ポケットモンスターspecial 氷の少女 作:眠猫の玉手箱
そして私はその理由忘れちゃいけない筈なのに、どうして忘れているの?
その選択をしたのは私、
だから忘れちゃいけないのに。
目の前にいる筈の緑の●●●が遠ざかって.....
..........?
目を開けた先には木の天井があった。あれ?いつの間に家は木造になったんだっけ.....?周りにはラプラスやニドラン♀のぬいぐるみがおいてある.....
「そうだヤドン、ヤドンは?!」
意識を失う前の記憶が蘇り
ここはどこなのかという疑問はほぼ忘れ去りあわててなぜかかかっている布団をはね除ける。
「落ち着きなさい」
「ウニャァー!?」
真横に居ためがねをかけた水色のスカートを履いている女性に気づかず驚いて変なこえを出してしまった、
(ウニャァーって声は忘れて下さい、なんであんな声が.....。)
良かったあのロケット団の女性とは違うようだ。
「キャッ」
驚いたのは向こうも同じだったようで、驚いた声を出した。
「すいませんヤドンは?ヤドっ、」
とりあえず混乱のままにヤドンの居場所を聞く
「落ち着きなさい、あなたのヤドンは別のところにいるわ。それより聞きたいことがあるのだけど、あなたどうして.....」
その後の言葉は言われなくても分かった、ヤドンのことを切りつけたことだろう。
「ヤドンのことですよね、分かってます。」
「ええそうね、ロケット団」
ロケット団という言葉を聞いた瞬間あの光景、私がヤドンをしているときのあの女性が笑っていた光景がフラッシュバックして、意図せずにビクッとなる。
「.....やっぱりそうなのね。」
女性がどこか悲しそうに、悔しそうに言う。
「そうそう自己紹介が遅れたわね、私はカンナ、よろしく。」
「あっはいよろしくいたしまっ、」
舌噛んだ。
「実は私この島にあるいてだきの洞窟のポケモン達を乱獲している、ロケット団を名乗る連中をぶっ殺しもとい退治しようとしたんだけど。」
この人じゃなくてカンナさんさらっと今とんでもないこと呟きませんでしたか?
まぁいいやあのロケット団が殺されようが退治されようが殺されようがコロサレヨウガ。
「すんでのところで逃げられて探していたらあなたがあのヤドンを.....」
「そうですかカンナさん。助けてくださってありがとうございます。」
「悪いんだけど話して話してくれないかしら、何があったかを。」
「.....分かりました。」
どうしようかと一瞬考えたが話すことにした。思いだしたくもない、でも自分のやったことだから、とりあえず頭のなかを整理しよう。そう思って話し始めた。案外自分で抱えこみたくないだけの話かもしれないが。
「実は私記憶喪失でとりあえず人のいるところを探そうとして「ちょっと待ってちょっと待って記憶喪失って」
そういえば記憶喪失っていってなかったけ。
「私にもなんで記憶がないかわからないんですが、気がついたら海辺で日差しを浴びて寝転がっていました。それで現実逃避しようとしたら波を真正面からあびました。」
「どうして.....いや分からないって言ってたわね。」
カンナさんは、記憶喪失の件が気にはなったようだが、
私はあんまり嘘が上手ではないので下手にボロが出ると不味い。話を強引に元に戻す。
「それでなんでか知らないんですがついて来たヤドンと共に早く人見つからないかなーと呟きながら20分か30分位歩いてたんですが、そしたら向こうの方から黒い服を着た女一人と、男四人計5人が歩いてきて、なんとなく怪しい危険な感じがしたので、ひとまず隠れたんです。そしたら直ぐにばれてしまい、」
そういやあの時ロケット団、どうして私が子供って分かったんだろうか?....ダメだ分からない。
「女にナイフを投げられ、スリーパーに催眠術をかけられて.....」
後は続けられなかったし、続ける必要もないだろう。
「ありがとうツラいのに話してくれて。ところであなた名前は.....覚えているのかしら?」
「覚えていません。家族の顔も名前も住んでいた場所も。年齢だけは覚えているんですがね。」
住んでいる、いや住んでいた場所を覚えていないことだけは嘘だ。.....いや現状、記憶と現実が違う可能性も否定できないが。
「.....そうなの、とりあえずヤドンに会ってくる?」
「はいそうですね、色々ありがとうございます。」
だが今の私が会って大丈夫だろうか、そんな考えがぽつんと頭から出てくる。
なんでヤドンが『私なんかに』ついてきたのか今でもよく分からない、案外理由なんてないのかもしれない。
でも少なくとも悪意を持って近づいてきたわけではないのは確かだろう。
それなのに私は傷つけてしまった、催眠術?それがなんの言い訳になる?私がこの手で傷つけたのは事実、その事実だけはどうやっても覆せない。自身を許せない。
「会っていいのよ、あのヤドンだって分かってる筈よ、あなたが好きでそうした訳じゃないって」
そんな私の心境を読んだかのように、カンナさんが言葉で背中を押してくる。
「その様子だとロケット団の女に『色々』吹き込まれたみたいだけどね、たしかに催眠術をかけられてナイフでやったことは事実でもあなたはヤドンを傷つけたくなかったんでしょう。あんなに泣きながら苦しそうだったもの。
それに今会わなかったらあなたは絶対に後悔する。 .....会ってきなさい。」
行こう。ヤドンに面会を拒否されて念力当てられようが水鉄砲をぶちまけられてもしょうがない。
「行こう私。」
最後に活を自分自身に入れてカンナさんが指し示した方向へと歩いていく。
「そういえば最後に一つだけいいかしら」
「?」
なんだろう?
「あなたって歳はいくつなの?」
なんだそんなことか。
「青春を謳歌する15歳ですよ。」
そして私はカンナさんの反応を見ずに、今度こそヤドンがいる筈の部屋へ歩いていく。
----------------------
自らを記憶喪失と述べる自称15歳の、見た目は6,7歳に見える少女が目の前を去って行くのをを黙って見つめながらカンナは考えごとをしていた。
あの少女は何者なのかという疑問である。
そもそも第一印象がトレーナー基準年齢(10歳)にはどうみてもましてや15歳にはとてもじゃないが見えない少女がナイフでヤドンを刺していて
しかも『ヤドンが一切抵抗していない』という
あまりにも強烈過ぎたが話を聞いてもっと彼女の正体が分からなくなってきた。
記憶がないって彼女に何があったんだ?
それに、彼女を見つけたとき最初はナイフを取り上げようとしたのだが、その時には彼女の服はビショビショになっていた、ここまではいい。問題はさっきの少女が言ってたことをそのまま信じるならば彼女はもっと早くに起きてなければおかしい、朝の水が引いていく時間ですら波を浴びたといっていた。ならば夜中の満潮の時点では波が何回も彼女の顔に当たっていた筈だ。その時にどうして起きなかった?まぁ何者かが潮が引いてから彼女をおいたのかもしれないが。でもそう考えるには少々彼女の服(ジャージ)が、本人には悪いがボロボロだったのが気にかかる。かなりの時間外で着られていた感じだったし。
.....にしても解散したはずのロケット団を名乗る連中が本当にいるとはね。四天王事件の終わりにボスであったサカキが解散を宣言したらしいが、ただの残党が勝手に名乗っているだけなのだろうか?それともサカキがまた再結集したのだろうか?それともそこら辺の不良が粋がって名乗ってるだけか?
できれば三番目であって欲しいが。
「考えててもしょうがないか」
立ち上がり伸びをする。今はひとまず彼女の様子を見に行くことにしよう。
四天王事件、私はあの少女以上の不幸を産み出してきた。 そんな私はこの後あの少女をどうすればいいのだろうか。施設は当てにしないほうがいい、ロケット団の人員と資金の源になっていたところがあまりにも多すぎた。全ての施設が悪いとは言わないが、かといって私にはどこがいいかなんて分からない、どうしようか。
今回様々な疑問点を出しましたが全てが全てまともな答えと言う訳ではなく、中にはこんなのありかと思う答えもありますが、暖かい目でみてください。
ちなみに第4話本物のポケモンがでてないって気づきましたか?