グラップラー・ベル~オラリオで地上最強を目指すのは間違っているだろうかッッ!?~   作:じゃすてぃすり~ぐ

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 皆様、あけましておめでとうございますッッ!!!
 今回の話は年明ける前に投稿したかったのですが諸事情(FGOとか大掃除とか)で年明けてからの投稿となってしまいました。
 誠に申し訳ございません。

 さて、今回はがっつりとした戦闘回となっております。

 ではどうぞ~。


Round13~直談判~

「表が騒がしいのぅ・・・」

 

 トクガワ邸の自室にて光成はそうぼやいた。

 一体何が起こってるのだろうか?

 そう思った矢先である。

 

―ガラッ!

 

「も、申し上げます!屋敷が凶狼と拳姫に襲撃を受けましたッッ!!!」

 

 必死の形相で、部屋の襖を開け黒服の男が入ってくる。

 戦闘でもしたのか、服のいたるところがボロボロであった。

 

「もうすぐ、こちらにやって来ます!御老公、早くお逃げを・・・」

 

 最後まで言う事はなく、背後から来た男の回し蹴りを即頭部に喰らい、昏倒する。

 

「襲撃とか人聞きが悪いぜ」

「でも・・・否定は出来ない。こっちに来るまで私達、結構人を倒してたから」

「先に襲ってきたのはアイツラだ。正当防衛って奴だろうが」

 

 ベート・ローガとアイズ・O・ヴァレンシュタインであった。

 服に少量ついている血(恐らく返り血だ)からして、襲撃をした下手人はこの二人であろう。

 

―何というか、こういうの懐かしいのゥ。ベルと出会ったときもこんなんじゃったなァ。

 

 ふと、その二人を見て光成は初めてベルと出会ったときの事を思い出していた。

 

―トクガワさん・・・僕を、地下闘技場で闘わせてくださいッッ!!!

 

 倒された黒服たちが転がる庭。そこで正座をして光成を待っていたベルは、そう涙ながらに光成にそう言った。

 地下闘技場で闘いたい理由。夢であった『地上最強の英雄』を目指すのと同じ目的を知り、それに心を打たれた光成は、ベルの地下闘技場エントリーを快く承諾したのである。

 そんな昔の事を思い出しながら光成は問いかける。

 

「して、お主ら。何のようじゃ?」

「地下闘技場」

 

 光成の問いに、ベートは只一言だけそう言う。

 

「アンタ、地下闘技場ってのを経営してるんだよな?だったら、俺をそこで闘わせろ。勿論相手はベル・クラネルだ」

「(なるほど、ベルがお目当てか・・・)して、そちらのお嬢ちゃんも地下闘技場で闘いたいのかの?」

「・・・」

 

 ベートを一瞥し、アイズに問いかける。

 アイズは無言でこくりと頷いた。

 そして、淡々と告げる。

 

「私は、強くなりたい。彼と同じように、同じ場所で闘ったら何か分かるかもしれないから・・・」

「ふぅむ・・・」

 

 アイズの言葉に、顎に手を当て考える。

 暫く考えた後、光成は口を開いた。

 

「お主らの考えは分かった。地下闘技場のエントリーを認めよう」

「「本当(か)?」」

 

 身を乗り出すようにして聞く、アイズとベートにただし!と付け加え、続ける。

 

「今、ここでワシの前で証明してからじゃ。お主らが、地下闘技場で闘えるだけの力があるかどうかのぅ」

 

 そう言って、両手をパンパンと叩く。

 同時に、二人の男が入って来た。

 片や、筋骨隆々の大男。片や、スーツ姿のひょろいイメージをした優男である。

 

「地下闘技場でファイターをやっとるコマダとカノウじゃ。この二人に勝てたらエントリーを認めよう」

 

 そう言って、光成はニヤリと笑う。

 試すような笑みであった。

 

「そんなのでいいのか?だったら簡単だな」

「このガキ・・・、舐めた口叩きやがって。カノウ、このガキは俺にやらせろ」

 

 ベートの言葉に、額に青筋を浮かべながら大男・・・コマダは優男、カノウにそう言った。

 

「いいでしょう。では、私は拳姫の方を戴きましょう」

 

 カノウはそう言って、アイズに方に向き直った。

 アイズはカノウを見据えて問うた。

 

「・・・貴方に勝てたら、地下闘技場にエントリーできるの?」

「ああ、そうだ。ただし、勝つことが出来たらな」

「・・・勝つ」

 

 アイズが構える。

 

「フ、勝つ・・・か。大した自信だな拳姫」

 

 そんなアイズを見て、不敵な笑みを浮かべるカノウ。

 そして、構える。

 光成の部屋が戦場となる。

 部屋の主である光成は戦闘に巻き込まれぬよう離れた所から見物をしていた。

 

「だが・・・その戯言は、私の初弾をかわしてからにしたまえ」

「ッ!?私と同じ構え・・・!」

 

 それを見たアイズは驚愕する。

 カノウの取った構えはアイズと同じ構えであったからだ。

 だが、すぐさまアイズはキッとカノウを睨みつけると駆け出した。

 

「シッ!」

 

 右足がはねる。そのまま弧を描きカノウのボディへと向かい・・・、

 

グン!

 

 と思いきや高度が上がった。カノウの米神あたりである。

 フェイントを織り交ぜた回し蹴りである。

 入った。アイズはそう確信した。

 

―だが。

 

「ッッ!?」

 

 それを片手で受け止められる。

 アイズはそれに驚愕するも、咄嗟に足をカノウから離し、距離を取る。

 タイミングも完璧だった。なのに何故・・・。

 そんなアイズの心情を見越してかカノウの嘲るような声が聞こえた。

 

「おやおや、まるで防御される事が信じられないような顔つきだねぇ」

「くっ!」

 

 再び、地を駆けカノウに攻撃を仕掛ける。

 拳。

 蹴。

 拳。

 蹴。

 拳。

 拳。

 蹴。

 だが、そのどれもがカノウに避けられ、いなされ、防がれる。

 

(おかしい・・・)

 

 ラッシュを繰り出しながらアイズは思った。

 

(これだけ攻撃しても、反撃してこない。・・・こんなの、初めて)

 

 カノウ。得体の知れない、たまらぬ不気味さを持つ男であった。

 一旦距離を取り構えを変える。

 するとどうだろうか・・・、

 

「ッ!?また私の構えを!!?」

 

 カノウもまたアイズと同じ構えを取っていた。

 

「こうして敵の構えを性格にまねるとね、出てくる攻撃も出ない攻撃も予測できるものさ」

 

 不敵な笑みを浮かべ、カノウはアイズに言った。

 

「護身の真髄は防御にあり、完全な防御術さえ身に付ければ攻撃等単純な一撃で事足りる。例えば女性の平手打ちのようなものでも十分に効果を発揮する。特にキミのように自分の攻撃力に自信を失いかけてるようなお嬢さんには」

「・・・なら、これならどう?【目覚めよ(テンペスト)】」

 

 カノウの挑発に乗り、アイズは奥の手を使う。

 

―轟。

 

 風が吹き荒れる。

 『エアリエル』、アイズが使用する己が身に風を纏わせる魔法である。

 そしてその風を右手に纏わせ、腰だめに構える。

 

―刹那。

 

 どん!と空間がはぜた。

 

「リル・・・」

 

 弾丸の如く、カノウへと突貫する。

 

「ラファーガッッ!!!」

 

 そして、渾身の正拳突きをカノウに向けて放つ。

 エアリエルを応用したアイズしか使用できない奥義『リル・ラファーガ』。さしもの、カノウもこれには対処できずに・・・否ッ!

 

「ふん!」

 

 アイズの渾身の一撃を余裕の表情でかわしたのである。

 そして、

 

「初弾ッッ!!!」

 

 がら空きとなったアイズの頬へ拳をたたきつけた。

 アイズが大きく揺らぎ膝を突いた。

 

―勝った。

 

 そう思ったカノウ。だが、次の瞬間驚きの表情に変わる。

 

「どうして、続けて打ち込まなかったの?絶好のチャンスだったのに」

 

 アイズは何事もなく立ち上がり、平然とそうカノウに言った。

 

「く、口が聞けるのか?あの一撃をまともに喰らって」

「あの一撃って・・・まだそれしか喰らってないんだけど。それに、まだ始まったばかりだよ」

 

 そして、再びカノウにラッシュをしかける。

 だが、それを防がれ体勢が崩れた直後に反撃を受けてしまう。

 よろけるも、再びカノウにラッシュを仕掛ける。

 が、結果は同じ。

 仕掛け、防がれ、反撃をされる。

 その繰り返しである。

 だが、アイズはそれでも倒れていない。

 それどころか、カノウの反撃を徐々に見切っていた。

 カノウの一撃を避け、弾き、受けるようになっていた。

 

―何故だっ、何故こいつは私の初弾を一度ならず二度や三度も喰らっても倒れん!?それに何故、見切られ避けられるのだ!?

 

 段々とカノウの顔にも焦りが浮かんできていた。

 この鉄壁とも言える防御術はカノウが血の滲むほどの訓練と闘技場での死闘を得て会得したものである。

 それを、地下闘技場のファイターでもない表の世界しか知らぬ一介の冒険者如きを倒すのに手間を取っている。

 それが、カノウにとって屈辱でしかなかった。

 更にアイズが無意識に放った一言がカノウの屈辱に拍車をかける。

 

「貴方って、本当に闘技場のファイターですか?」

「・・・何ッ!?」

「確かに、防御の方は凄いと思いますけど・・・その分」

 

 皆まで言わせずカノウの拳がアイズに迫る。

 アイズのボディ目掛けて拳は迫り―

 

「攻撃が単調すぎる」

 

 時間が止まったかのごとく、アイズの左腕に受け止められていた。

 そして突如、時間が動いていた頃の勢いを取り戻したかのように、そのまま後方へカノウは頭から畳に捻りこまれていた。

 一体何が起こったのか?

 一体何をしたのか?

 そんな考えがカノウの頭の中に浮かぶと共に、意識は暗転したのであった。

 

「勝負あり。いやァ~、見事なもんじゃのォ」

 

 カノウが動かなくなったのを見届け光成はそうアイズに言った。

 

「『当て身投げ』、久しぶりに見たわい。まるで『アリア』のようじゃ」

「!?」

 

ー当て身投げ。

 アイズがカノウに使用した技がそれである。

 相手の攻撃を受け止め、そのまま返す刀で、地面に叩きつける技である。

 古武術の技であった。

 そして、三成が言った『アリア』と言う人物。

 その人物が使っていた技である。

 三成の口からアリアの名が出た瞬間、アイズの目が見開かれた。

 アイズが三成に何かを問いかけようとしたその時である。

 

「これでいいのかい?爺さん」

 

 声がして振り向くと、大して疲れた様子も見せないベートがいた。

 その彼の後ろでは顔を腫らしたコマダがぐったりと横たわっている。

 ベートも勝ったようだ。

 

「うむ、二人とも合格じゃ。地下闘技場のファイターとしてエントリーを認めよう」

 

 ベートの言葉に頷きながら、光成は答える。

 

「丁度、今お主らがのした二人が出るはずだった前座の試合。それがお主らのデビュー戦じゃ、楽しみにまっとれよ」

「前座だぁ?話が違うぞ爺、俺はベル・クラネルと戦いてぇんだ!」

「戯け、そうホイホイチャンピオンと戦わせるわけなかろう。それにベルは先客がおる、どーしても戦いたきゃ、勝ち続けィ」

 

 光成の言葉に納得がいかないのか、ベートは詰め寄る。だが、光成にアッサリと論破されそのまま口論となったのであった。

 

―その後。

 駆けつけた独歩とロキを始めとするロキファミリアが到着し、光成に謝罪。

 ベートとアイズは涙目になったロキから延々と説教を食らわされたのであった。

 

―そして、一週間後。

 ベルと丈。

 二人の戦いが始まろうとしていた。

 

 

 続 く ッ ッ ! ! !




 今回登場したバキ&ケンガンキャラについて説明したいと思います。

・コマダこと駒田 茂(ケンガンアシュラ)
 ガオランに続いてのケンガンキャラ。原作でも色々と不遇なキャラでしたが、本作ではベートとの戦闘シーンカット&あっさり倒されると言う不遇っぷり、駒田ファンの皆さんすまない・・・すまない・・・。

・カノウこと加納秀明(グラップラー刃牙)
 特に何も言う事はない。だってかませだもの(ひでぇ・・・)
 ちなみにアイズとの戦闘シーンは、VS刃牙のシーンを応用しております。

 次回も楽しみに待っていて下さいねッッ。
 それではッッ!
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