「それでは始め!!」
エヴァの合図で最初に動いたのは茶々丸だった、ネギの顔面に右ストレートを決めようとした。
「八極拳転身胯打!!」
ネギは自分の体を回転させてパンチの威力を消し裏拳を当てようとしたが茶々丸はそれをガードした、そして茶々丸は様子見のために少しネギとの距離を開いた。
「今のは惜しかったアル」
(僕が一度見せた技をコピーするとは器用なことを)
「ラステル マスキル マギステル 契約執行90秒間ネギスプリングフィールド」
(自己流の魔力供給か!?なんというでたらめなことを)
エヴァが驚いたのもつかの間、ネギと茶々丸は目にも止まらぬ早さで殴り合いを続けたが、ネギの攻撃が当たることは無かった、だがネギの思惑は連撃を当てることではなく壁際に茶々丸を追い詰めることだった。
「終わりです先生」
(今だ!!)
茶々丸はネギの連撃が終わると、また顔面に右ストレートをもう一度決めようとした、するとネギは寸でのところで避けて茶々丸の右手を左手で掴み右手で肘打ちを当てようとした。
「八極拳六大開「頂」霍打頂肘!!」
茶々丸はネギの肘打ちが来る瞬間後ろの壁を蹴りネギに手を掴ませたままネギの後ろに飛んでネギを蹴り飛ばした。
「うわぁ!?」
「見事な動きだったね」
「感心してる場合じゃないわよ龍さん!」
(この程度か、ボーヤ)
「ちっ」
「イライラシテンナ、ゴ主人」
「ボーヤこれがお前の器だ、顔を洗って出直せ!!」
「まだ僕はくたばってませんよ」
「!?、そうかだから貴様あの時試験の内容を確認したんだな」
「ええ、当たるまで粘らせてもらいますよ、時間制限も言われてませんし、さあ茶々丸さん続きを」
「しかしネギ先生・・・」
「茶々丸君!!」
龍斗が大声を出したのを聞いて茶々丸は龍斗の方を向いた。
「続けるんだ、そして本気で相手しなさい、でなければネギ君にも失礼だ」
「!?、了解しました」
茶々丸は龍斗の言葉を聞くとネギの方を向いて拳を構えた、それを見たネギは茶々丸に突っ込んで行った、だが茶々丸はネギを返り討ちにした。
「な!?、ネギ坊主どうしたアルか?スピードが一気に落ちたアル、それに動きも悪いアル」
「そ、それは契約執行が切れたから」
アスナたちが心配する中、ネギは茶々丸に何度も突っ込んで行ったが全て返り討ちにされた、ネギはますますボロボロになり顔も腫れていった。
「お、おいボーヤ防御に魔力を集中しても限界がある、そろそろ諦めろ」
「いいえまら、諦めませんよ」
ネギはそう答えると茶々丸との戦いに集中した、アスナたちは
「ねえ‼龍さん」
「駄目だアスナ君、手を出すことは許さない、ネギ君も男だそんなことで助かっても喜ばないぞ」
「でもあいつあんなにボロボロになって、そこまで頑張ることはないよ」
「ネギ君の進もうとしている道はもっと過酷な道だ、ボロボロになっても頑張らなければネギ君の求めている答は見つからないだろう」
「そ、そんな・・・」
「アスナ、ネギ君はやっぱり大人なんだよ」
「そんな事ないよまきちゃん、あいつのやってることは子供のワガママじゃない」
「そんな事ないよ、子供のワガママであんなにボロボロになるまで戦えないよ、それにネギ君には目的があって自分の全部で頑張ろうとしてる、だから龍さんの言うように止めちゃダメだよ」
(中三のガキのわりには言うな)
「君たちそろそろ決着がつきそうだよ」
龍斗の言葉に全員がネギの方を向くと、ネギが茶々丸に殴り飛ばされ距離が空いた、だがネギは諦めずに茶々丸に向かって拳を構えた。
「茶々丸さん次で終わりにします」
「ネギ君・・・」
「ネギ・・・」
アスナとまき絵が心配を声に出すと、ネギは皆の前から姿を消した、そして次の瞬間ネギは茶々丸の前まで移動し茶々丸を殴り飛ばした。
「やりまひた」
ネギは茶々丸を殴り飛ばすとバタリと糸が切れたように倒れた、その瞬間見ていた全員の歓声があがり全員がネギに駆け寄っていった。
(なっ!?瞬動術だと)
(僕との練習では一度も成功しなかったのに、本番のしかもこの土壇場で完成させるとはね)
エヴァは驚いていたが龍斗はネギの才能を確認できてこれから面白くなると笑っていた。
やっと決着がつきました、次はヘルマン戦なんですが申し訳ありませんが、来週海外に行かねばならなくなり、ストックのないネギまをお休みしなければならなくなりました、恋姫の方はストックがあるので来週は蜀と呉編の両方を投稿します、それではまた28話でお会いしましょう、感想、評価お待ちしています。