グラップラー・ベル~オラリオで地上最強を目指すのは間違っているだろうかッッ!?~ 作:じゃすてぃすり~ぐ
そしてそのキャラをモチーフにしたオリジナル神様も。
・・・これ、オリジナル神様&オリジナルファミリアありってタグもつけといたほうがいいかしら?
それではどうぞ。
「5階層でミノタウロスと戦ったァ~~~~~~~~ッ!!!?何考えてるのキミはッッ!!!」
冒険者ギルドにて怒声が響く。
ベルの攻略アドバイザー、エイナ・チュールのものであった。
エイナの前ではベルが座っている。
「冒険者は冒険をしちゃダメってアレほど言ったでしょ!?運よく倒せたから良かったけど一歩間違えたら死んでたかもしれないんだよッッ!」
「い、いやァ・・・すいません。つい出来心で・・・」
エイナの説教にベルは苦笑いで謝るも、彼女の腹の虫は納まらない。
「その出来心が、冒険者が命を落とす原因なんだからね!だいたい・・・クドクドクドクド」
結果、1時間ほどエイナの説教は続いた。
「ふゥ~・・・疲れた」
つかれきった様子でベンチに腰掛けた。
理由は言わずもがなエイナの説教である。
まさか、あそこまで説教を受けるとは思ってはいなかった。
言いつけ守らず5階層に降りた挙句、普通のレベル1ではまず勝てないであろうミノタウロスと戦ったから当然といえば当然であるが・・・。
「随分エイナ氏にドヤされたようですね、ベルさん」
「ん?」
不意に声がかかり、その方を見やる。
男がいた。極東の隣りの大陸、そこにある『中華帝国』、略して中国の民族衣装に身を包んだ褐色肌の男である。
身長は170センチ後半あたりだろうか。
長く黒いオサゲが特徴的である。
「烈さん、久しぶりですね」
「ええ、本当にお久しぶりです。すっかり大きくなって・・・」
ベルの言葉に男、烈は微笑みながら答えた。
この男の名は烈海王。
中国出身の拳法家兼冒険者で中国武術界において高位に値する『海王』の称号を受け継いでいる人物だ。
その技のキレ、威力はどれもピカ一で、正に海王の名に相応しい。
ちなみに本名は別にあるのだが、それは本編とは関係ないので別の機会にしよう。
「先ほどはお恥ずかしい所を見せちゃいましたね・・・。ところで『タン先生』はお元気ですか?」
「ええ、勿論です。元気に拳法を教えておられますよ」
ベンチに座り親しげに話すベルと烈。
ベルが8歳の時にタン先生こと齢80の中国拳法の達人タン・フー・ルーの元で中国武術と八極聖拳の気功を学んだ時に知り合った仲である。
兄弟弟子の関係であり、よく組み手をしてもらっていた。
「そうですか。近いうち会いに行こうかなァ」
「きっと老師もお喜びになられます」
和気藹々と話すベルと烈。
ふと、時計を見た。午後6時である。
「あ、いけない。そろそろ神様が帰ってくるころだし晩御飯の材料買って帰らないと」
「む?そうなのですか。お気をつけてベルさん」
話を切り上げ、二人は別れたのであった。
―ヘスティア・ファミリアのホーム。
「ふーん、昔通ってた道場の兄弟子とねぇ」
「ええ。オラリオで再会出来るとは思ってませんでしたよ」
ベッドで横になりながらベルは自分に乗っかっているヘスティアに言った。
ステータスの更新の最中なのである。
「近いうち遊びに行く予定ですし神様もどうですか?」
「うん、いいぜ。そのタン先生って人はどんな人なのか見てみたいし・・・」
ヘスティアはそう言って、ベルのステータスに目をやった。
ベル・クラネル
LV2
力:I0
耐久:I0
器用:I0
敏捷:I0
魔力:I0
格闘士:S
幸運:E
《魔法》
【】
《スキル》
【
・常時発動
・あらゆる格闘技、武術を学ぶ事で、それを使うことが出来る。
・但し『気』等を使う武術等は使用者の魔力に依存する。
【
・危機的状況に陥ることにより発動。
・脳内からエンドルフィンを分泌させる事によりステータスが上昇する。
【八極聖拳気功術】
・八極聖拳の気功
・気をコントロールする事で攻撃、防御、治癒に使う事が出来る。
・威力は使用者の魔力に依存。
(・・・ん?)
妙な違和感に気づきもう一度よく読んで見る。特にレベルの所を。
ベル・クラネル
LV2
(んん?)
レベルの項目を見てみた。
L V 2
(ンんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンン!!!!????????)
予想外であった。
予想外の出来事に流石のヘスティアも驚きを隠せない。
「れ、レベル2にランクアップゥッッ!!?何をやらかしたんだい、ベル君ッッッ!!?」
慌てた様子でベルの体から降りて問いかける。
「ミノタウロスと戦って倒したんですけど。ってもうレベル2になったんですか?早いなァ」
起き上がりながらとんでもない事を言った。
ヘスティアは目を白黒させている。
「た、倒したって単独でかい!?」
「はい。もう一体も居たんですがそれはヴァレンシュタインさんが倒したんですけど」
「ヴァレン某って言うとロキの所の子供か・・・。って言うか道理で珍しくほっぺに湿布見たいなの貼ってるなと思ったらそれが原因なのか・・・」
湿布が貼られた右頬を見ながらヘスティアは言った。
そしてステータスを共通語に書き直して続ける。
「とりあえずランクアップしたってことはギルドに伝えておくよ。・・・だけど、気をつけたほうがいい」
「何をです?」
ベルが問いかけた。
「キミは4週間でランクアップを果たした、これは未だ誰も成し遂げていない事だ。良くも悪くもキミに目をつけてくる輩は居るだろう、表の世界であろうと裏の世界であろうとね」
「ふふん、上等ですよ」
ヘスティアの危惧にベルは笑いながらそういった。
「強くなって名を上げればオラリオだけでなく世界中からも注目される。そしていずれは『アイツ』の耳にも届く筈ですからね」
「アイツ?・・・アイツって誰だい?」
ヘスティアの問いにベルはハッとして答える。
「あ・・・いえ、何でも無いです、忘れてください。・・・今夕食作りますから」
そう言ってベルは服を着て夕食の準備に取り掛かった。
「―ベル君・・・」
ヘスティアはベルの名を呟く。
見てしまったのだ。あの時、瞳の中に宿る『憎悪』の炎を。
どろどろとした黒い炎であった。
それがベルの瞳の中で暗く燃え盛っていたのだ。
「キミは何を隠してるんだい?」
ヘスティアの問いかけに答えるものは誰も居なかった。
―翌日。
―ざわ・・・ざわ・・・
冒険者ギルドは何時にもましてざわめきたっていた。
「オイオイオイ」
「4週間でレベル2にランクアップとか凄いわコイツ」
「ほう、ミノタウロスを単独で討伐ですか。たいしたものですね」
ギルドの掲示板、それを見て冒険者達が口々にそういう。
掲示板にはこう書かれてあった。
―ベル・クラネル、上層にて現れたミノタウロスを単独で討伐し僅か4週間にしてレベル2にランクアップ。
その報は勿論彼らにも知れ渡っていた。
「ふふん、昂ぶるねェ」
ぶるり。とたまらぬ武者震いをしているスキンヘッドに眼帯をはめた男が言った。
オロチ・独歩であった。
独歩は笑みを浮かべていた。
戦いに餓えた狼の笑みである。
たまらぬ笑みであった。
「いやァ~、すっごいのォ。最速記録を打ち立てるとは、流石はベルじゃ」
呵呵大笑しながら小柄な老人はベルを賞賛した。
トクガワ・光成であった。
「嬉しそうですな、御老公」
「そりゃあそうじゃ。何せワシのお気に入りの格闘士であり、孫みたいなもんじゃからのぅ」
付き人の言葉に、笑みを浮かべながら光成は言った。
嬉しくてたまらぬ笑みであった。
そして、それはまだ見ぬ強者たちの耳にも―。
「ああ・・・。なんて、なんて素晴らしいのこの子は・・・」
とある一室にて、恍惚な表情で呟いた。
女性である。
黒の露出度の高いドレスを着た銀髪の女性だ。
美しい女性であった。
豊満なバスト、くびれたウェスト、そのどれもどれもが美しい女性であった。
この姿で街中を歩こうものなら10人中の10人が振り向く美しさである。
無論、彼女は人間ではない。神である。
美の女神フレイヤ。それが彼女の名であった。
ロキ・ファミリアと対を成す『フレイヤ・ファミリア』の主神である。
フレイヤの目の前には鏡のようなものが浮かんでいた。
それにはベルがモンスターと戦っている様子が映されている。
「よゥ、フレイヤ。また、地下闘技場のチャンピオンにご執心かい?」
不意にフレイヤの背後から声が聞こえた。
振り向くとそこには男が立っていた。
太い、男であった。
腕も太い。
足も太い。
首も太かったし、その上に乗っている顔も太かった。
吐く息も太そうだったし、考え方や思想までもが太そうであった。
「ええ、そうよ。彼の輝きは私をときめかせてくれるの。たまらないのよ、神でも第一級冒険者でも持ち得ない餓えた狼のような魂の輝きが」
熱の篭った吐息を吐き出し、潤んだ瞳でフレイヤは男にそう答える。
発情した雌のような表情であった。
「それほどまでにかい、妬けちまうなァ」
「あら?北辰館館長、マツオ・象山が嫉妬かしら?」
男、象山の言葉にフレイヤは意地悪そうな笑みを浮かべて問いかける。
マツオ・象山
オロチ・独歩の神心会とは対を成す空手団体『北辰館』の館長である。
独歩とは『龍虎』と呼ばれるほどのライバル関係で、何度も激闘を繰り広げてきた仲であった。
「
フレイヤの言葉に鏡のようなものに映るベルを見て言った。
「強いねェ、このボウヤ」
太い笑みを浮かべながら言った。
そして、踵を返し部屋から出ようとする。
「フレイヤよゥ、ちょっくらギルドに行ってくるぜ」
「あら、どうしてかしら」
「決まってるだろ?」
くるりと太い首だけをフレイヤに向けながら言う。
「現役復帰するんだよ」
―そして、ある所では。
「ほう、僅か4週間でレベル2・・・すっげぇなァ」
控え室にてプロレスパンツにブーツといったいかにもプロレスラーと言った容姿の男が座りながら鏡のようなものを見ながら呟いた。
金髪と長い顎が特徴的な男である。
彼もまた人間ではなく神だ。
トール
『トール・ファミリア』の主神にして、プロレス団体『アズガルド・プロレスリング(略称アズプロ)』の社長兼プロレスラーである。
絶大なカリスマ性を誇りその一挙手一投足が観客を魅了する。
「聞いた所によりゃあ、地下闘技場のチャンプだって?・・・もうちょっと裏の情報も調べとけばよかったぜ」
鏡のようなものの映像をを見ながら呟く。
それにはベルがモンスターと戦っている光景が映されていた。
笑みを浮かべながら続ける。
「欲しいなァ、ウチに」
「トール社長。試合開始10分前です」
控え室のドアから係員の男が声をかける。
「おゥ、今行くよ」
そう言って、鏡のようなものを消すと立ち上がり背中に『雷神』と書かれたガウンを羽織り控え室から出て行った。
―また、別の所では。
『オラリオにて、ベル・クラネルという少年が僅か4週間でレベル2にランクアップの最速記録を立てました』
とある格闘技のジムにてテレビを見ている男が居た。
ライオンの鬣のような赤い怒髪をした黒い拳法着の男である。
極めて悪魔的な風貌。
体はかなり筋肉質である。
男の足元には、ジムの人間であろう男達が転がっていた。
あるものは顔面をひしゃげさせ―
あるものは折れた骨が肌を突き破り―
あるものは目玉を抉られ―
あるものは袋が裂け、肉片が零れ落ち、股から血を流して―
その悪魔的な男以外は全て地に倒れ伏していた。
うめき声が聞こえている事から生きていることが分かるが、惨状である事には変わりは無い。
「ベルの野郎、ちょっとはマシになったって所だが。・・・まだ足りぬ。俺を満足させるには程遠い」
くっくっと笑いながら男は言う。
そして、テレビを消すとおもむろに立ち上がった。
「ちょっくらサプライズで会いに行ってやるか。オラリオに、ベルの所によ」
そう言って男は悪魔的な笑みを浮かべた。
男の名はハンマ・勇次郎、二つ名は『
そして人は彼のことをこういう。
―『地上最強の生物』と。
ベルやヘスティアの知らないところで様々な思惑が蠢いていた。
続 く ッ ッ !!!!
前回と今回登場したバキ(+α)キャラクターを紹介していきたいと思います。
前回登場のオロチ・克己こと愚地克己(バキシリーズ)
独歩ちゃんの息子と言えばこのお方ッッ。
当初は才能を鼻にかけたイヤミなキャラでちょいと嫌いな奴でしたが、花山等の強敵との戦いでの成長。
ピクル編で見せた精神的な脆さ、それを乗り越えピクルに挑むシーンからすっかりお気に入りキャラに。
本作では、どうなるか・・・それは作者にも分からないッッ(ぇ
烈海王(バキシリーズ)
今は亡きバキシリーズ屈指のツンデレキャラッッ。
あの死亡シーンはホント衝撃的でしたね・・・。板垣先生、何故殺したし・・・。
本作の初期のプロットでは何を血迷ったのか女体化させヒロインの一人にしようと考えましたが、読者様から『バカかてめェッッ!ふざけんなァッッ!!!』と怒られそうな気がしたので急遽変更。原作準拠にしました。
マツオ・象山こと松尾象山(餓狼伝)
泉先生に続き、太い男松尾館長が参戦ッッ!
独歩ちゃんとの空手対決を書きたいが為に独歩ちゃんとはライバルであると言う設定にしました。
となると、誰が独歩ちゃんの右目を奪ったのかは・・・分かりますね?
トール(モデルは餓狼伝のグレート巽)
名前の由来は北欧神話の同名の神から。
『プロレスラーやってる神って面白そうだな』と言う発想から生まれたキャラクター。
性格、容姿は思いっきりグレート巽です。
ハンマ・勇次郎こと範馬勇次郎(バキシリーズ)
とうとう出ちゃいました、地上最強の生物。
本作でのベルとの関係云々はまだ秘密ですが、・・・バキシリーズ知ってる人だと分かっちゃうかなァ・・・(汗)
個人的に気に入ってるベストバウトはVS独歩ちゃん。
次回は、シルさん登場から豊穣の女主人での一幕の話となります。
お楽しみにッッ!