鉄道これくしょん -鉄これ-   作:十六夜翔矢

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どうも、十六夜翔矢です。
今回はタイトルの通り、榛名が運転免許を取得します!
それでは本編どうぞ!


Act9.榛名、運転免許を取る

 

金剛型高速戦艦4姉妹の三番艦、榛名です。

最近、ケッコンカッコカリをしてから提督の様子がおかしいです。

夜な夜な車で鎮守府を出て行っては朝に帰ってくる、そして日中は暇さえあれば車を弄るのに夢中になって気が付けば夜になっていて榛名は不安です。

 

 

「そう言えば提督、最近は朝帰りが多いですけど、何かありました?」

 

「…いや、何でもない。ただただ名古屋高速を走っているだけだ。」

 

「…提督、もし良ければ今夜、榛名もついて行っても良いですか?」

 

「…構わない。ただ、覚悟はしとけよ。」

 

「…はい。榛名は大丈夫です。」

 

 

その日の夜…

 

「提督、お待たせしました。」

 

「シートベルトはきっちり締めとけよ。」

 

「はい。」

 

「んじゃ、行くぜ。怖くなったら言えよ。とりあえず刈谷PAまで行くから。」

 

 

これからどうするのでしょうか…

榛名、不安です。

 

 

「高速に入りました…これからどうするのですか?」

 

「そうだな…今日は伊勢湾岸から東名、東海環状、中央道、東名、名神、16号一宮、名二環、1号楠線、都心環状、5号万場、東名阪、伊勢湾岸で流す。JCT(ジャンクション)通る時に強烈な横Gが掛かるから無理するなよ。」

 

 

速度のメーターがどんどん上がって行きますね…

どこまでスピードを上げるのでしょうか…

 

 

「はい…榛名は大丈夫です。」

 

 

二時間後、中央道内津峠PA…

 

「榛名、大丈夫か?」

 

「はい…榛名は…大丈夫…です。」

 

「全然大丈夫そうに見えないけど…」

 

 

提督、その通りです…

榛名は全然大丈夫じゃないです…

でも、何か楽しいです。

 

 

「さて、ガス入れて鎮守府に戻るぞ。」

 

「はい…分かりました。」

 

 

更に二時間後…

 

「ようやく鎮守府に戻って来ましたね…すっかり朝ですね…」

 

「どうだった榛名、夜の高速を助手席から見た感想は。」

 

「凄く、綺麗でした。窓に映る車が一瞬で過ぎ去って行ってまるで早送りの映像でも見てるかのようでした。…提督、車って楽しいですか?」

 

「ああ。楽しいさ。アドレナリンが出る感覚、横Gの感覚が凄く分かるんだ。それに、何処か駄目なのかとか考えてセッティング出して走ってと…自然と楽しくなるんだ。」

 

「提督、榛名も車を運転したいです!」

 

 

私、決めました。提督と一緒に走るって決めました。

 

 

「そうか…じゃあまずは運転免許を取らなきゃな。」

 

「運転免許…ですか?」

 

「そう。車を運転する為には免許がいるんだよ。それを取ってからじゃないと運転出来ないんだ。」

 

「分かりました!榛名、運転免許を取ります!」

 

「よし、決まりだな。免許取ったら記念に一台買ってやるよ。」

 

「はい!頑張ります!」

 

 

そして約二ヶ月後…

 

「提督、榛名は運転免許を取得しました!」

 

「おお、早いな…俺でもそこまで早く無かったぞ…」

 

「提督!榛名に車、買ってくれるのですよね?」

 

「ああ。約束だからな。欲しい車とかあるか?」

 

「はい!ありました!これです!」

 

「おっ、FDか。良いセンスしてんな。」

 

「えへへ…ありがとうございます」

 

「俺も一台欲しかったし、丁度いい。カラーはどうする?」

 

「ホワイトにします!」

 

「おっ、同じ色だな。」

 

「えへへ…楽しみです!」

 

 

榛名の初めての車、早く納車されないかなぁ…

楽しみです!

そうだ、お姉様や霧島に報告しよう!

 

 

「では、榛名はこれで!」

 

 

ふふ、お姉様驚くだろうな〜

榛名は嬉しいです!

 

 

「金剛お姉様〜!榛名、免許を取りました!」

 

「oh!凄いデース!」

 

「今度姉妹全員でお出かけしようよ!」

 

「Nice idea比叡!今度の休みに一緒にどこか行くデース!」

 

「楽しみだなぁ〜!」

 

「驚いた…榛名が運転免許を取るとは…」

 

「驚いた霧島?苦労した甲斐がありました!」

 

「確かに大変そうだったもんね〜隙あらば勉強してたし。」

 

「車が納車されるのが楽しみです!」

 

 

三週間後…

 

「今日が納車の日でしょ榛名?」

 

「そうですよ!比叡お姉様!榛名は楽しみです!」

 

「私も免許取ってみようかなー…」

 

「ぜひ!取ってくださいお姉様!」

 

 

昨日は寝れなかったなぁ…

早く来ないかなぁ〜

 

 

『榛名いるか〜、車が来たぞ。』

 

「来た!今行きます!」

 

「あ、待ってよ榛名〜!」

 

「置いて行かないでくださいネー!」

 

「お姉様…急がなくても大丈夫ですよ。」

 

 

鎮守府敷地内、貨物駅…

 

「これが榛名の車ね〜…見た感じ二人しか乗れないけど…」

 

「安心しろ霧島、これでも一応四人乗りの車だ。」

 

「提督…これ、どこに後部座席があるのですか?」

 

「前のシートの後ろにあるへこんでる場所。それが後部座席。」

 

「流石にこれ、座席なんて呼べないネー…」

 

「ここに乗れるの、私達…」

 

「安心しろ比叡、あれは座席なんて思わない方が良いんだよ。」

 

「私、車の免許取ろう…それが良いよね。」

 

「私もデース…」

 

「私も取ろうかしらね…」

 

「提督!エンジン掛けて良いですか!?」

 

「なーに言ってるの、お前の車だろう榛名。」

 

「じゃあ、掛けますね…」

 

 

キーを刺して回した瞬間、伝わってきました。この車は榛名の、私の愛車であることが。

榛名、この車を大事に乗っていきます!

提督に感謝です!

 

 

「どうだ榛名、始めて自分の車のエンジンを掛けた気持ちは。」

 

「嬉しさと楽しさが一杯です!この車、大切にしますね!提督!」

 

「はは、榛名が喜んでくれて嬉しいさ。さて、ガレージに止めようか。」

 

「はい!」




きっかけが少々強引な気がしますが気にしないでくださいw
(ぶっちゃけこういう展開しか思いつかなかったという訳ではないので)

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