Veronica Ⅱ   作:つな*

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Veronicaの不意

リング争奪戦の大空戦の翌日、ヴァリアーの宿泊するホテルにディーノが訪れた。

ドアを開けたスクアーロは眉を顰め、用件を聞いた。

 

「よ」

「何の用だぁ"…跳ね馬」

「門外顧問からお前たちに書状を持って行って欲しいと頼まれてな」

「……」

 

俺くらいしかお前らと話せる奴いねーだろと後付けしてくるディーノを仕方なく中に入れる。

他のヴァリアーの面々はディーノが来たことに怪しむが、そのままヴェロニカの部屋まで案内する。

 

「いつイタリア帰るんだ?」

「さぁ…ボスの気分じゃねぇかぁ"……まぁ近いうちに帰るとは思うけどな」

 

昨日の殺伐とした雰囲気はなく、昔馴染みと会話しているように接する。

だが忘れてはいけない、入江はディーノのことをそこまで知っているわけではない。

8年前から数度会っただけなので、普通に知り合い程度としか思っていない。

 

「ぅ"お"ぃ、ボス入るぞぉ"」

 

ヴェロニカの部屋のドアを開けると、そこには本を読んでいるヴェロニカがいた。

 

「よ、昨日ぶりだな」

「あ"?跳ね馬?何の用だ…」

「門外顧問との繋ぎだとよぉ"」

「ほらよ、書状持ってきたぞ」

 

ディーノは懐から出した書状をザンザスに投げ渡す。

それを開き、内容をざっと目を通し、読み終えるとスクアーロに渡す。

要約すると、今回の騒動に関してお咎め無し、そのままヴァリアーの任務頑張って。というだけの内容だった。

予想内だったのでヴェロニカの反応はない。

 

「なぁザンザス……」

「あ"?」

「お前、九代目を本当に憎んでたのか?」

「……何が言いたい」

「あの後、研究班がゴーラモスカを調査したんだ…だが中身は軍が開発したものとは全く内容が異なっていた」

「…」

「操縦者…いや今回は動力源と言った方がいいか?随分負担のない造りだったみたいでな」

 

確かに衝撃吸収マットレスあったもんな。

 

「それに九代目を診た医師がこのモスカの構造を見たら、軍の構造のまま作っていれば九代目は確実に死んでいたって言ってたからな……お前、そこまで分かってたのか?」

 

バレバレじゃないですかヤダー

にしてもやっぱり原作と違って九代目の体にガタが来ていたってことか。

多分8年前戦ったのが私だったからだろうなぁ…

ゴーラモスカ改良しててよかったと心底思ったヴェロニカだった。

 

「途中で死なれて計画がとん挫しちゃ楽しくねーだろ…」

「……ま、これからも腐れ縁としてよろしくなザンザス」

 

ディーノは快活に笑う。

 

「ちゃんと九代目の見舞い行って来いよ!すっげぇショック受けてたからなー」

 

それだけ言うと、ディーノは帰っていった。

部下を付けていなかったが、果たして彼はちゃんと帰れるのだろうか。

部屋にはスクアーロとヴェロニカしかいなかった。

 

「お咎め無しでよかったね」

「ふん、それより入江……聞きたいことがある…」

「何だい?」

「私たちはこの体に憑依している身だ、お前はスクアーロの感情を感じたことはないか?」

「スクアーロの?………ああ、過去に数度だけ…今はもうないよ」

「どんなときにあったんだ?」

「最初は君が眠りについて直ぐの頃…任務で重症負ってね、もうダメだ死んでしまうって時だったかな」

「…」

「いきなり体の中から、こう……俺はこんなところで死ぬわけにはいかねぇんだ!ってスクアーロの幻聴みたいなのが聞こえると、それまで動かなかった体が少しだけ動かせるようになってね…必死に本部に帰った時があったなぁ」

「そうか…もうないんだな…」

「うん…何かこう…受け入れたって感じかな…スクアーロの体を借りてるわけだし、なんか彼も僕の一部というか…僕が彼の一部というか………」

「不思議なものだな」

「ヴェロニカちゃんはあったのかい?」

「一度だけ………8年前のあの日に…九代目と対峙している時にな」

「え…」

「オッタビオの虚言を信じた九代目が心底憎くなったんだ…自分でも分からない程、憎くて、虚しくて…それが怒りとなり飲み込まれるように…自分が自分でないような感覚に襲われた…」

「それって…ザンザスの…」

「ああ、あれが父の怒りだ…怒りとして全てを消化するしかなかったんだ……それしか父には方法が分からなかったんだろうな」

「ヴェロニカちゃん……」

「父の過去は知っているから仕方ないとは思っている………が、少し…胸が痛いな」

 

それからヴェロニカが喋ることはなかった。

 

この身を滅ぼしかねない怒りに身を委ねることがどれだけ怖かったことか……

 

 

❝ヴェロニカ……お前は俺のようになるな…❞

 

 

パパの言っていたのはこのことなの?

憎しみと怒りに身を委ねるような人間に…

憤怒の炎が心の底から溢れ出てくるようなあの感覚を覚えるなと

 

 

ズキリと痛む胸に手を当てながら今よりも少し低くなった父の声を思い出した。

 

 

 

 

 

 

スクアーロside

 

ヴェロニカちゃんを一人にしてあげたくて、幹部の人達には誰も入らないように念を押して、僕はホテルを出る。

今回のクーデターに関しては、何もお咎めが無くてよかったと心底安堵した。

にしても、僕はこれから10年後に向けて強くならなければならない。

白蘭さんや真6弔花に勝てる様に、今からでも可能な限りの研究をして、対策を立てなきゃいけないんだ。

特にこの時代からでも匣兵器は作るべきだろうか…任務の合間に進めていた発明品を今度ヴェロニカちゃんに渡してみよう。

入江はそのまま歩いていると、再び駄菓子屋を視界に入れ、そこに入っていく。

ベルが気に入ったふがしと、マーモンやレヴィが食べていたタマゴボーロを購入する。

その他にもアイスやマツタケの森などを買い込み、ご満悦で店を出る。

アイスの袋を破り、食べ歩きをしながら並盛を散歩する。

すると、またもや曲がり角で人とぶつかる。

ぶつかった者は尻もちをつき、入江は内心慌てる。

 

「おい、悪いな…大丈夫かぁ"」

「い、いえ!こちらこそよそ見しててっ」

 

そこには茶髪で、ヘッドホンを首にかけている学ランの入江正一がいた。

ぼ、僕ぅぅぅぅううううう!?

まさかの自身へのエンカウントに驚くスクアーロと、ぶつかってしまったのが外国人でしかも眼つきの悪い銀髪の人でビビりまくる入江がいた。

スクアーロは手元に持っていたアイスがなくなってることに気が付き、入江のシャツを見るとそこにべっとりついていた。

 

「悪い…ぶつかった拍子にアイス付いちまって…」

「え!?あ!いいえ、だだだ大丈夫です!」

 

入江のおどおどした態度にスクアーロは悟る。

あ、この僕今ぜったいスクアーロにビビってる。

うん、だって僕も街でぶつかったのがこんな長身の銀髪外人なら怯えるし

でもまだ何も知らない僕ってこんなに怯える子だったっけ…だったね、うん。

しみじみと自身の過去を見るスクアーロに、入江は急いで立ち上がる。

 

「ああああの、アイスごめんなさい!わざとじゃなかったんです!」

「ああ、いや…俺もよそ見してたし……あ」

「え!?」

 

スクアーロは持っていた駄菓子やの袋から好物のふがしを取り出す。

 

「これ、詫びだぁ"…受け取っとけ」

「え!?だ、大丈夫ですよ!」

「いいから、おめーこれ好物だろぉ"」

 

無理やり持たせると、スクアーロは入江の頭を撫でて去っていく。

 

「あれ?何で僕の好物知って……」

 

入江の言葉はスクアーロには届かなかった。

 

 

 

入江は10年後にボンゴレ日本支部があるであろう場所まで行くことにした。

辿り着いたそこは何もなく、ただの草木の生い茂る森でしかなかった。

ここは真6弔花に位置を知られてしまっていたし、別の位置に移すべきなんだろうなぁ

多分位置がバレたのって白蘭さんの能力でだし

他の場所を見て回っていると、夕日は傾き始め、そろそろ帰ろうかと来た道を戻る。

別の場所を探すよりも、基地自体強化した方がいいのかな…

そんなことを考えながらホテルに戻ると、入江はヴェロニカに尋ねた。

 

「ボス、いつイタリア帰んだ?」

「明日」

「了解」

 

これを幹部も聞いていて、皆了承していた中マーモンが口を開く。

 

「ねぇボス」

「あ"?」

「どうして彼らを殺さなかったんだい?」

「九代目がしぶとく生きていた…奴らを殺しても無意味だ」

「ボスは…まだボンゴレボスの座を狙っているって解釈でいいのかい?」

「………俺は気に入らねぇ奴をカッ消すだけだ」

「気に入らないやつをカッ消す過程でボンゴレボスの座を手に入れられるならそれはそれでよし、ってことか…」

「ま、俺はボスの下が一番楽しいから、そのままでもいいぜ、シシッ」

「僕もここが一番給料いいからね」

 

マーモンとベルはそれだけ言って各自の部屋に戻る。

 

「ボス、俺はどこまでもボスについて行く…絶対だ」

「あらやだ、私だってずっとボスについていくわよん!」

 

レヴィとルッスーリアもそれだけ言うと部屋を出ていく。

部屋にはスクアーロとヴェロニカのみとなる。

 

「タマゴボーロ食べる?」

「食べる」

 

入江はヴェロニカに駄菓子を渡す。

 

「これから白蘭さんに向けて対策立てなきゃね…」

「そうだな」

「忙しくなるね」

「そうだな」

 

 

「僕もずっとヴェロニカちゃんについて行くからね」

 

 

 

 

「そうか…」

 

 

 

 

ヴァリアーは翌日の早朝、イタリアへ帰国した。

 

 

 

 

 

 

ヴェロニカside

 

イタリアに帰ると、ヴァリアー本部では小部隊が先に帰還していた。

そして翌日からはそのままいつも通りに任務を遂行することになっている。

今回の騒動で、ヴァリアーはボンゴレから再び独立した機関に復帰する。

それが嬉しかったのか、部下たちは宴会のようなものを開いていた。

ヴェロニカはあまり興味もなかったので、そのまま部屋に籠ってこれからの書類に目を通していた。

すると入江が入ってくる。

 

「ボス、奥使う」

 

奥、というのは研究室のことだ。

スクアーロは執務室の本棚の隣に設置した研究室を虹彩認証で扉を開ける。

そのまま扉は壁になり、虹彩認証も不可視になる。

そして日を(また)いだが、入江が出てくることはなかった。

ヴェロニカはそれが当たり前にあったので、何も言わずそのまま放っておいた。

それから二日後…

 

「ねぇボス、スクちゃん見なかったかしら?」

「あ"?」

「一昨日から見てないのよ~…ほら今日はあの子任務入ってたでしょ?」

「っち、あのカス鮫が」

「皆知らないから困ってるのよね~」

 

再び屋敷内を探しに行ったルッスーリアの言葉に、ヴェロニカは嘆息する。

まだ研究室籠ってたのか…

研究に熱中するのはいいが、任務をほったらかすとはどういう了見だ

ヴェロニカは執務室へ行き、直ぐに研究室に入る。

 

「おい入江、お前今日任務―――………入江?」

 

広いとは言えない研究室には、資料と部品が床に散らばっていて誰もいなかった。

テーブルの上に置いてあったパソコンを付けると、そこには三日前の日付が記されていた。

そしてそれ以降、何も記述はない。

ヴェロニカは研究室の辺りを見回すが、見慣れない機材ばかりでここで何を発明していたのかさっぱりであった。

ヴェロニカが研究室を出ようとドアのぶに手を掛けた瞬間、後ろからピコン、と機械音が響いた。

振り向くと、大きなスクリーン画面に数字が書かれていた。

 

「3?」

 

すると、数字が変わる。

 

『2』

 

ヴェロニカは首を傾げるが、次の文字を見た瞬間それが何なのか分かる。

 

『1』

 

「カウントか…!」

 

周りを警戒して、銃を抜く。

 

『GO!』

 

スクリーンの画面に出ていた文字と共に、何とも言い難い感覚が襲う。

あ、これ知ってるわ……10年バズーカと同じ感覚……

ふと思う嫌な予感に頭痛を覚えるが、そのまま流れに身を任せる。

 

瞬きをすると、そこは同じ研究室だった。

だがよく見ると、先ほどと広さや機材や資料の配置が違うことに気付く。

そして目の前にあるパソコンを起動する。

するとデスクトップの下の方の日付を見ると本格的に頭を抱える。

 

「何で私が10年後に来てんだ………」

 

研究室を見渡して、何かないかと探し出すが何も見つけられず考え込む。

取り合えず入江探さすか…

そう思い至ったヴェロニカは研究室を出て執務室を出る。

そして廊下を歩いて、ヴァリアー本部を見渡していると後ろから声がした。

 

「ボス?」

 

振り向くと、そこには背の高くなった10年後のベルがいた。

ベルはヴェロニカを見るとこれでもかというほど驚いていた。

 

「は?え、何でボスまで若返ってんの?」

「10年前から飛ばされてきた」

「うっそ…マジか…」

「おいカス鮫もこっちに飛ばされてこなかったか」

「ああ、一応来てるよ…多分広間にいるんじゃない?」

 

そしてベルは広間に行く道中、この時代の状況を説明し出す。

ミルフィオーレのことは分かっているつもりなのであまり聞いていないが。

広間へ行くと、スクアーロは居らず、他の幹部がヴェロニカの姿に驚いていた。

 

「あぁん!ボスも急に若くなってるぅぅ!」

「ボスも10年前から飛ばされてきたのか!?」

 

ルッスーリアとレヴィと、緑色の髪をしている少年…フランがこちらを見つめている。

最初はフランを無視しようとしたが、そういえばこの身体じゃ初対面だということを思い出す。

 

「もしかして10年前のボスですかー?」

「てめぇ誰だ」

「ミーはフランですー、前任の霧の守護者、マーモンって人の後任ですー」

「ふん」

 

マーモンはこの時点じゃ死んでるか、ていうかボンゴレ狩りが存在している時点で沢田も死んでるのか。

それより沢田綱吉達が未来に飛ばされて、イタリア主力戦まで確か一週間ほどあった気がするけど、今何時頃だろうか。

 

「っていうかー、スクアーロ隊長もボスも10年前から飛ばされてきてますけど、これ幹部全員時間差で飛ばされてきたりするんですかー?」

「……それはない」

 

だって研究所の場所誰も知らないし。

待てよ、この時代に匣兵器あるってことは、ベスターに会えるということか。

上手くいけば過去に持ってけるかな

 

「あ、ボス、この時代の兵器として一般化されている匣兵器というものがあって―――…」

 

レヴィが取り合えず一通りこの時代の武器やリングなどを説明して、ザンザスの匣兵器のことも教えてくれた。

さっき執務室行ったときによく見とけばよかった。

ヴェロニカがそう思っていたら丁度、扉が開きスクアーロが入ってきた。

 

「う"ぉおい、アーロがこっちに来なかったかぁ"……ってボス?」

 

スクアーロはヴェロニカの顔を見ると驚いている。

 

「ボスも飛んできたのかよぉ"…」

「っち」

「う"ぉおおい、この時代のボンゴレ窮地に陥ってるらしいぞぉ"」

「るせぇ、カス」

 

入江を無視して、部屋を出る。

多分直ぐに入江が追ってくるだろ…んでもって説明させる。

執務室に戻ると、机の上に匣があり、ベスターを出そうとするがリングがないことに気付き研究所の中を探す。

探していると、リングがいくつか入っている箱を見つけたので中からランクA相当のリングを拝借して指に嵌める。

研究室を出て漸くリングに火をともし、匣に注入する。

するとベスターが出てきて一吠えする。

何度か撫でていたら扉が開き、スクアーロがどぎまぎしながら入ってきて、扉が閉まった瞬間ヴェロニカは無理やり笑みを作る。

 

「おい、どういうことだ」

「あああ、ほんとごめん!何か僕も予想外だったんだ!」

 

入江は謝りながら研究室のドアを開いて中に入っていく。

仕方なくヴェロニカもそれに続き、二人とも研究室の椅子に座る。

 

「ええと、まず……この時代飛ばされたのはなんていうか…とっても……事故なんだ」

「は?」

「僕が元の世界に戻れるようにバズーカの研究をしていて、その途中で10年バズーカみたいな機能の副産物が出来てしまったんだ……それを保管してたんだけど、ケーブルが多分センサーのアダプタに刺し込んだままだったのかもしれない……研究室を出る際に虹彩認証でセンサーを起動したと同時にその機械も始動しちゃって……」

「つまりお前の注意不足と?」

「返す言葉もありません、ごめんなさい」

 

どうやら10年前に飛ばされたのは入江の開発途中の副産物のせいらしく、飛ばされて直ぐに入江は状況を理解したらしい。

ただ沢田綱吉達とは違い10年後の体は過去にいってるとのこと。

そして研究室の記録から入江が10年後もこの研究室を使用していることから未だ私達は元の世界に帰れていないことが分かる。

中身が入江とヴェロニカだからこそ何も行動を起こさないと分かっていて、安心出来るようだものだった。

 

「10年前に戻ったら覚えておけよ、今は白蘭と真6弔花のことを考えよう」

「そうだね…」

「このまま白蘭と対峙するのは面倒だな…一応匣兵器の扱い方は知っているけれどもベスターを使役するのは初めてだからな、制御出来るかどうか…」

「うん、僕もさっきアーロを出してみたんだ…多分コンビネーション技とか全く出来ないと思う」

「っち」

「それでさ僕少し研究室に籠りたいんだけど…ダメかい?」

「何を作る気だ」

「決戦の時に、白蘭さんが他の人から吸収した炎が蓄積されたものが翼のように昇華したと聞いたんだけど…」

「ああ、あれか…」

「それで、その炎が凝縮したその翼を破壊すれば、結構な痛手になるんじゃないかな…って思って…」

「つまり?」

「内部から炎を発散させる物質を作りたいんだ…一応元の世界では炎の解明は出来てたし…多分作れると思うんだ」

「どれくらいかかる?」

「ええと……3週間は欲しい…いや3週間で作り終えてみせる!」

「分かった…だが、約一週間後のミルフィオーレ殲滅戦には参加しろ」

「えぇ…」

「少しでも匣兵器に慣れておけ、この時代の者達は段違いに強くなってるからな」

「そ、そうだね…分かった」

「それ以外、何とか他の奴等を誤魔化しておく」

「ありがとう!ヴェロニカちゃん!あ、あとこの時代のリングなんだけど…」

「さっき研究室の中探ってたらランクAのリング見つけたから大丈夫」

「分かった、じゃあ僕は研究を始めるね」

 

その場での過ごし方が決まり、早速入江はパソコンを開き始める。

ヴェロニカは研究室を出て、外で待っていたベスターを撫でる。

取り合えず、ベスターと親睦でも深めるか…あと修行しようかなぁ……

よし、思い立ったが吉日って言うもんね

ヴェロニカはすぐさま広場へ向かい、扉を開け放つ。

中にいた幹部は一斉にこちら向き、ルッスーリアが反応した。

 

「あぁんボス!何かあったかしらぁ?」

「てめぇら全員表出ろ」

「「「「え」」」」

「肩慣らしにお前ら全員を相手してやる」

 

 

この後ベル、ルッスーリア、レヴィ、フランがフルボッコにされたのは言うまでもない。

 

 

 

 

 


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