前略、ワタシ:除名処分になりました。   作: 雹竜

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ぶっちゃけた話、正義なんてものを振りかざすのは大嫌いさ。

所詮、正義なんざ、エゴの押しつけにしか過ぎない。正義なんてものをがあるから、
争い事は起きるのは確かだ。

正義をおこなえば、世界の半分を怒らせるようなもんさ。




(※カロウナのフィンより、文章一部抜粋)


ひっくり返して、ぺこりんこーん?!(前編)

「申し上げます、ランドン古城にテントを張っている人間は、数にして4人」

 

「今のところ、大きな動きは確認できていません。」

 

「・・・・」

 

「アルケイン様??」

 

「(小声)ばかっ、アルケイン様は精神を集中されていて、奮起の胸中にあられるのだぞ。

証拠に、左手がずっと震えているし、あんなにこよなくワイン愛好家であらせられるというのに、

何故か、今回持参されていないのだぞ。・・ということは?」

 

「おおおっ・・ワインの持参が無いとは・・よもや戦術に気を回されておられると・・?

普段なら、ワインをがぶ飲みして、足元もふらつきながら、剣を振るう危ない酒乱・・いや、

今回はいつもとは違い、こうして我々を率いて戦場に来られるということは、新たな陣形手段や、

魔術に力を注ごうとされているのでは・・なんと心強い方であろうか」

 

「そうともなれば、出陣の合図があるまで、もう一度、武具・刀剣・重火器・魔導書物の点検をあたるぞ。

不備があれば、アルケイン様に申し訳が立たん。」

 

「おう!」

 

 

・・配下の部隊に、尊敬の眼差しで見られているアルケイン。しかし、当人の心境は違ったのである。

 

 

不老不死の身体になる前、人間界で見つけた最後の幻の酒【源酒】あの仄かな水は、口に淹れれば

瞬く間に、今までの酒はなんだったんだと気づかされ、目は見開き、喉が燃え、身も心も焦がれる情熱を感じ、身を捩られるような熱い思いに更けれる事ができる・・あの味が飲みたい・・。しかし、今はそれは叶わない遠い存在・・・

 

アルケイン「ぶつぶつぶつ・・」

 

カイゼル様が・・人質のごとく預かる中に、あの幻の酒がある・・。

なんとしてでも、あの酒を死守できた暁には、自分のご褒美として、あの酒で乾杯しようともっ!

そうとも、あの酒は現在生産を終了されており、製造方法も受け継がれず闇に消えたそうだ。なんともったいない、そして、作られていないから二度と手に入らない。飲みたい、飲みほしたい・・もうのどが乾いて・・・居てもたっても・・。これは、いち早く済ませてしまおう。。

 

 

アルケイン「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあー・・・」

鞘から刀身を抜いて頭上に振り上げ、右拳と剣の鍔がちょうどアルケインの右耳と右頬の中間に来るよう若干近づける。左腰を右前に軽くひねり、左足は前に、右足は後ろにとちょうどハの字型になるように構える。

構えの名を、『八相(はっそう)』陰陽道に通じる五行の一つ、木の構えである。

 

それを見た魔装兵団の一人が、ふいに大きく声をあげて皆に知らせる

 

「アルケイン様っ、アルケイン様が御自らでの出陣であるぞ!!これは、滅多に見られないぞ」

 

「景気づけに、ワインで乾杯だ、開けろあけろーっ」

 

 

きゅぽん、きゅぽん、きゅぽーーーん・・とくとくとくとくとく・・と、兵団の士気が上がりつつある

 

しかし、ここで思いもよらぬ事態に発展するとは、この時誰にもわからなかったのだ。。。

 

 

アルケイン「くんくんくん・・! ワインの匂いっ、どうしてっ・・・!?」

 

クルッと振り向くと、なんと自国の魔装兵団が一斉にワインのコルク栓を抜き放っているではないか!

 

グラスに、とくとくと接いでいるではないか!!!

 

アルケイン:「どういう事だ? まだ、勝利してなどないはず・・どうゆうこと?? えっ、ええっ!!?

そもそも、まだ勝利すらしていない・・えっ?誰か兵士の誕生日なのか? いや、そんなはずはないが・・。

 

ひどく頭の中が混乱し始めていた・・。

アルケインは、カイゼル様に人質のごとく大事な酒瓶を奪われて、失敗すれば、大事な幻の酒を失う事になる為、必死の思いで戦場に赴いているというのに、何にもしていない、戦いすらしていない兵士団は、軽々と次々に、ワインを開け放っているではないか。。。

 

アルケイン「ぐぬぬっっっ、お前たちは一体何をしている、僕はっ、僕はぁぁぁ、こんなことのために剣を抜いたわけでは・・つっっ!!ざけるなぁぁぁーっ!」

 

 

ヴオォーーンンン・・ずんんん!!

 

自分の精神を集中して、気を剣に込めていたが、兵士団の行動を見て、頭の中はカオスに染まり、一瞬の出来事で、完全に我を忘れ、地面に向けて刀を振り下ろしてしまうアルケイン。

 

 

キュイイイイイイイイーーンン・・ドオォォオオォォォォオオオ!!

 

 

辺り一面の砂を、空高くに巻き上げ、凄まじい轟音と、突風で辺り一面が砂嵐に巻き込まれた時と同じような状態を生み、振動が地響きを引き起こし、大地が激しく揺れ、四方八方に紫色をした、刀の残像が無数に地を、翔け巡り、大地は大きく抉れる。

 

地は断空によって、削られながら、クラックのように地面は裂けたのだった。

 

 

団長の久幸:「んんんんんん!!!なんだこの揺れは・・」

 

副長の音騎:「砂嵐?! いえ、地震???」

 

 

周囲の砂嵐が段々晴れ始め、うっすらと目の前の状態が確認とれるようになりはじめた。

 

ネクロス兵:「・・つっっ!? あ、アルケインさま? いずこに・・・」

 

to be continue

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