火龍リオレウス。かつて人間の里を焼き払い幻想郷にモンスターの脅威を知らしめた、その名を知らぬものはいないほど有名なモンスターだ。
そしてそのつがいである雌火龍リオレイア。リオレウスと同様に空の女王の名を冠する火龍。この二匹を同時に相手できるものは、幻想郷においてもそう多くは存在しないだろう。
そしてそれを今、目の当たりにしている少女―――火焔猫燐は表情こそ冷静さを保っていたものの、今すぐにでも逃げ出したい気分だった。お燐の持つ剣は、『炎の剣客』の称号に相応しい炎を放つ太刀。しかし、リオレウスとリオレイアは火龍と呼ばれている通り、炎の刃などまるで通用しないのだ。
「逃がして、くれないよねぇ・・・」
そう呟いた刹那。リオレウスがこちらに向かって突進してきたではないか。お燐は持ち前の身体能力でリオレウスの頭を踏み台にして背中を走り抜ける。そしてそのまま一目散に逃げ出した。リオレイアが追撃の炎を放つ。
「わわわっと! ケツに火がつくとは言うけど、ホントにつきたくは無いのさっ!」
お燐は一気にリオレウスたちから離れて行く。しかし、リオレウスはお燐を追って空を飛んだ。どこまでも追いかけてくるつもりなのであれば、こちらにも考えがあるとお燐は森を抜けて妖怪の山を目指す。地底の冷気の影響をもろに受けているであろう妖怪の山まではリオレウスも追いかけてこないと踏んだのだ。
しかしリオレウスも賢い。森を抜けるや否や低空飛行に切り替え、お燐を風圧で身動き取れないようにする。
そして着地すると、その鋭い眼光を向けた。
「これは、嫌な予感がするのさ」
突進攻撃。あの巨体がまともにぶつかれば命は無い。お燐はようやく体勢を立て直し、すぐさま回避に移る。しかしわずかに間に合わず翼にある爪に右足を掠めてしまう。
地面に転がるように倒れこむ。起き上がろうにも右足が痛くて動けそうもない。リオレウスはすぐさまその体を翻すと、唸りながら力をためている。次で決める気なのだろう。
「腹を括るか・・・火焔猫燐」
お燐は諦めたのか小さく息をつき、リオレウスを見上げる。そして最後の突進攻撃。徐々に近付いてくる自らの死を悟り、お燐は目を閉じた。
「―――閃光玉っ!」
遥か上空から声がする。そして放たれる閃光玉。お燐が目を開けると、リオレウスは目がくらんだのか攻撃を中止して闇雲に暴れまわっている。そして空から急降下してきた妖怪は、お燐の体を抱えるとすぐさま空へと飛び立った。
「無事ですか!?」
「鴉天狗・・・?」
無事なら何より。文はそう言って、一気にリオレウスから距離をとる。なんでまあ、あんな面倒そうなものが地底の入り口にいるのやら。使えるものなら何でも使うべき状況か。文はそう判断し、手持ちの回復薬をお燐に手渡す。
「動けますか? 動けますね? あいつを引き付けるのに協力していただけますか?」
「な、なんだってあいつを・・・?」
お燐のその言葉に、文は冷静に答える。
「地底の異変を解決するためですよ」
ハーメルン自体は比較的使いやすいけど、あれだね。
たぶん今作で当サイトを使うのやめると思う。
やっぱり「小説家になろう」に代わるサイトって無いもんだね。
今度はどこへ行こうかな・・・。