仮面ライダービルド~約束という名の誓い~完結   作:レイハントン

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こんにちは。

突然ですが、今回から始まる物語と後日談でこの小説は終わりになります。短いお話が連続していますがご了承ください。その代わりにあの小説がスタートするのでもうしばらくお付き合いください(^-^)

それではどうぞ。


Episode4 友達のために

 ここは都内でも有名な会社──株式会社東都。主にロボットの開発をしている。なぜそんな所に居るのかって? それはいろいろあってだな。

 

 外から見ればすごいもどかしい状況かもしれないが、俺からすれば絶好の機会だ。今俺はある会社内に侵入してるわけなんだけども………まぁ、案の定見つかった。

 

「出てこい! これ以上逃げ回っても勝負はつかんぞ!」

 

 あーあ。スキンヘッドのおっさん怒だぞ。誰だ悪いのは。………俺か。にしてもあの人しつこいなー。そろそろ帰りたいんだけど。もらうもん貰ったし。ならばすぐに出れば良くね? と思うけど、今現在俺は角の影に隠れている。横は行き止まりだ。さてさてどうしたものやら。

 

 そーっと覗くとまだ俺を探しているようだ。当たり前だな。どう考えてもジリ貧。さて、そろそろ行動しますかね。

 

 ビルドドライバーを取り出し腰に巻きつけた。

 

 

 

 

 

───────☆

 

 あの黒服はどこに行った? ……この先は行き止まり。調べて見る価値はあるか。

 

 ゆっくりと行き止まりに向かって歩き、角で一旦止まる。深呼吸を一度して銃を構えて一気に前に出る。しかしそこには。

 

「仮面……ライダー? なぜここに?」

 

 私の目の前には巷で噂の赤と青の仮面の戦士が立っていた。

 

 

 

───────☆

 

 俺の目の前には銃を構えたおっさん。撃たれないように両手を上げて話す。

 

「お疲れ様です」

 

「なぜここに居る?」

 

「侵入者が居るとの情報が入ったから、見回りに来たんだ」

 

 理由を話すと、「ほう……」と一言言って銃を下ろしてくれた。これで騙されるとはな。でも、ありがたい。このまま外に出られれば任務完了だ。

 

「でも、見逃しちまった。悪いな」

 

「いや。すでに見つけた」

 

「そうか。なら良いけど」

 

 なんかヤバそうな雰囲気だな。とっとと逃げますかね。

 

 俺はビルドに変身するようになってから、直感というのが研ぎ澄まされた。そして、出会った瞬間わかった───この人は出来る人だと。

 

「逃げられると思っているのか? 小僧」

 

 カチャっと音が聞こえた。恐らく銃を向けられているだろう。ビルドの装甲を貫けると思わない。戦車の大砲をもろに食らって、俺の体に痣が出来たくらいだし。それはそれでマズいのか。

 

「あんたは知ってるのか? この会社で行われていることを」

 

「ああ」

 

「それでも従うのか?」

 

「それが仕事だからな」

 

 仕事。確かに仕事は大事だ。家族や自分を支える為には仕事をしてお金を稼いで生きていく。そうだ………生きていく為には仕方ないこと。例えクソみたいな事をしてでも仕事なら仕方ない。でもな──この世にはそれで困る人だって居るんだぞ!

 

 なぜだかはわからない。なぜか沙綾の姿がすーっと俺の頭の中から消えていく。

 

「あんたみたいな人が………残念だよっ!」

 

 相手が引き金を引く前に振り向きざまに銃を右手でふき飛ばした。しかし、相手は怯む事なく、左フックを繰り出してくる。それを素早く右手でガード、空いている片手で殴りかかるが、届く事はなかった。

 

「甘いな小僧」

 

 殴る時に少し加減はした。それでもビルドのパワーを受け止めるおっさんの力は異常とも言える。俺の左手を掴む手にはかなり力強い。お互い動かずじっと見合う中、数秒が経過したであろうか。俺は一旦後ろに軽くジャンプして離れ、その一瞬でおっさんも銃を手に取り構えてきた。

 

「その力がありながら……どうしてこんな事を?」

 

「貴様に言う義理はない」

 

 そう言うと容赦なく数発、発砲してきた。素早く躱し、当たりはしなかったものの地面や壁に当たって火花が散る。怯まず発砲してくる中、タンクフルボトルから灰色のガトリングフルボトルに入れ変えてハンドルを回転。

 

〈ガトリング! Are you ready!〉

 

「ビルドアップ」

 

 青い装甲から灰色の装甲に変わり、茶色のガトリングガン───ホークガトリンガーを手に取り次の発砲に備える。流れ作業のようにハンドガンの弾の補充を終わらせて、数発撃ってきた。

 

 弾道を読み、弾丸をホークガトリンガーから放たれる弾丸で撃ち落としていく。さらに銃口を地面に向けてトリガーを長押し。

 

 ガトリングのように連続で放たれる弾丸は地面に当たると同時に火花を散らす。その隙に、この場から撤退しラビットタンクフォームに姿を変えてドリルクラッシャーを召喚。ラビットフルボトルを武器に差し込みトリガーを押した。

 

〈ready go! ボルテックブレイク!〉

 

 高速回転するドリルクラッシャーで壁に穴を開けて会社から抜け出した。

 

 のちに俺…いや。仮面ライダーは警察から指名手配され、無闇に変身して外には出られなくなってしまったわけだ。そもそも、なぜ会社に潜入していたかと言うと少し時間を遡ることになる。会社に侵入する1日前。

 

 

 

 

 

 

 

 子犬の飼い探しから数日。うちの事務所でペットを飼ってからと言うもの紗夜先輩は毎日のように来るようになった。正直毎日来るのは構わない。紗夜先輩も楽しいみたいだし。でも、お礼みたいな形でうちの事務所の仕事を手伝ってくれてるのは、俺的にはちょっとだけ罪悪感がある。ちなみに飼ってるのは犬で犬種はシベリアンハスキー。名前はふわり。なんとも女の子がつけそうな名前だ。

 

 それともう一つ。金は博士のを使わせてもらった。どうせ使い道なんて研究だけだろうし。よくはわからないけど億は持ってるらしい。

 

 なんて金の事を考えながら、新聞の記事を見ていると俺の事がかかれていた。昨日、車同士の事故現場をたまたま見たから、ちょいと助けただけなんだけどな。車が田んぼに突っ込んでて、それを道路に戻した。

 

「最近仮面ライダーの話題ばかりですね」

 

 後ろから突然声をかけられ内心ビクッとした。後ろに振り向くと小さいハスキーを抱えた紗夜先輩が俺の読んでいた新聞を後ろから覗いていた。

 

「びっくりしたー。……そうですね」

 

「一度は会ってみたいものです」

 

「えっと……どうしてですか?」

 

「なんとなくです」

 

 お、おう。これはあれか? 実は私気づいてますよってやつか? いや、そんなはずはない。ビルドドライバーとフルボトルは紗夜先輩の前で出してないし、変身してない時は出来るだけバイクを目の前で変形させてない。バレる要素などどこにもない。

 

「神山くんは英語出来ますよね?」

 

「まぁ……アメリカに居ましたし」

 

 するとふわりを置いて、鞄から英語の参考書を出してきた。パラパラとページをめくりテーブルの上に広げる。そこにはa man of sturdy build.という文とbuild a nest out of twigs.という文。前者はがっしりした日とという意味。後者は鳥が巣を作るという意味だ。

 

「この英文のbuildという単語とこの英文のbuildは同じ単語で同じ意味ですか?」

 

「こっちは体格とかを表すbuildで、こっちは作る、形成するって意味のbuildです」

 

 なんかbuildって単語に悪意を感じるのは気のせいだろうか。え、もしかしてバレてる感じ? 知った上で俺にこういう問題だしてきた? 結構頭脳派なのか紗夜先輩。

 

「なるほど。ありがとうございます」

 

「いえいえ」

 

 英語の参考書をしまうと再びふわりの元に歩いていった。

 

 つうか大学に通ってる人が今更buildに関する事がわからないのか? そんなはずは………。

 

「どうして隠すんですか?」

 

「? 何をです?」

 

「とぼけないでください。私……見たんです。あなたが仮面ライダーと同じボトルを持ってる所を」

 

 沈黙。ただ時計の秒針の針が動く音だけが事務所内に響く。どうやらバレていたみたいだ。この世の中に俺と同じボトルを持っている人は居るわけがない。博士が開発した物だし。しかし、ボトルを持っているからと言って俺が仮面ライダーという断定はおかしい。

 

 ふと紗夜先輩の方に視線を向けると俺の事を見ていた。その瞳からは真剣さが伝わってくる。どうやらこれ以上は隠せないみたいだ。

 

「そうです。俺が仮面ライダービルド。1年前から今日まで戦ってきたのは俺です」

 

「やっぱり………。秘密にするのはわかりますが、もし怪我でもしたらどうするんですか? 死なないという保証はないはずです」

 

 真剣な表情で俺に言う紗夜先輩からは心配さも伝わってきた。なぜ会って間もない俺をそんなに心配してくれるのかは謎だ。

 

「アメリカの戦いを動画で見たのですが、危険過ぎます。21歳がやることではないと思いますよ」

 

 確かにそうだ。それが嫌で逃げ出した時もあった。

 

 紗夜先輩から視線を外して正面を見ながら答える。

 

「………俺にしか出来ない事がある。それが仮面ライダービルドなんですよ。だからヒーローをやめるわけにはいかないんです」

 

 優衣との約束を守るために……俺の出来る事を精一杯やるために。テロリストどもの勝手な行いでこれ以上死人を出したくないんだ。

 

 すると紗夜先輩はため息を吐くと、再び真剣など眼差しを俺に向けてくる。

 

「なら、私も手伝います」

 

「手伝う? なにをですか?」

 

「神山くんの仕事に決まってます。私も今、出来る事をやりたいので」

 

 これから先、俺を手伝うという事は危険がついてくるわけだ。ここで俺のやりたい事はこの街を守る事だから、つまり犯罪が起こったり、事故が起こったらすぐに向かって手伝う。危険がつきものになってくるわけだ。そんな事に紗夜先輩を巻き込んで良いのか? 一般人を………危険に。

 

「それはダメです」

 

「どうしてですか?!」

 

 少し声を荒げてくる紗夜先輩に再び視線を向けて言った。

 

「紗夜先輩を危険な事には巻き込めないですから。安全な仕事なら大歓迎ですけど。それでも良いですか?」

 

「…………そういう事なら。わがままは言いません」

 

 わかってくれたのか、それ以上は何も言わなくなった。気まずい雰囲気の中、ふわりは呑気に寝ている。こんな状況でよく寝れるなおい。なかなかやるじゃねぇか。俺なんて気まず過ぎて、さっさとこの場から消えてなくなりたいって言うのにさ。

 

 ちょうど良いタイミングで事務所のインターホンが鳴った。この時間だと来るのは依頼者って事になる。ドアに向かい、開けるとそこにはマイペースな子、青葉モカと見た感じ姉御感がすごい、赤い髪の女性。

 

「やっほー。頑張ってるかい?」

 

「依頼主はお前かモカ」

 

「そうだよー」

 

 依頼主ということなら、入り口で話す訳にはいかない。中に案内してテーブルを挟んでソファーに座ってもらい、いざ話を聞こうとした。

 

「隣がどうしても気になるみたいな顔しないでもらえますか?」

 

 俺の隣に座る紗夜先輩が2人に向かって言う。実際気になってるのはモカと隣の女性だけではない。俺もだ。

 

「あー。バイトの人なのでお気になさらず。2人が依頼主という事でよろしいですか?」

 

「はい。アタシは宇田川巴です。よろしくお願いします」

 

「神山恵です。こちらこそ、よろしくお願いします」

 

 失礼に当たるかもしれないけど、見た目とは全く違う人だ。丁寧に挨拶を済ませると、宇田川さんが次に挨拶をしたのは紗夜先輩。

 

「いつも妹がお世話になってます」

 

「いえ。こちらこそ助かってますので」

 

 妹がお世話になってる? って事は宇田川さんの妹さんもバンドやってるのか。しかも紗夜先輩と今井先輩と同じバンド。Roseliaはバンド演奏の技術力があるって調べてわかったけど、そう考えるとすごいな。

 

 さて……そろそろ話を戻しますか。

 

「とりあえず話を聞かせてもらえます?」

 

「……わかりました。少し長くなりますけど良いですか?」

 

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 帰ってきて数日が経ったのに、なぜ香澄達と会えなかったのか。そもそも俺が連絡とってなかっただけもある。てかそれが大きい。だけど、1つだけ引っかかる事があった。紗夜先輩の依頼が解決した次の日に街でばったり沙綾に出会ったんだ。久しぶりに再会したっていうのに、やけに冷静に用事があるからと言ってすぐにどこかに行ってしまった。本人とは連絡がとれないし、聞くに聞けなかったんだ。

 

 けど、モカと宇田川さんの話を聞いて全てが繋がった。最近沙綾とは誰も連絡が付かないらしい。そこで沙綾の両親に聞いた所、最近は仕事が忙しいらしくあんまり話せてないらしい。これは結構な大事だぞ。

 

「そうか。事情はわかったけど………なんで俺に?」

 

 普通なら警察に相談するべきだ。そこをあえて俺の所に来た。嫌がらせかなにかかな? 仕事が全くないと思ってるか、こいつは。

 

「何でも屋でしょ?」

 

「何でもやってくれるんですよね?」

 

「お前らな………」

 

 でも……一番考えないといけないのは沙綾の気持ちだ。もし本当に沙綾が忙しいならば邪魔をするわけにはいかない。仮にそうだとしてもなんで連絡をしない? 周りに情報を発信出来ないわけではないと思う。

 

「どうするんですか? この依頼」

 

「………そうだな。とりあえずこっちで調べてみるよ」

 

「本当ですか?」

 

「もちろん。この依頼受けますよ」

 

 こうして俺は沙綾の捜索にも似た依頼を受けた。しかし、とんでもない事に巻き込まれるなんて……思いもしなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 で、いろんな手段を使って調べた結果。出るわ出るわ。クソみたいな悪行の数々。しかし、それが表に出ることは全くない。こういう汚いやつは隠すのも上手いからな。AIで動く人型ロボットの開発の成功で世に会社の名を広めた。だけど悪行がわかった以上、逃がすわけにはいかなくない。

 

 しかしこうも絶望が重なってしまうとどうにも出来ない。

 

「え?! 明後日が結婚式?!」

 

 事務所内で珍しく五十鈴さんの慌てた大きな声が上がる。

 

「はい……」

 

 東都の若い社長──財前充と沙綾が明後日結婚式を挙げる事になっていた。こんな超絶怒涛の展開に俺はついていくのがやっとだ。

 

「タイムリミットは、後2日です」

 

 




前回あとがきに書いた推しですが、共感してくれる方がたくさん居て嬉しかったです! 今回は好きな曲を上げていこうかと。

Poppin'party Time laps 八月のif キラキラだとか夢だとか~Sing Girls~

aftergurou scarlet sky 

pastel*palettes ゆら・ゆらRing-Dong-Dance

Roselia LOUDRA 熱色スターマイン 

ハロー、ハッピーワールド! せかいのっびのびトレジャー

キャラソン これはダントツで花園電気ギター!!! 右だけで聴いて、左だけで聴いて、最後は両耳で聴くという聴き方をしている。

個人的にはCHICO With HoeyWorksのカバーが欲しい。アイのシナリオとかプライド革命とか。

それでは、次回。このお話であのバイクライダーが。
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