ポケットモンスターspecial 氷の少女   作:眠猫の玉手箱

18 / 25
ようやくリアルで大変な用事の()()が終わった眠猫の玉手箱です。全部終わったとは言ってない。

それゆえ今回はいつもよりも長めで低クオリティかつバトル描写無しのほのぼの(予定だった)話です。ご了承ください。


第14話 きのみとマラサダ

マヨside

 

ふぅー

そう安心したような声を上げなながら、力なくレモンお姉ちゃんがレジカウンターの上に寝そべるのを、マヨは(レモンお姉ちゃんに買ってもらった)お茶を飲みながら眺める。

 

ここは2の島最近ポケモンセンターでに導入されたカフェスペース。遠い、カントー地方よりも更に遠い『アローラ』という地方のポケセンほぼ全店にあるカフェをまねしているらしいって前にお父さんに教えてもらった。

 

「ずいぶんとお疲れのようですね。レモンさん、マヨさん」

「ええまぁ。ちょっと壊滅した筈のR団のボスに誘拐されかかりまして」

 

アローラから来たというてんちょーさんが皿を拭きながら労ってくれる。レモンお姉ちゃんは寝そべり目をつぶったまま本当のことを行ったが、冗談だと思われたのかハハッと笑い飛ばされ、レモンお姉ちゃんも誤解を訂正する気はないらしく、しばらくの間先程の状態から一歩も動きそうにない。

 

「マラサダ!?」

 

とおもったら前の言葉はうそだった。目の前にマ()()ダが差し出されレモンお姉ちゃんが起き上がる、現金な人だ。てんちょーさんを見上げるとサービスだと言われたのでありがたく二人でいただく。

 

「でも、レモンお姉ちゃん本当によかったの?警察に詳しく話さないで」

 

「いいのいいの。どうせ同じ話を何回も繰り返すだけだから。一回きちんと話ときゃ多分だいじょ」

まるで今までに何回も警察のお世話になったかのように語るレモンお姉ちゃん。

 

実は数年後に知ったのだがこの頃のレモンさんは

『ポケモン所持法』の第一項ポケモントレーナー適正年齢(()()()()10歳)以下の者がポケモンを所持することを禁ずる。但し、最低限の自衛の為に保護者またはそれに類する者からポケモンを借りるのは可とする。

 

という実質有名無実の法律に完全に引っかかっていることをカントー本土から左遷された異動した悪徳警官に詰問されて、数回署に引っ張られていたらしい。その為、あまり長い間あそこにいたくなかったのだろう。

 

まぁ彼女が大丈夫と言うのなら大丈夫なのだろう。タブンネ。と、当時の私はそれで納得した。

 

「それに見た感じ誰もつけてなさそうだし。うまく巻けたみたい。全く罪のない子羊__じゃなかったメリープ達に酷いことするやつになんか関わりたくないしね」

 

「うんそうだね」

 

関わりたくないというのはホントウに同かんだと思う一方でなぜかメリープのコスプレをしたレモンお姉ちゃんがヤドンと一緒に草を食べる光景がうかびあがる。近づくだけで10万ボルトをうってきそうだ。

 

「まぁそんなことはひとまず忘れて、」

レモンお姉ちゃんがマラサダを一旦机に置いて、(それでも手だけは離さないが)ぐるんと身体を回して、こちらを真正面から見つめる。

 

「マヨちゃんはなんで一人できのみの森に行ったのかな?」

「えぇっとそれは」

「それはってどういうことかな。」

 

言いたくないけど、目の前でニコニコしているレモンお姉ちゃんを見ていると言い逃れは無理そうだ。そう判断した私は素直に

 

「ごめんなさい」

謝る。

 

 

カン

 

瞬時に床に安っぽい竹刀が振り落とされる。すごいなーポケモンセンターの床って。竹刀を叩きつけられてもぜんぜんへこまない。

「私は謝れとは言ってない。なんで一人できのみの森に行ったのかって聞いてるの、ポケモンを持たずに森に入るのは危険なことだってマヨだって分かってるよね」

 

そんなのは言われなくても分かっている.....だけど

 

「きのみの森には比較的ヤドンとか穏やかなポケモンしかいな「あくまでも比較的穏やかなポケモンが多いというだけで決して安全という訳ではない。」

 

言い訳は許さないというかのように言い訳は一途両断にされる

 

「事実あの森にだってモルフォンやウツドンとかの危険などくポケモンも多く生息している。スリーパーのような変態もいる。ロケット団のような人を傷つけて楽しむ***もいる。ヤドンのむれを見て癒やされたいのも分かる。分かるけど、でもねマヨちゃん」

 

 

貴女は死にたいの?

 

 このときのレモンお姉ちゃんの怒ったような、悲痛に満ちた顔は何年立っても忘れることなく覚えている。

 

 

 

 

 「まっ。過ぎたことを言ってもしょうがないか。マヨちゃんがそんなことをしたのならば、それなりのあなたにとって重要な理由があるんでしょう。」

 そう言ってレモンお姉ちゃんが木刀をどこかに仕舞う。どこにやったのだろうか。かくせるような場所は一見なさげなのに。

それを見ながら私はポツポツと話し出す。

 

 「今日パパのおたんじょうびだったの」

「そうだったね。去年聞いた」

「だから昨日レモンお姉ちゃんにケーキの作り方を教えてって頼んだ」

「まるで昨日のことが一年以上前に思えるよ」

「レモンちゃんメタ発言は控えましょう」

「これでパパの喜こんでくれると思った。だけど」

「だけど?」

「今日材料を取り出してみたらきのみが虫食いされていることに気がついて」

「カイロスにでも食われた?」

「いや大きさ的に多分 キャタピー辺りだと思う」

「いやきっと突然変異でミニサイズになったカイロスがいるのよ。可愛い路線を目指して10km卵への復活を目指してるのに違いないわ」

「(なに訳の分からないこといってんだこの人)最初はお店で買おうと思ってたんだけど、近くの八百屋はお休みで、スーパーも色合いが悪いのしかなかったし」

「それで前にみんなで行ったきのみの森での採取を思いついたってこと?」

「そう」

レモンお姉ちゃんは先程の表情はどこへやら優しげな表情を浮かべて けなげな子やー と言いながらマヨの頭をナデナデしながら

 

「だったら反省すればそれで十分。次から街の外に出る時はお父さんとかの大人にー、最悪私でもいいから絶対に誰かを誘いなさい。分かったね?マヨ」

コクとマヨがうなずいたのを確認して安心したかのようにマラサダを一つ口に放り込む。

 

「さて、じゃあ収穫してきたきのみ見せてくれる?あのきのみの森の木の実は美味しいからね、酸味が際立つナナシのみ。渋さと甘さと仄かな苦味や酸っぱさが絶妙に絡み合ったオボンのみ。あとそれと」

「それと酸っぱいイヤのみも外すせないと思うね」

「そうですね。あと、私の一番のおすすめは甘いマゴのみです。」

「ほうでしたら、この前5の島にオープンしたマラサダショップのメニューの一つ、アマサラはもう食べられましたか?」

「ええ、オープン初日に行きましたよ。マジでホントに甘かった。またバイト代出たら行きたいですね。」

「やはりあそこはいいですよね。」

 

レモンお姉ちゃんと、てんちょーさんがきのみとマ()()ダについて熱く語っている間にとってきた木の実が入ったビニール袋を出す。

 

「ほうほうなかなか形のいいのが揃ってますね。」

「さすがマヨ。このオレンも、キーも、いい熟れぐわい。ただ(人間にとって)有毒のきのみもちらほら混じってますね。」

「ええ。そうですね。これもダメ、これもダメ

といいながら店長さんによって全体の2割ほどのきのみが取り除かれる。

マヨは弾かれた赤と黄緑のカラフルなきのみを手に取る。

「普通に美味しそうに見えるんだけどな。」

「まぁそう考えると少しもったいないけどね。まぁしょうがない。ありがとう店長さん。判別してくれて。」

「ひょっとしてわざわざここできのみをここで取り出したのは.....?」

 

 てんちょーさんが何かを察したかのようにレモンお姉ちゃんを見つめ、レモンちゃんがフフッと笑う。

 

とその時テンテンテテッテンとよく聞く軽快なbgmが鳴り響き館内放送で

 

「おまたせしました。レモンちゃん、それとマヨちゃん。お預かりしていたポケモンのHPとPP回復しました。」

 

「回復も終わったみたいだね。マヨパパが居ない隙にケーキ作って驚かせたいし、そろそろ行こうか。あの****のせいで余計に時間かかったしね」

「レモンちゃんその言葉達は子供が言う言葉じゃありませんよ?」

 

何だかわからないがあんまり良くない言葉らしい。

 

「じゃあ次から*****という言葉にしますね。あと語尾は『かかったし』に語尾の『ね』が着いただけですよ。タヒねなんて意味で言ったわけではございません

「いやその*****もまずいからね。レモンちゃん?!」

 

伏せ字ばかりでわけがわからないよ。という顔をしたが誰も説明してくれなかった。どういういみなんだろうか?

そんな私を放ってポケセンのお姉さんさんからモンスターボールを受け取ったレモンお姉ちゃんがそのうちひとつを手にとってヤドンを出す。

 

「ヤドン、どう?」

「 ヤァァ ン」

 

出てきたのはポケセンのカフェスペースに着いたときのレモンお姉ちゃんと同じように寝そべるヤドン。

 

「________」

 

そしてレモンお姉ちゃんは二言三言ナニカを言ったと思ったら直ぐにボールに戻してしまった。どうしてだろう。きになったのだが、彼女の背中に聞くなとかいてあったので聞くことができなかった。

 

//////////////////////////////////////////////

 

レモンside

 

ボールから出したヤドンはやはり体調が悪そうだった。

当たり前だ。あの技、私が『事故回復』と呼んでいる技はただ単に体力を回復し、状態異常を直し、ステータスをリセットする技ではない。

 

例えば火事場の馬鹿力と言う言葉を知っているだろうか?

 

広辞苑には 差し迫った状況では、普段にはない力を発揮することとかかれているが、

実際には自分の脳が押さえてる力を出しているだけである。ではなぜ人間は普通力を押さえているのだろうか?それはやたら滅多全力を出していると、筋肉が壊れたりと色々と人体に悪影響が出るからである。

 

それと同じだ。あの『事故回復』はそれと同じように負荷をかけてあくまで、無理やり()()()()()()()()()()()一時的に回復するだけである。

 

それを使ったあとの結果が先程のヤドンだ。あの暫く(少なくとも半日は)動けない置物と化したヤドンだ。

 

「本当にゴメンね、ヤドン 次こそは」

 

次こそは何人なりともヤドンに傷つけさせてなるものか。

 

ヤドンの近くに寄せていた顔を上げて、自分のほっぺたを一度ペチンと叩く。

さてと

 

「マヨゴメン。」

「大丈夫だよー。今マヨもちょうどノコッチのことについての説明が終わったところだから。」

 

どうやらあのノコッチは若干衰弱しているとのことなので少しの間ポケセンで経過観察するらしい。どおりでここにいないわけだ。

 

「じゃあ早く行こうよ。レモンお姉ちゃん」

 

そう言ってマヨはタタッと勢いよくポケセンの出入口に走っていく。

 

「あっまだカロとアコの体調が。」

 

慌てて声をかけるがマヨには聞こえなかったようである。まぁ来ないのに気がついたら直ぐに戻ってくるであろう。

 

「レモンちゃんの橙色のロコンと白の色ちがいのロコンはすっかり回復して、元気になりました。ヤドンは疲れちゃったみたいで元気ないから注意してあげてね。」

 

そう思ったから追いかけずにジョーイさんの話を聞く。

 

「ありがとうございます。あと、ヤドンたちはあくまでも名目上はカンナさんのポケモンですから。」

 

名目上はカンナさん(保護者)のポケモンということにしとかないとね。悪法だろうが、実質有名無実だろうが法律は違反しちゃ不味いんだよ。.....少なくとも表向きは。ホントにポケモン所持方の第一項なんて誰得だよ。

 

 

「色々子供は大変だね。というわけで三体の治療費750円払ってね。」

ジョーイさんも事情は分かってるのかウンウンと頷いてから、にこやかな表情で750円(内訳:250円×3体)を請求してくる。

 

ゲームではポケセンの利用料は無料だったが、残念ながらこの世界だと無料なのはポケモントレーナーだけであり、それ以外の人は回復だけで一体あたり250円取られる。入院だともっととられる。

 

まぁこれでもポケモン協会(この世界での政府のようなもの)が9割ほどを負担してくれてるんだけどね。

 

とりあえず横のポーチからヤドンの形をした財布(なかに入ってるのは小銭ばっかりだ)をだす。

 

「領収書もお願いします。」

 

そういって、ジョーイさんから領収書を貰う。これはカンナさんとの約束だ。最初は私がバイトで稼いだお金でポケセンでの回復費用を出していたのだが、最初の頃のバイトはほんとーに稼げなかった。時給が3桁行けばいいほうだった。もちろんその分私と10レベル位のヤドンでもできる(と判断された)簡単な仕事だったが。

で、そのせいで金がなかった私はポケセン代をケチって節約せざるを得ず、

 

それがカンナさんにバレて(なぜばれたか?私の時々羽のように軽くなる口のせいだよ!)カンナさんの怒りが噴火し、大爆発した。氷使いとは一体?

 

まぁポケモントレーナーを目指すものとしてはポケモンの体調管理は当たり前だしな。当時の私は浅はかだったな。猛省。ここはゲームではない以上ポケモンだって病気にかかることもあるし、あの回復にはそれのチェックも含まれてるのだ。どれだけ、しっかりとヤドンたちを見ていた(つもりだ)としても(素人目)だけでは分からないこともあるのだ。

話が逸れたがそんなわけでそれ以降はカンナさんが全てポケセン代を出すことになったのである。領収書をもらうのもそのためだ。

 

「はい。領収書」

「ありがとうございます」

 

貰った領収書を乱雑に財布にしまう。領収書なんか読めればいいんだよ。

 

「そうだレモンちゃん。もしよかったらこれ貰ってくれない?」

 

そこに差し出されたのは若草色のそれなりに上質な紙を使っているであろう何かのチケット。

 

「ありがとうございます」

 

何のチケットだろうか?礼を言ってから受け取り正体に気がつく。まさかこれは

 

 

 

 

「5の島のマラサダショップの一個無料券ですって!?」

 

5の島のマラサダショップのどれでもお好きなマラサダ一個無料券だった。

 

「ジョーイさんいいの?!ダメって言っても返さないけど本当にいいの?!」

 

何を選ぼうかな。甘いアマサダか、それともたまにはシブサダもいいかな?もう既に何を買おうか考えてる私に、ジョーイさんは優しく

 

「いいの。実はオフの時に商店街の福引きで偶々当たったやつなんだけどさ、つい忘れてて、そのチケットの期限明日までなのよ。」

 

「それは残念(ラッキー)でしたね。明日の勤務が終わった後じゃ間に合わないんですか」

 

「そうなのよ。今日から2()0()()()()()()()()()()でね。」

ニッコリと笑いながら訳を説明してくれた。

 

「なるほど20日連続勤務だったらしょうがn....ん?20日、480時間連続勤務?またまたご冗談を。」

 

フフッっとジョーイさんが嗤う。

 

「ジョーイさん冗談ですよね?」

 

目の前のジョーイさんはいつものようにニコニコわらった。そこに言葉はない。

 

気分の悪い沈黙が流れ、

 

テンテンテテッテン

 

「あら、虫取り少年君のビートルと、ストライクの回復が終わったみたいね。じゃあレモンちゃん私はこれで。」

 

ポケセンの回復音によってかなしばりから溶け

「あっはい。チケットありがとうございました。」

 

ジョーイさんの後ろ姿にお礼をいう。

.....にしても、20日連続勤務は冗談だよね?最後まで否定も肯定も何も言ってくれなかったけど。

 

「レモンお姉ちゃん遅いよー」

「ゴメンマヨ、ジョーイさんの話聞いてた」

 

文句をいうマヨにばれないようにこっそりと若草色のチケットを丁寧に折り畳んで財布のなかにしまう。

 

「きのみは持った?」

「もってるよ。」

 

マヨの右手を見るとしっかりとビニール袋が握られている。

 

「じゃ出てきてカロ」

私がモンスターボールから出したのはカロ。こちらはすっかり回復しているようだ。

 

「じゃ行こうか。」

 




この話を書いてるとマラサダなのかマサラダなのか分からなくなってくる。間違えやすいよね。.....という訳でどっか間違ってたらゴメンなさい(マヨのはわざとやってます。)

それと、ついにUAが7,500を突破しました。
いつも見てくださる皆様、誠にありがとうございます。

来年も頑張りますのでこれからも氷の少女よろしくお願いします。


追記:h30 12 24 20:25分に
マラサダショップの位置を1の島から5の島へ変更
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。