鉄道これくしょん -鉄これ-   作:十六夜翔矢

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どうも十六夜翔矢です。
前回に引き続き、秋雲メインのコミケ回です!
それでは本編どうぞ!


Act12.秋雲、コミケに参戦する 中編

「秋雲〜、そろそろ起きろ〜」

 

「ん〜…OK〜」

 

「寝れたか?」

 

「まぁまぁ寝れたかな〜って風雲は?」

 

「風雲ならロビーカーに着替えに行ってるぞ。お前も着替えてこい。」

 

「そういや提督は着替えたんだね〜」

 

「お、気がついたか。」

 

「そりゃあ気が付くよ〜じゃ、行ってくるねぇ〜」

 

「おう。早く戻ってこいよ。」

 

 

 

松島鉄道大崎駅…

 

「よし…行くぞ秋雲、風雲。」

 

「OK〜!」

 

「不安だけど…大丈夫よ。」

 

 

あ〜、緊張するなぁ〜

ムーンライトながらの東京到着時もこうだよね〜

まぁ距離とかの違いがあるから一概にどうとは言えないけどね〜

っと、ドアが開いた!

 

 

[大崎、大崎、終点です。JR山手線、埼京線、湘南新宿ライン、東京臨海高速鉄道りんかい線はお乗り換えです。車内にお忘れ物なさいませんよう、ご注意ください。]

 

 

うわ、後ろからも凄い勢い。

だけど秋雲達は日頃から走ってる訳よ!

…大体海の上だけどね〜

ってか提督が意外と早い。

 

 

「改札口が近づいて来た…!風雲、切符は一発で通してよ!」

 

「出来るか分かんないわよ!」

 

「大丈夫だ風雲!やってみろ!」

 

「分かったわよ〜!」

 

 

私と提督は大丈夫だけど、本当に風雲大丈夫かな〜

 

 

「通れた!良かった〜」

 

「まだだ、まだりんかい線の改札口がある!」

 

「行くよ〜!風雲!」

 

 

それから10分後…

 

「良かった〜無事に始発に乗れて。」

 

「だよなぁ…まぁ、椅子に座れるのもサークル参加の良い所だよな、秋雲。」

 

「そうだねぇ〜。一般参加だとドア前を死守しなきゃ始発ダッシュのスタートダッシュを、つまり命運を決めるからねぇ〜」

 

「って事は今ドア前にいるのって…」

 

「察しが良いな風雲。そう、一般参加勢だ。」

 

「凄い執念って感じね…」

 

 

 

[まもなく、国際展示場、国際展示場、東京ビッグサイト前です。お出口は左側です。ゆりかもめはお乗り換えです。」

 

 

始まるねぇ、コミケ名物始発ダッシュ。

ドア前にいるダッシュ勢が凄い形相で立ってるよ。

あ、ドア開いた。

 

 

「うわぁ〜、毎度お馴染みの始発ダッシュやっぱり凄いねぇ〜」

 

「まるで雪崩でも起きてるみたいね。」

 

「さて、ダッシュ勢が行ったら降りるぞ〜」

 

「「はーい」」

 

 

ダッシュ勢も降りたし、行っきましょうか!

秋雲の冬コミはまだ始まったばっか、気合い入れて行きましょ〜!

 

 

ビッグサイト、東3ホール…

 

「さ〜て、設営しなきゃね〜。風雲ーやるよー」

 

「はいはい。とは言ってもそんなにやる事ないでしょ?」

 

「何言ってるの!机の上、下、そんで新刊と既刊並べてポップ用意して…」

 

「もしかしてその為の大荷物なのこれ?」

 

「そうそう、全部使うからさ。あ、頒布用の新刊は提督が持ってくるからよろしくー」

 

「どこ行くのよ秋雲!」

 

「ちょっとトイレ!」

 

 

朝からトイレ行ってなかったんだよねー、漏れそう…

 

 

side風雲

 

「ちょっ、秋雲〜!」

 

 

行っちゃった…

どうしよう…何すればいいのか分かんない…

 

 

「秋雲〜、新刊持ってきたぞ〜って、秋雲は?」

 

「トイレに行ったわ。それで提督、何すればいいのか分かんないんだけど…」

 

「あ〜、分かった分かった、秋雲戻るまで手伝ってやるから。」

 

「ありがと。」

 

 

これで何とかなるかな…

秋雲、早く戻ってきて。

 

 

side秋雲

 

「ふ〜、すっきりした〜」

 

「あれ、秋雲さん?」

 

「え?あ、赤城さん!?ななな何で赤城さんがいるんですか?」

 

「実は私も東2ホールでサークル参加してるんですよ…」

 

「あれ?でも赤城さん香川に讃岐うどん食べに行くって聞いたけど…」

 

「あれは口実です。加賀さんもいますよ。」

 

「へぇ〜、赤城さんも薄い本出すんだね〜」

 

「ええまぁ、昔を思い出してついつい描いちゃうんでこうやってコミケで…」

 

「はぇ〜、そうなんだ〜。そうだ、赤城さん新刊あります?」

 

「ありますよ、とっておきの新刊が。二航戦本です。」

 

「二航戦とは分かってますねぇ赤城さん。後で交換しましょうよ。」

 

「良いですねぇ、ちなみに秋雲さんの新刊は?」

 

「かげぬい本ですぜ、しかもレズ物ですよ」

 

「これまた良いですねぇ秋雲さん。あ、提督には黙っていてください。お願いします。」

 

「だったらー、既刊も一冊おまけで…」

 

「OKです。瑞加賀本で良いですか?」

 

「瑞加賀本!流石赤城さん、分かってるねぇ!」

 

「ふふ、ありがとうございます。おっと、そろそろ戻らないと見本誌の時間が…」

 

「あ、やべ、風雲に準備任せっきりだった、戻らなきゃ。」

 

「では秋雲さん…」

 

「じゃ、また後でね〜赤城さん。」

 

「ええ。では。お互い完売出来るように頑張りましょう。」

 

「もちろん!」

 

 

やっべー、風雲怒ってそうだなー、どうしよ…

 

 

「ごめん風雲、ちょっと並んでて…」

 

「別に良いわよ。提督が手伝ってくれたし。」

 

「さて、秋雲も戻ってきたから俺は西ホールに戻るぜ。」

 

「あ、ありがとねー提督。」

 

「気にすんな。全部売り捌けよ秋雲。」

 

「提督もね〜!」

 

「大丈夫だよ。じゃあ後でな。」

 

 

そして、開場…

 

「おお〜、開場したねぇ〜」

 

「そうね。」

 

「忙しくなるなぁ〜。風雲、大丈夫?」

 

「大丈夫よ。どうせそんなに来ないって〜」

 

「…いや、結構来るよ、これ見て。」

 

「ん?サークルのTwitter?」

 

「新刊目当てで来るよ…この倍の人数はね…」

 

「ねぇ秋雲。」

 

「何〜?」

 

「私、生きて帰れるかしら。」

 

「大丈夫、生きて帰れるって。やるよ〜!風雲!」




はい、思ったより長くなったので、前中後編に分けます(前後編だけで行けると思ってたので)

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