初めて小説を書くので至らない所はあると思いますが、暇つぶしにでもなってくれたら幸いです。
設定ガバガバなので気になったらごめんなさい。
設定とかそんな考えてないです・・・。
不死魔王、或いは言霊の魔王―――キコエル・キカセル
彼に生い立ちについては諸説あるが、ここでは一般的に知られている説を記述する。
言霊の魔王とある通り、彼は声を介する事で世界に直接影響を及ぼすことが可能である。
王級以上の魔術を無詠唱で放ち続ける様は、正に神話の一幕であると謳われた。
そのあまりの強大さから最強の神子とも呼ばれる。
後述の三英雄が残した書物には、身の丈が12歳程度の子供の姿で肌が浅黒く、頭に小さな角が2本生えているとされる。
性格は魔王の中で最もまともであるとされ、異種族にも特に隔意は持っていないと伝えられている。
三英雄の書物によると、たびたび彼の名前が出ることから友人関係だったと推察される。
彼が歴史に名乗りを上げたのは、約400~500年前のラプラス戦役の終盤、私々がよく知る魔神殺しの三英雄が最後の戦いに臨んだ頃である。
前述の言霊による魔術を駆使し、有象無象の魔族達を退け魔神との決戦の舞台を造ったと言われている。
使った魔術の中には地形を変えるようなものもあり、神級魔術も扱える可能性が示唆される。
現に魔大陸の一部を消滅させる程の魔術を使ったと様々な文献に残っている。
彼は魔王の立場でありながら魔神に歯向かったとして【裏切りの魔王】とも言われるが、そもそも大戦以前の書物に彼の名や姿が無いことから、魔神の軍勢とは完全に無関係だったのではと思われる。
ラプラス戦役にてその名を轟かした彼は後に魔大陸の少数民族【ミグルド族】の守護者となった。
それからしばらく音沙汰はなかったが、北神カールマン二世が王竜王カジャクトを討ち取った時期に、現ビヘイリル王国にあるとされる地竜の谷から這い出た巨大なる地竜王を単身で討滅したという。
その亡骸は牙などの武器となったもの以外は全て各地に流れてしまい所在不明であるが、その牙から作られた武器がビヘイリル王国の王城に安置されていると言われている。
また、その強さから確実に七大列強クラスの力があるとされるが、彼を知る者に聞くと、彼は悪意には悪意を、善意には善意を返す人間らしい魔族のため、危害を加えられない限り無害であるそうだ。
彼には特定の住居が無いようで、頻繁に各地で目撃されている。
そのため【放浪の魔王】とも呼ばれている彼は現在、ラノア王国近辺にいるようだ。
私はぜひ彼に一目会い、その英知・歴史を教えてもらいたいと思っている。
『ラプラス戦役の影の英雄達 著:マールズ・メニアス』