テオドア共和国を預かる一国の王≪オフェーリア≫が、エルフの森に伝わる
❝禁断の石板❞に魔術を放つことで、どこかに行くことができる事を教えてもらうことに成功はしたものの、同じように、本当に、元の世界に戻れることができるのか、迷うアルケイン。。
一方、ネクロスの魔道兵団と一戦を交えている【カイゾク】達。
どちらも、少々消耗戦になってきている。
先に、根を上げるのは果たして・・
空高く、そびえたつ太陽の下で、砂に足を取られながらも、着実に相手を倒してゆく。
呼吸も、心拍数も上がり、体中を駆け巡る血液が、勢いよく流れてゆくのを感じとれるほどに、
胸の鼓動は、早く波打っている。
長期戦になれば、こちら側が不利になるのは、各々の身体的な疲弊具合を観察していれば一目瞭然。
敵方の相当数を一気に減らすことは不可能ではないが、それと同時に気力や精神力も、ガクンとすり減るはず。
いかに、副長のスキルが上がっていようと、強要を強いる状況下でもない。
久幸:「無理禁止、一旦退いて、気持ちを切り変えよう。」
音騎:「では、退路を作ります。私がやりますので、みなさんゆっくりコチラへ。・・団長」
久幸:「うん?」
音騎:「・・・(久幸の顔をみつめている)」
久幸:「んん、どうした?俺の顔に何か付いてるか?」
音騎:「・・あとで、ちゃんと聞かせてもらいますからね?」
久幸:「何を?」
音騎:「っ・・」
久幸:「おっと! なんだか知らんが、退き終わったらいくらでも、教えてやるさ。」
音騎:「言いましたね? 約束ですから。」
久幸:「その為には、まずいったん、退こう。頼むぜ相棒♪」
金属音こだます中、砂煙をあげながら、1人また、1人と着々に、ネクロス兵団をねじ伏せる秋山。
秋山:「・・はぁ、はぁ、鉄のカタマリで筋肉の断裂は負わせて、移動できないように横たわってるし、
そのまま、おとなしく・・してくださいよっと!」
砂に倒れた兵の後頭部に、重い一撃を落とす ゴン・・と鈍い音。 残心をとるが、ピクリとも動かなくなったのを確認し、その場を離れる。
数m先で、見覚えのある矢の音が聞こえ、先ほど居た場所に降り注いできた。恐らく副長からの何かしらの合図だと空気を読んだ秋山は、腰に下げている小袋に片手を滑り込ませ、取り出し、空に投げつける。
ボフッと軽い破裂音とともに、緑色の粉が宙を舞い広がる。 返答信号の色粉である。
残る残存兵が、秋山を逃がすまいと、距離を詰めかけるも、舞う緑の粉によって咳払いしている。
目を見開いている者が居たならば、粉によって、涙が止まらなくなり、視界がぼやけて前が見えなる。
また、同時に、鼻孔をくすぐり、くしゃみが限りなく止まらずいるため、呼吸が整わずもがき苦しむ者。
それでもなお、秋山を追いかけようとするも、出来ず、膝をついて苦しむ兵団。
「おほっごほっ、がっ・・おえっ・・・息が・・っうを・・・・」
秋山:「ふふ、効いてるみたいですね。さすが、鬼の副長が考案した散薬と火薬配合の信号球♪」
???:「・・ふうん、出る幕は次みたいだ。」
???:「行かないんですか?ようやくみつけたかもしれないのに・・」
???:「あれが噂に聞く一団だろうな。だが、あの粉塵・・ネクロスの兵の苦しみ方からして、今あちらに近づけば俺らも二の舞になってしまうだろうな。 次の戦地で会えるさ、必ずな」