鉄道これくしょん -鉄これ-   作:十六夜翔矢

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どうも、十六夜翔矢です!
思った以上に長くなったので中編を2パートに分けます。
それでは本編どうぞ!


Act17.Гангут達の国内旅行 中編その2

鹿児島中央駅…

 

[鹿児島中央、鹿児島中央、終点です。お忘れ物ないようにご注意ください。この列車は、回送列車となります。ご乗車になれませんので、ご注意ください。日豊本線、JR鹿児島本線、JR日豊本線、鹿児島市電はお乗り換えです。]

 

「ここが九州か…気持ち暑いな。」

 

「さて、ここから特急列車で移動するよ。ホームが離れてるから移動移動…」

 

 

おお、駅から桜島が見えるぞ!

あれが日本有数の火山か…!

携帯で写真撮っておこうか。

 

 

[4番線に、停車中の列車は、09時50分発、特急、にちりん9号、小倉行きです。途中の停車駅は、帖佐(ちょうさ)加治木(かじき)隼人(はやと)国分霧島(こくぶきりしま)西都城(にしみやこのじょう)都城(みやこのじょう)清武(きよたけ)、南宮崎、宮崎、日向市(ひゅうがし)南延岡(みなみのべおか)延岡(のべおか)佐伯(さいき)臼杵(うすき)大分(おおいた)別府(べっぷ)豊後豊岡(ぶんごとよおか)柳ヶ浦(やなぎがうら)中津(なかつ)行橋(ゆくはし)、終点の小倉です。列車は10両編成で参ります。]

 

 

「どこまで行くんだ?ちっこいの。」

 

「日当山だよ。隼人駅でJRに乗り換えるよ。ちなみに霧島さんは近くにある霧島山から名付けられているんだよ。しかも、霧島さんは長崎生まれの長崎育ちで、九州の山の名前を冠する、生粋の九州人なんだ。」

 

 

鎮守府…

 

「ヘックション!」

 

「oh、霧島、風邪デスカー?」

 

「いえ…風邪ではないです。きっと誰かが私の事を話しているんですよ。きっと。」

 

 

車内…

 

「おぉ、海がこんなに近いな…」

 

「そろそろ竜ヶ水通過するからもうすぐ見えなくなるよ。竜ヶ水通過したらトンネルだし。」

 

 

 

隼人駅…

 

[隼人、隼人です。お忘れ物のないように、ご注意ください。JR肥薩線はお乗り換えです。]

 

「着いたな。」

 

「着いたね。」

 

「乗り換えて早く行こう。」

 

 

…なんだこの流れ。

 

 

「とりあえず次は10時35分発の吉松(よしまつ)行きだね。」

 

「おおよそ10分位待つのか。それはそれでありだろう。」

 

「さてと、早くJRのホームに行こう。」

 

 

日当山(ひなたやま)駅…

 

「本当にこんな所にあるのか…?」

 

「あるさ。ここから少し東に歩くんだ。」

 

「ん、電話が掛かってきたな。」

 

 

『Гангутか?今さっきランエボ納車されたぞ。』

 

「おお、遂に私の車が…!提督、エアロパーツやマフラー、ホイールは既に届いたか?」

 

『それも届いてる。組み上げておこうか?』

 

「頼んだ。色々とすまないな。」

 

『いや、構わないよ。旅行、楽しめよ。』

 

「ああ。じゃあ切るぞ。」

 

 

「何だったんだい?」

 

「遂に私の車が…!」

 

「納車されたの?」

 

「ああ。MITSUBISHIのランエボⅤだ。」

 

「へぇ〜車買ったんだね。」

 

「ああ。バイクでも良いかと思ったが、バイクに乗ってる奴を見たことが無いからな。」

 

 

楽しみがまた1つ増えたなぁ…!

早く乗ってみたい所だ!

 

 

「着いたよ。早速入ろう。」

 

 

約30分後…

 

「ふい〜、気持ち良かったな!」

 

 

いや〜、やっぱり温泉は良いな!

次は別府温泉…だったか?

 

 

「ちっこいの、次は別府温泉だったか?」

 

「そうだよ。にちりんで別府に行くよ。」

 

「了解だ。」

 

 

 

隼人駅…

 

[まもなく、2番線に、11時50分発、特急、にちりん15号、小倉行きが参ります。途中の停車駅は、国分霧島、西都城、都城、南宮崎、宮崎、高鍋(たかなべ)都農(つの)、日向市、延岡、佐伯、津久見(つくみ)、臼杵、鶴崎(つるさき)、大分、別府、豊後豊岡、中津、行橋、終点の小倉です。列車は12両編成で参ります。]

 

「ここから約5時間の旅だよ。ちょっと長いけど、食堂車もあるしグリーン車に乗るから大丈夫だよ。」

 

「大丈夫なのか…?私は不安だぞ。」

 

「大丈夫さ。耐えれるよ。」

 

 

妙に信頼性の無い言葉だな…

名前に似合わないとはこの事か。

仕方ない、乗るか…

 

 

「へぇー、車内は結構整っているんだね。」

 

「そうだよ。グリーン車の車内は暖色系で纏まっているんだ。」

 

「よいしょ…おお、これまたふかふかだな。これなら耐えれそうだな。」

 

「あたしはちょっと寝ようかな〜」

 

「どうしようか…少々寝たいが、そんな気分でもないんだよな…」

 

 

酒さえあれば良いのだがな…

そういえば食堂車あったよな。よし、少し酒でも飲んでくるか。

 

 

食堂車…

 

「ビールに合わせるとしたら何にするべきかなぁ…」

 

 

うーむ、迷うな。

チーズクラッカーなんか合いそうな気がするが、生ハムも合いそうだよな…

 

 

「何悩んでいるんだい?同志Гангут。」

 

「いや、別に迷っている訳じゃないんだ。」

 

「ふーん。私はオレンジジュースで良いよ。」

 

 

さりげなく自分のを頼むな…

まぁ良いが。

 

「よし、決めた。ビールとチーズクラッカーにしよう。」

 

「決まったのかい?じゃあ頼むよ。」

 

「ああ。それにしても、今こうやって日本にいるのも、何かの縁だよな…」

 

「そうだね。まぁ私は元々日本生まれだし縁もクソも無いけどね。」

 

「私は元々ロシア生まれでロシア育ちだしな。日本に来る事が初めてだったりするのさ。」

 

「そうは言うけど、着任してから5ヶ月位は経つじゃないか。」

 

「言葉を間違えたな、こうやって観光する事だ。」

 

「ああ、なるほどね。」

 

「まぁあれだ、早く飲んで戻ろう。」

 

「そうだね。」

 

 

別府駅…

 

「んんーっ、久しぶりに降りたな!そういえば、今何時だ?」

 

「気がついたらもう着いてたね!」

 

「今は…17時だね。さて、温泉に行こうか。タクシーで行こう。」

 

「ちっこいの、レンタカーがあるじゃないか。」

 

「さっき食堂車でビール飲んだのは誰だい?」

 

 

しまった…ビール飲んだ事すっかり忘れてたな。仕方ない。

 

 

「今日はここ、別府で泊まるよ。明日は由布院、武雄温泉に行くから。」

 

「そうか。それじゃあ今日はここいらで終わりだな。よし、少し早いが、夜御飯といこう!」

 

「そうだね。そうしよう。」

 

「うん!В пользу(賛成)!」




次回には終わると思います。
(というか終わらせる。)

今回ガングート達が乗った列車
・特急にちりん
今でもJR九州が小倉から走らせている特急列車。
日豊本線のエース的存在で国鉄時代は現在のソニック、にちりん、きりしまの運転区間をにちりんの名前1つでカバーしていた。
そんなにちりんを鹿児島中央から隼人、隼人から別府まで乗ったガングート達です。食堂車もしっかりビールとおつまみで満喫しました。

・肥薩線普通列車
作中では隼人から日当山までの1区間だけですが、ローカル線の雰囲気を味わうガングート達一行。今はローカル線でも昔は鹿児島本線の一部でした。

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