンにセットして上に投げる。
〈ビルドチェンジ!!〉
ヘルメットマークのパネルを押してヘルメットを出した。早速バイクにまたがりヘルメットを被っていざ出発。まぁ、すぐに見つかるだろう。
こうして久しぶりにやってきた商店街。バイクは邪魔になるからビルドフォンとして持っている。これは本当に便利だ。持ち運べるだけでなく、スマホにもなるし、バイクの状態なら武器だって召喚出来る。・・・・・どこに使いどころがあるんだ? 武器持ってたら、銃刀法違反で捕まっちゃうよ。
そんな事は今は置いといてだ。闇雲に街ゆく人に聞いて大丈夫かな。ん~とりあえずってものがあるか。よし、頑張るぞ。
聞き込み1回目。花咲川高校の男子生徒2人組。
普段使ってるスマホの画面を見せながら言った。
「この写真の犬、見たことあるかな?」
「ないですねー」
「僕もないです」
「そうですか。なにかわかったら、羽丘大学の近くに事務所があるので連絡ください」
「はい」
1回目の収穫はゼロ。いきなり収穫があるとは思ってなかったから全然大丈夫だ。next。
聞き込み2回目。主婦の方。同じように柴犬の写真を見せた。
「ん~柴犬を飼ってるお家はたくさんあるからね~。居なくなったって話しは聞かないわ」
「そうですか。情報提供ありがとうございます」
「なにかあったら連絡するわね」
「はい。羽丘大学の近くに事務所があるので、そこまでお願いします」
2回目もダメか。とりあえず不便なのが、連絡先だよな。でも事務所に電話なんてあるのかな? 一応聞いてみっか。
という事で、ビルドフォンを出してアルネブを呼び出した。へいS◯riみたいな感覚で。
「へいアルネブ」
「お呼びでしょうか?」
「事務所に固定電話ってある?」
「あります」
あるんだ。最初から確かめておけば良かった…………。
こうして電話番号をアルネブから聞いた。これで少しははかどるかな。んじゃnextいってみようか。
聞き込み3回目。女性2人組。
「あのー。ちょっといい───」
声をかけるも言葉を遮ってクリーム色の髪の子は言った。というよりこの子もかなり見覚えがあるんだが?
「あれ~? 君はもしかして、けいちゃんさん?」
「いや間違ってないですけど、間違いです。あなたは?」
「やだな~。もう忘れちゃたのー? あたしだよー、青葉モカちゃん」
「あー青葉モカちゃんね~。・・・・・って、わかるか! もっとちゃんと説明しろよ!」
そのマイペースな喋り方で思い出したわ。よく、やまぶきベーカリーに出没するというのを沙綾から聞いたっけな。実際会って意気投合してるし。つうか……4年経っても髪型とか変わらねぇのな。それに隣の黒髪ショートカット、一部赤のメッシュが入った女の人はいったい誰だ?
不思議そうな顔をしていると、それにモカが気付いたのか紹介してくれた。
「バンド仲間でー、幼なじみの蘭だよ~」
蘭と呼ばれる彼女は変わらずキリッとした表情で俺の事をじーっと見てくる。思わず視線を逸らしてしまった。なんも悪いことしてないのに、お前やっただろ的な視線に近いと思っているのは俺だけだろうか。
「ギター……上手い人」
第一声はまさかのギター上手いという断定の言葉。自己紹介とかじゃないんだ………ん? 待てよ。なぜ俺がギターをやっているのを知っている? モカに言ったっけか? それとも俺のみ隠れファンとか?!
「4年前にSPACEで割り込んでギター弾いてたよね? その時見てたし」
「あーなるほど。そう言う事ですか。とりあえず、俺は神山恵。よろしくです」
なんとなく右手を差し出してみたものの、案の定スルー。それでも自己紹介だけはしてくれた。
「美竹蘭。よろしく」
だいぶ素っ気ないのね………。ポピパの中には居ない感じの人だから、どう接すればよくわからん。・・・・年とか聞いてみようかな。でも、女の子にいきなり年なんて聞いて大丈夫だろうか。だけどこの気まずい雰囲気をどうにかするには、話をしなければ。
「えっと……2人は大学通ってるの?」
「うん。今年2年生ー」
「羽丘大学のね」
「なるほど。じゃあ会うことが増えるかもな」
俺がそう言うと首を傾げて、「どうして?」とモカが聞いてきた。ここで事務所があるって言っておけばもしかしたら力になってくれるかも。言って損はないな。
「今日から、何でも屋として働いててさ。事務所が羽丘大学の近くにあるんだ」
「へぇー。じゃあ高卒?」
「いや。大学出てるけど」
隠す事はないし、頭良い人は俺より頭が良いからもっと上に行ってるよ。
「ん~。どういうこと?」
「高校は1年で飛び級卒業。大学は2年で飛び級卒業して帰ってきたから、一応大卒だ」
「頭良いんだ」
「まぁな。もしこの小犬を探してる飼い主さんがここに連絡してくれ」
ちょうど持ち歩いていたメモ帳に事務所の連絡先を書いて渡した。
この後、2人とはこのまま別れて、聞き込み調査を続けたわけだけど全くと言っていいほど収穫はゼロ。小犬一匹の飼い主すら見つけられない思うとどこかもどかしい気持ちになる。これがもし、子供とかだったら、結構簡単だと思うんだよな。保育園や学校に通っていればそこで聞けば親なんてすぐ見つかる。
ビルドフォンをバイクへと変形させてまたがり、ため息を吐いた。すぐに見つかると思っていた俺がバカだったよ。それでもふと、別れ際に見せた紗夜先輩の表情からは悲しさと心配を感じられた。それを思い出し、パネルを押して出てたヘルメットを被り花咲川大学へと向かった。
こんな所で負けてられっかよ。
そんな思いを新たに心に刻んで走りだした。
次回で紗夜編ラストになります。
何でも屋ですので、広く交友関係を持たなければ。
紗夜はあの性格でふわふわしたものが好きっていうギャップが好き。そしてバンドリで☆4確定で有咲が当たって超嬉しかったのはここだけのお話し。
次回も頑張ります!!